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4938/ 未来人間界の出来事2巻
□投稿者/ きらりん -51回-(2012/11/12(Mon) 17:47:37)

 あれから約1年ですが、未完はあれなので続き書きます!最近またハマり出してしまい・・・。最近ひぐらしとか銀魂とかだったのに・・・。そういえばひぐらしには楓と松竹くんとはるかの声優さんが出てましたね。ついでに1年あいたので、キャラの口調とか設定とかおかしくなってるかもしれませんが(前もだけれども)、温かい目で見守ってやってください。その前に誰か見てくれるのでしょーか、これ・・・。では始めます!
 
 「第14話嘘」


 「あいつ・・・、何で・・・!?」
ドラえもんは驚いた。だっているはずのないロボット―。それを思い出したからだ。

 「ドラえもん・・・?何か知ってるの・・・?」
のび太が恐る恐る尋ねた。

 「・・・うん」
ドラえもんは頷いた。

 「・・・あのロボットは―ノビータは―・・・ううん、ノビータだけじゃない、ラネーズも・・・。あの2人は、僕が造られた工場と、同じところで造られたんだ!」

 「やっぱりそうじゃねえか!どうりで似てると思ったぜ!」
ジャイアンとスネ夫は頷いた。

 「・・・じゃあ何で、デビルファンターの部下になんかなっちゃってるの?」
しずかが問う。

 「それはわからない・・・。でも、あの2人は・・・確かじゃないけど、絶対隔離って言われていて、工場内を歩くこともできずに、暗い牢獄のような場所にいたって聞いたことがある・・・」

 「ってことは、その牢獄にいた間に、そのナレサーってボスにいい任されたとかでしゅか?『俺がこの冷たい牢獄からお前らを抜け出させてやる。そのかわり、俺に協力しろ』とか言って・・・」

 「ああ、それあるかもしれないわね」
ムルモにパピィが同意する。

 「・・・そういえば!ずっと前、工場で、騒ぎが起こってたような・・・。誰かが抜け出したとか・・・」
ムルモの言葉を聞いてドラえもんははっとする。

 「きっとその抜け出したのが、ノビータとラネーズってことだよ!」

 

 「―そうよ」
松竹が言ったすぐに、女の―ノビータの声が聞こえた。

 「え?そうだったのか?」
ヤシチは驚いている。まさかそんなことが本当にあるのかと疑っていたからだ。

 「俺らは本当だと思ってたんだぜ!」

 「ぼくもなのら!嘘とは思えなかったし・・・」
サスケとハンゾーはすかさず言った。

 「ってことは本当に、ナレサーに言われて・・・?」

 「―そう。私もラネーズも、そしてリレットも、あれ以来ずっとナレサー様を慕ってる」
住田の問いに、ノビータは静かに答える。

 「―そういえば、あんたもよねぇ?」
ノビータは視線を向けた。


 「星矢」

星矢に。


 「・・・っ!?連が!?」
結木が驚いて星矢を見た。他の皆も驚きを隠せない。

 「何でや!」
タコスも悲痛の声をあげる。イカスも顔をしかめる。

 「―まぁ、ナレサー様に拾われた経緯は、違うけど・・・ね」
 「では、スター様も!?」
リルムはスターを見つめる。

 「・・・・・・・・・僕は!」
スターは言いかけたが―。

 「お〜い!」
随分とマヌケな声が聞こえてくる。

 「・・・このマヌケそうな声・・・」

 「お兄ちゃんですっち!」
リルムとパンタが見た先には―。ミルモがいた。

 「お兄たま!無事だったんでしゅか!・・・ちっ」

 「・・・今舌打ちしなかったか?」
ミルモはムルモを見た。

 「してないでしゅ!」
ムルモが可愛く言うその後ろで―結木は、ずっと気になっていたことをミルモに尋ねる。

 「―南は!?南・・・そっちにいたか!?」

 「・・・・・・あぁ」
ミルモの返答にほっとする一同だが―。

 「でも―楓は、操られちまった」

 「・・・!それってナレサーに!?」
住田とはるかが同時に尋ねる。ミルモは静かに頷いた。

 「うっ、嘘だろ!?」

叫んだのは、星矢だ。

 「そんなこと言って、あんた、そっち側のヤツだったんでしょ!?知らなかったわけないわよね!?」
安純が責め立てるように言った。

 「そっち側・・・?どういうことだ?」
安純の言葉に違和感をもったミルモは尋ねた。

 「・・・落ち着いて聞いてくださいませミルモ様。・・・星矢様は、星矢様は・・・っ!・・・ナレサーの部下だったのですわ・・・」
リルムは、そう答えた。

 「・・・!?」


 ―ここはデビルファンターのアジト。そこでは、ナレサーと、リレット、ラネーズ、そして目に光を宿してない楓―変身は解いている―がいた。

 「・・・まったく、お前がそんな失態をするなんて・・・」

 「申し訳ありませんナレサー様!俺としたことが危うくミルモに南楓を取り戻されるところでした―が、まだ南楓は我らの手にあります!こいつをうまく利用すれば―」

 「―そうだな」
ナレサーは抵抗しない楓を見て嫌な笑みをこぼした。

 「多分王子ミルモに匹敵する―いや、もしやそれ以上かもしれない力をもつ南楓を使い、必ず、我の野望を果たす!ハハハハ、ハハ、フハハハハハハハハハハハハハ!」
ナレサーが高く笑うところで、楓は一人、力が抜けたようにぼーっとしている・・・。が、楓の頬に、一粒の涙が流れ落ちた―。






































































■ きらりん (52回/2012/11/12(Mon) 19:32:47/No4939)

 連続でいきます!・・・設定を詰め込めすぎてワケワカラネなことになってます。それと12話で訂正があります。リレットのセリフ―「俺はリレット。デビルファンターのボス」とか言ってますが、正しくは「デビルファンターの一番部下」です。おかしい!と思ってたら頭で脳内訂正してください。

 「第15話星矢の過去」

 「・・・ナレサーの部下!?てことはお前、俺らを騙してたのかよ!」
ミルモが星矢につっかかるが―星矢はいなかった。

 「母さ―いや、楓さん―!」
星矢は走っていた。ただひたすらデビルファンターのアジトまで走っていた。

 (僕はただ―幸せに暮らしたかっただけなのに!スターと一緒に・・・!)
星矢の目から溢れるもの―それは涙だった。

 ―僕は、普通に暮らしていた。父さんと母さんと。―でもそれは楓さんと結木さんじゃない。僕の、本物の、両親だ。  
 ―でもある日、僕のもとに一つのマグカップが現れて―。―何を注ぐのか忘れたけど、何かを注いだら、妖精が現れた。―それがスターだった。僕はスターに妖精界のことを教えてもらったり、僕が人間界のことを教えたりしながら、2人で楽しく過ごした。

 『星矢!あれなんだ?』

 『あれは、ゴールデンレトリバーだよ。すごくデカいんだけどね、あれが』

 『?』

 またある日―

 『これが妖精界?』
 
 『あぁ、綺麗な世界だろ?』

 『―とっても!』

―そんな楽しい毎日が続いてたっけ。でもある日スターから・・・。

 『星矢・・・。大変だ!』

 『どうしたんだよスター?』

 『妖精界が・・・。滅んだ』

 『――何だって!?』
スターから聞かされたのは衝撃の事実だった。

 『妖精は皆死に、先代王マルモ王、その妃サリア様、そしてその子供のミルモ国王、その妃のリルム様、そしてミルモ様の弟のムルモ様までなくなられた!』

 『っ!?で、でも何で皆いっきに・・・』

 『デビルファンターのせいだ』
スターから発せられた言葉は突然で。けれどもこれから向かっていく破滅の道を、暗示していたかのようで。

 『・・・デビルファンターはそのうち人間界も滅ぼす』

 『・・・っ!?』 
さらに衝撃的な言葉に、僕は立ち尽くしていた。

 『デビルファンターって・・・!なんなんだよっ!』

 『・・・今最も魔力の強いミルモ国王までもが負けた・・・。デビルファンターは、相当な魔力を持つ悪の組織だ』

 『妖精界だけじゃなく人間界まで滅ぼすなんて許せねえよ!デビルファンターを倒しにいこうぜ!』

 『・・・ミルモ国王でさえもかなわなかった相手。こんな俺達がデビルファンターを倒せるわけないだろう』
スターから発せられた言葉は絶望的だった。

 『・・・・・・だったら!僕がデビルファンターの支配下として、常にアイツらを見張ってりゃいいんだ!そうしてたらあいつらの弱点、一つや二つは見つかるだろ!』

 『本気か星矢!?スパイとバレたときはどうなるか・・・』
スターは慌てているが―。俺も人間界を滅ぼせさせたくない。それに、妖精のみんなの仇もとってやりたい。

 『―大丈夫。何とかするから』

―そう言った。そう言ったのに。僕は結局、何もできなかった。デビルファンターを倒そうとしている僕に力をかしてくれたのは―未来の楓さんだった。僕がデビルファンターの支配下になったあと、人間界も滅亡に近づき。ついには楓さん、ドラえもん、のび太以外の人間はいなくなってしまった。楓さん、ドラえもん、のび太は、僕やスターに協力してくれた。僕が過去の楓さん達のもとにたどり着くまでに手伝ってくれて―なのに!なのに!楓さんが操られてしまうなんて!このままでは、未来の楓さんが、大変なことになる! 
星矢が思っていたら、そこはもうデビルファンターのアジトだった。

 (・・・ここに、楓さんが・・・!)


            *

 「なぁスター!どういうことだよ!?」
ミルモはスターを問い詰めていた。

 「・・・・・・じゃあ聞いてくれる?僕と星矢の物語・・・」
スターが話した内容はこうだった。スターは星矢に呼び出され、10年間一緒に暮らしていた。とてもとても、楽しかった。だがある日、妖精界が滅びた。そこまではミルモ達も知っている。だが、妖精は皆滅んだというのだ。つまり、ミルモ達は未来にいないことになる。そして後に人間界には、楓、ドラえもん、のび太しかいないことになるともいう。ミルモ達は驚きながらもしっかり聞いていた。これを聞いた星矢が、人間界を守るため、そして妖精達の仇をとるため、自分からデビルファンターの支配下になり、デビルファンターの弱点をみつけると言い、そして星矢は懇願し、デビルファンターの部下となったのだ。そして人間界、妖精界をもう一度やり直すため、星矢は楓と結木の子供、スターはミルモとリルムの子供だと嘘をついて、楓に世界を救って欲しいと、星矢だけが持っていたカードを楓に渡した。

 「―というわけだ」
スターの話を聞いたミルモ達はさすがにいつものように話さなかった。

 「・・・そうか、それで」
初めに口を開いたのはミルモだった。

 「星矢しゃんは、一人でかかえこんでたってことでしゅか・・・」

 「どうして私達に相談していただけなかったんですの・・・」
続いてムルモ、リルムが言った。

 「・・・・・・そういえば、連がいないけど、あいつ、どこいったんだ?」

 「・・・・・・!多分、あそこだ・・・!デビルファンターのアジトだ!」
結木の問いに、スターは焦った様子で答えた―。


■ きらりん (53回/2012/11/13(Tue) 20:49:53/No4942)

 いきなり始めます!

 「第16話戦いの幕開け」

 ここはデビルファンターのアジト。そこにはリレットはどこかに行って、今はナレサー、ラネーズしかいない。

 「―俺、どうしても倒したいヤツがいるんです。もう一度俺にチャンスを!」
ラネーズが懇願しているところだった。

 「・・・まあいい。行って敵を倒してこい」

 「・・・っ!本当ですか!」
予想外の返事に、喜びと驚きを混ぜた顔を、ラネーズはあげた。

 「ただし」

 「失敗した場合は・・・どうなるかわかってるのだろうな?」
ナレサーはラネーズを見据えた。

 「・・・はい。では行ってきます!」
ラネーズはアジトを出ていった。その背中は、震えていた―。
 そしてそこには、ナレサーと楓しかいない。

 「そのカードを持った者はほぼ最強に等しい・・・」
ナレサーは楓が持っているカード―星矢からもらった―を見た。

 「絶対・・・。王子ミルモとその仲間に手渡してはいけない・・・」
楓は抵抗しなかった。いや、抵抗できなかった。ナレサーはそれを見て笑みをこぼしたが、すぐに横に険しい目を向ける。

 「・・・そろそろ出てきたらどうだ?」
ナレサーの言葉にある人物がアジトに入ってくる。


 「―星矢」
星矢だった。

 「どの面下げて戻ってきたんだ?このカードを渡したのはお前だろう?お前は俺を裏切るつもりか?―まぁいい。どうせカードの所有者南楓は俺の手におちたのだからな・・・!」

 「――けどな」
ナレサーが笑っている途中で、静かな星矢の声が聞こえる。

 「何か言ったか?」

 「裏切るどころか、殺すつもりでいたけどな!」
ナレサーは驚いた。星矢が自分の目の前でナイフを振り下ろしていたからだ。
  



             *

 「星矢が・・・!危ない!今の星矢は、ナレサーを殺しかねない!」

 「こっ、殺す!?」
スターの言葉に驚くミルモ達。

 「お願いだ!誰か一緒に来て僕と一緒に星矢を止めてくれ!僕一人では無理だ!」
スターはミルモ達に懇願する。

 「な、なんですって、星矢がナレサー様を・・・!?」
叫んだのはノビータだ。

 「やっぱりあの子怪しいと思ってたけど・・・!まさか!」
ノビータはアジトに戻ろうとしたが、ノビータの首に何かがあてられた。

 「待つでしゅ。お前の相手は僕でしゅ」
・・・ムルモの小太鼓のばちだ。ノビータは驚いた表情をしたが、すぐに余裕の笑みを見せる。

 「・・・まぁいいわ。ナレサー様がそんな簡単にやられるはずないもの。相手したげる」

 「そんな余裕じゃすぐに僕に倒されるでしゅよ」
ムルモは小太鼓とばちを構えた。

 「ムルモ・・・っ!」
ミルモは心配して言いかけたが、ムルモに遮られた。

 「お兄たま。僕は一人でも大丈夫なのでしゅ。だから早く星矢しゃんを止めて、楓しゃんを助け出してくだしゃい」
ムルモがノビータに向き直る。

 「待ってムルモ!僕もムルモと残る!」

 「あたちもよ!」
名乗り出たのは松竹とパピィだった。

 「松竹しゃん、パピィ!?」

 「僕はムルモのパートナーだよ!・・・南さんを助けるのが僕じゃないのは残念だけど―。ムルモを残しては行けないよ!」

 「ム、ムルモにだけいいカッコさせられないわ!」
パピィもこう言ってはいるが、ムルモを心配して出た言葉なのである。

 「待って!パピィが行くなら俺も!こんな俺でも役に立てることがあるなら―!・・・ねぇ、森下さんも、残ってくれない?」

 「もちろんよ!ね、パンタ」

 「はいですっち!」
住田の言葉にはるかとパンタは笑顔で頷いた。


 「住田しゃん、はるかしゃん・・・、パンタしゃん・・・・・・お兄たま、僕の可愛さでこんなに皆来てくれたのでしゅから大丈夫でしゅよ。きゃはっ」
ムルモはミルモに向き直った。

 「・・・・・・負けたら1500回ケツアタックの刑だからな!負けんじゃねーぞ!」

 「もちろんでしゅ!僕がいて負けるわけないでしゅよ。お兄たまはともかく僕は」

 「俺だって負けねーからな!」

 「・・・じゃあ頑張ってくるでしゅよ!皆行くでしゅ!」

 「早くしてよ」
ムルモの合図と共にノビータも構える。

 「あ、待って!」
ドラえもんの言葉に皆ずっこける。

 「何なのよ早くしてよもう!」
ノビータは腹をたてている。そんなノビータをよそに、ドラえもんは懐からスペアポケット―ドラえもんの腹の四次元ポケットとつながっているポケット―を取り出した。

 「ムルモくん。これを。これは僕のポケットとつながってるから、ピンチになった時は皆で道具を使って」

 「ドラえもんしゃん・・・」
ムルモはポケットを握り締めた。

 「ありがとうでしゅ!今度こそ行くでしゅよ!」
ムルモの合図と共に皆動き出した。

 「や、やっと私の出番のようね・・・」

ノビータはため息をついて言った―。

戦うムルモ達を置いて、皆の無事を願いながらスターについていくミルモ達だった―。

 
            *

 ぽた、ぽた・・・。赤いものが流れ落ちる。赤いもの―血を出しているのは―

 「な、何で・・・」


 星矢だった。あまりにもの痛みに立っていられず、床に倒れ込む。血をどくどく流しながら。

 何で・・・。確かに僕はあいつを―このナイフで―。なのに何で僕の腹に、ナイフが―。

 「・・・ふぅ。咄嗟に気づいて魔法をかけていなければ危ないところだったな。・・・まぁ、刺されるはずの相手ではなく自分に刺さったのだからそこは同情してやってもいいのだがな・・・」
ナレサーは、笑う、笑う。

 星矢の視界はぼやけていく。だんだん、だんだんと。

 それを、楓は見ていた。

 (星矢くん・・・?どうしたんだろう・・・?倒れ込んで―赤い―血が血が血が血が血がタイリョウニセイヤクンカラナガレコンデクルチガチガチガチガチガ)
楓は混乱していた。それもなおさら精神が不安定な時だ。

 ガクガクガクガク。楓の体は自分の知らぬうちに震えていた。ガクガクガクガクガクガクガクガクガク。

 「い・・・・っ、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


 クラヤミノドンゾコニ、オチテシマッタ。

 

 はい、またワケワカラネなことになってます。と、ここで一旦整理。ミルモ達は滅びゆく人間界と妖精界を救うため、未来にやってきてしまったんです。そこでドラえもん達と出会い、協力することになりました。どうやら世界を滅ぼそうとしているのはデビルファンター。ボスのナレサーと、幹部であるリレット、ラネーズ、ノビータ。そして楓に世界を救って欲しいと頼んだ星矢は楓と結木の子供、スターはミルモ、リルムの子供だと言って、何とか協力してもらえるよう嘘までついていました。そして星矢はスターは皆のため、デビルファンターのスパイとなります。そうこうしているうちに楓は絶望し、リレットに操られました。(1年前に書いていたので、絶望する理由が、え?そうなるの?的な感じになってますが)ミルモ達は楓を奪還しようとしますが、デビルファンターの部下達が邪魔をして・・・。一足先にアジトについた星矢は、未来で最後に生き残った3人、ドラえもん、のび太達をふくめた未来の楓に影響を及ぼさないために、楓を救い、そしてナレサーを殺そうとしましたが、反対に・・・。混乱状態に陥った楓はどうなるのか。まだ考えてません。明日にします。


■ きらりん (54回/2012/11/14(Wed) 19:32:59/No4944)

 ネタを思いついたのでいきます!

 「第17話暴走」


 「セイヤクン・・・セイヤクン・・・星矢くん・・・っ!何で、どうして・・・!?」
楓は泣いていた。星矢は血を流し、倒れていて動かない。

 ―お前を助けるために星矢は刺されたといってもいい。

そんな時、楓の頭の中で、暗闇から聞こえてくるような、黒くて低い声が響きわたった。

 「・・・え?」

 ―元はと言えばお前の意志が弱いから、こうなった。全て・・・全て・・・。

 オマエノセイダ!

 「!!」

 (私、の・・・?全部、全部・・・私の・・・私のせいだ!)
その時突然楓の持っていたカードが黒く光り出した。
―そこで、楓の意識は途切れた。

             *

 「スターさん、星矢様がナレサーを殺しかけてるってどういうことですの?」

 「楓さんが操られた・・・。それは未来の楓さんにも影響することになる・・・。それで焦ってるんだ」
リルムの問いにスターは答える。
 
 「未来の楓、ねぇ・・・。やっぱ頭悪いんだろーな」
ミルモがにやにやして言った。

 「確かに何かと結構失敗することが多かったかなぁ・・・」
スターも同意する。

 「・・・でも、いつでも希望をなくさなかった。僕達がもうダメだって思ったときも、励ましてくれたっけ・・・。だから、特に星矢は、楓さんのことをお姉さんと思ってるくらいなんだ」
スターは懐かしそうに笑った――。


 「ふはははははははは!マヌケなツラだな!」
どこかで聞いたような台詞が聞こえてきた。

 「あり?この声どっかで聞いたような・・・」
タコスが考え込んだ時、再び声が聞こえた。

 「・・・そうだ!お前の天敵であるこの・・・」
・・・ラネーズが姿を現した―が。

 「誰や」
タコスのこの一言でラネーズは地に落ちた。

 「・・・お、覚えてないなら教えてやる。この俺の」

 「タコー線!」
ラネーズが言い終わる前に、タコスはお得意の技をラネーズにぶちまける。

 「っ!?な、何するんだ!この性能なネコ型ロボットの顔に!」
ラネーズは驚いて懐から出したふきんで顔を拭く。

 「お前がネコ型やったら、ワイはタコ型ロボットや!」
タコスも負けじと言い返す。

 「な、なんだと!?ただのタコのくせに、俺らと同列に並ぼうなどとは!なんて身の程知らずなやつだ!」

 「なんやて!?よーし、こうなったらワイがお前を倒したるわ!先に行ってくださいミルモさん、みなさん!」


 「タコ!?」

 「ちょ、ちょっと待って!」
行ったのはドラえもんだった。

 「僕もタコス君と一緒に戦うよ!同じロボットなんだし!」

 「ドラえもん!?・・・・・・なら、僕もほっとけない!ドラえもんと一緒に戦う!」
のび太までもそう言い出した。

 「待って!のび太さんが行くなら私も・・・」

 「のび太やドラえもんにだけ活躍しようたってそうは行かねえぜ!な、スネ夫!?」

 「う、うん・・・」
しずか、ジャイアン、スネ夫も名乗り出る。

 「みなさん・・・」
タコスが感動していたところへ、イカスも言った。

 「まあミルモさん達にはクリスタルランドの件もあるし・・・。ここは協力してやるか・・・」

 「・・・お前が協力してくれるとは・・・」
タコスは心底驚いて、そしてミルモ達に向き直る。
 
 「・・・ま、これで結構な人数いるわけやし、ミルモさん達先に行ってください!」

 「・・・おう!」
ミルモ達はタコス達の無事を願ってそのまま、アジトへ進む。


            *

 「な、なんだ、この光は!?」
ナレサーは楓から放たれる黒い光に目を見開いている。

 ・・・た、大変だ・・・。

朦朧とする意識の中、星矢はさらに焦る。

 (あのカードの所持者は強大な魔力を持つことになる・・・。その分、所持者の精神が不安定になると、カードの力がコントロールできなくなることがあるって聞いた・・・。まさか、今の楓さんは、魔力をコントロールできていない!?)

 「・・・凄まじい!」
ナレサーは叫んでいた。

 「こんな魔力のパワーは見たこともない・・・!・・・さぁ、南楓よ、その力を向いて人間界を滅ぼせ!」
ナレサーが叫んだ直後だった。
 
 「!?」
 ナレサーは凄まじい魔力が自分に及ぶのを感じた。咄嗟に自分の魔力でそれ―楓が放つ魔力―を封じ込めようとするが、ナレサーは楓の魔力に押し負けてしまう。

 「・・・ま、ま、まさか・・・」
ナレサーは背中に汗をかいているのを感じる。

 「・・・お、おい、やめろ、やめ・・・」
自分に近づいてくる楓にナレサーは心底怯えた。今までは自分が操っていた。なのに、楓は自分の命令を聞いてくれない。

 「な、仲間のもとに帰りたいんだろう!?か、返してやるから!・・・な?」

 ズドン!

ナレサーは一瞬のうちに倒れた―。そしてそれを見下ろすのは楓だ。―それを、星矢は見ていた。

 (・・・ま、まずい!このままじゃ・・・、このままじゃ・・・!)


・・・はい、今回もいろいろやばかったですね。ひぐらしのサントラを聞きながら書くとこんな話ばっかり思いつきます・・・。

 次回予告。

 「お、おめーは!」

 「―ミルモ、後は任せたぞ」

 「ヤシチ・・・」

 「ヤシチ兄様!ヤマネも助太刀いたします!」

 「ヤマネはおいらが守るんだぜ!」

 「こいつ、強敵なのら・・・」

 「・・・ヤシチがいなくなったら、誰があたしの部屋の掃除するのよ」

 ―ヤシチ達に後押しされて、ミルモ、リルム、結木は、スターに案内されてデビルファンターのアジトにたどり着くが―。

 「星矢!」

 「連!」

 「星矢様!」
 
ミルモ達は、星矢が血を出して倒れているのを発見する―。

 「・・・このまま・・・じゃ、楓さん、が・・・・・・


 こ、われ・・・る・・・。一刻も早くあの魔法から解き放たないと・・・」


 「!?」

 「南・・・」

 「楓様!私の魔法でもとに戻っていただきますわ!」

 「楓さん・・・」
 
 (楓・・・)

 第18話????

題名は考えていません。ところで実際にアニメを見るとアニメ(原作)とこの話の温度差がよくわかるような・・・。ところで1年ぶりなんでタコスとイカスの口調が思い出せません。(特にイカス)

 


■ きらりん (56回/2012/11/16(Fri) 20:10:11/No4947)

 続きいきます!

 「第18話星矢の願い」

ミルモ達はデビルファンターへのアジトへ向かっていた。

 「な、なんですのこれは!」
リルムが上を見て叫んだ時、ミルモ達も上を見上げた。何と空がだんだん黒くなっていく。

 「人間界も破滅に近づいているってことか・・・」
スターは深刻そうな顔をして言った。

 「・・・そういえば妖精界の空も、こんな色だったな」
ヤシチもいつか見た妖精界を思い出す。

 「でも・・・この原因はナレサーじゃない」

 「!?」
スターの言葉に皆は驚いた。

 「ナレサーだけではこんな大掛かりなことはできない」

 「・・・てことはまさか南が!?」
結木はスターを見る。スターは静かに、多分、と合図をした。

 「そのとおりだろうな」

 「!?」
上から響いた声にミルモ達は上を向く。そこには―。

 「お、おめーは!リレット!」
ミルモが指指して叫ぶ。

 「そうだ。俺がリレットだ。――王子ミルモ、アジトへ向かっているらしいが、そうはさせない。倒したければ俺を倒してから行くんだな」

 「けっ!上等だ!」
ミルモはマラカスを手に持つが―。

 「待て。ここは拙者が行く」
―ミルモの前に出たのはヤシチ。

 「ヤシチ!?」

 「ミルモにだけいい格好はさせん。ここは拙者が!」
ヤシチはすでにトライアングルを構えている。

 「ちょっと待つんだぜ兄貴!」

 「兄貴が残るなら僕達も残るのら!」

 「ヤシチ兄様!ヤマネも助太刀いたします!」
瞬時にサスケ、ハンゾー、ヤマネが、ヤシチを囲むようにして立つ。

 「お前ら・・・」

 「・・・ヤシチ!」
ヤシチが感動していたところに、安純の声が聞こえる。

 「私も残るわ。・・・・・・別にあんたのこと心配してるんじゃないからね!ヤシチがいなくなったら、誰があたしの部屋の掃除するのよ!」

 「日高・・・。ありがとな」
結木が言った。

 (結木くん!?もしかしてこれ、好感度up!?)
安純がニヤニヤしている後ろでまたサスケとヤマネは。

 「ヤマネはおいらが守るんだぜ!」

 「サスケ先輩・・・」
と、いい雰囲気丸出しであったが。

 「・・・そういうわけだミルモ!ここは拙者に、活躍シーンを!」
ヤシチはミルモに向き直った。

 「活躍シーンって・・・。・・・ま、サンキュな、ヤシチ。ここはおめーに任せたぜ!」
ミルモ達は飛び立って行こうとしたが、そうはさせまいとリレットが間に入ってくるが―。

 「ヤシチでポン!」
ヤシチの魔法で、リレットの頭に洗面器が落ちてきた。

 「グギャッ!」
リレットはなんとも情けない悲鳴を出して倒れる。


 「サンキューな!ヤシチ!」
そして今度こそ、スターを先頭に、ミルモ達はアジトへ向かったのだった―。


 「よ、よくも、やってくれたな・・・!」
リレットが怒りに肩を震わせている。

 「まだまだいくぞ!ヤシチでポン!」
今度はリレットの尻に火をつける。

 「!?アチチチチチチチ!」
リレットは暴れだすが―すぐにポケットから水を用意し、尻にぶっかけた。

 「―今度はこっちからいくぞ!『ゴルゴンの首』!」
そしてリレットはポケットから箱を出した。箱の上から蛇のようなものが出ている。

 「ゴルゴンの首?なんだそれは?というかそれはゴルゴンではなく蛇の首ではないのか?」
ヤシチが首をひねっていると、リレットが持っている箱から、光線が出てきたのだ。

 「!?」
ヤシチが気づいた時には遅かった。ヤシチは急に動かなくなってしまったのだ。

 「兄貴!」

 「ヤシチ兄様!」
サスケ、ハンゾー、ヤマネが一歩も動かず固まったヤシチに近寄った。
 
 「お前兄貴に何をしたんだぜ!?」

 「もしかしてこいつ、強敵なのら・・・?」

 「ふふふ・・・」
リレットはただ笑うだけだった―。


             *

 「―ここか?」 
結木は目の前に建つ不気味な建物を見てスターに尋ねる。

 「うん。ここが―デビルファンターのアジト。先程ドラえもんの道具で行った所」
スターも厳しい眼差しでアジトを見上げた。するとミルモが納得したように手を打った。

 「ああ!どうりで見たことがあると思ったぜ。じゃ、早速中に入るか」
ミルモとスターを先頭に、リルムと結木達も入っていく。

 「!?な、なんだ?この臭い」
ミルモ達は、急に変な臭いを感じたのだ。

 「私も感じますわ」

 「ああ・・・。まるで―血のにおいだな」

 「!?ゆ、結木ぃ〜。俺を驚かそうってそうはいか・・・ってスター!?」
結木が言った途端、スターが血相を変えて先に飛んでいった。

 「なんだスターのやつ!」

 「ミルモ様、結木様!私達も追いましょう!」

リルムの声を合図にミルモ達は奥の方へと突き進む。

 ―すると、止まって動かなくなっているスターがいた。

 「スター様?」

 「どうしたんだ?」
先に着いたリルムと結木が、スターが見ている方向を見た。

 「きゃあああああああ!」

 「!?リリウム!?」
リルムの悲鳴に、ただごとではないと悟ったミルモは、飛ぶ速度を速めて、奥の部屋についた。

 「――!?」
ミルモはありえない光景を見た。星矢がいた。ただ――星矢は動かず、倒れている。そして、体から、大量の血を出している。

 「ミルモ様・・・。星矢様が、星矢様が・・・」
リルムは泣きながらどうしましょうと言うように訴える。

 「星矢!何があったんだ!?しっかりしろ!」
ミルモは星矢をゆらゆらと揺らす。

 「ミルモ!そんなに揺らしたら・・・」
結木が止めるが、今まで目を開けなかった星矢が目を開いた。

 「星矢!」

 「星矢様!」

 「連!」

 「スター・・・、ミル、モ・・・、リルム・・・結木、さん・・・」
声はか細いが、何とか星矢は話すことができたようだ。

 「星矢!一体何があったんだよ!?」
ミルモが尋ねたが、星矢の答えは、ミルモ達が想像もしていない答えだった。

 「僕は・・・いい、から・・・。それより・・・このまま・・・じゃ、楓さん、が・・・


 こ、われ・・・る・・・。一刻も早くあの魔法から解き放たないと・・・」

 「!?」
ミルモ達は初めて前を向いた。―そこには、倒れたナレサーと・・・。黒い渦を体に取り巻く楓だった―。

 「・・・やっぱり今までのは楓さんがやったことだったのか・・・。もしかして、星矢を傷つけたのも―」
スターは楓なのかもしれないという衝動にかられる。

 「南はこんなことしない!」
結木はきっぱりと否定する。

 「そーだそーだ!」

 「そうですわ!」
ミルモとリルムも負けじと言い返す。

 「・・・そ、うだよ。僕がナレサーを殺そうとしたら・・・。反対に、やられちゃってね・・・。多分楓さんは僕のせいで混乱して、精神が・・・保てなく、なったのかも・・・」

 「もういい星矢!何も言うな!」
とぎれとぎれに話す星矢を、スターが止める。

 「原因を起こした僕が言うのもなんだけど・・・。楓さんを・・・、止め、て・・・。お願いだ・・・」
ぱた・・・。星矢が上げていた手が、パタリと落ちる。

 「――」

 「星矢様!しっかりしてくださいませ!星矢様!」
リルムは泣きながら星矢をゆさぶる。もう一度揺さぶったら目を覚ましてくれるのではないかと思ったのだ。―けれど、星矢の目は、開かない。

 「連・・・」
結木も下をむいて、星矢の手を握っていた。

 「・・・・・・」
スターは涙を流しながら、ただずっと、星矢にすがっていた―。

 「・・・星矢・・・」
ミルモは出かかった涙を手で拭いて、そして、楓を見る。

 「・・・わかったぜ星矢。俺達が、絶対、絶対・・・」


 ―楓を止める!


 ―予想していないようなシリアス展開まっしぐらです。今回星矢を死なせるつもりはありませんでしたが、銀魂のシリアスサントラを聞いてたら、キャラ達が勝手に動いて止まりませんでした。・・・あ、でも最後はミルモらしく、ハッピーエンドにしたいと思っております。・・・ついでに言うと、予告と最後の方全然違いますね・・・。




















 





■ きらりん (57回/2012/11/16(Fri) 20:12:43/No4948)

早速訂正お願いします。18話のミルモのセリフで、「リルム!?」になるはずがリリウムになっていました。すいません。


■ きらりん (61回/2012/11/19(Mon) 00:03:22/No4955)

最近あんまりムルモ達が出てきてないので、ムルモ達にスポットをあててみようと思います。

 「第19話ムルモ達の戦い」

時間は結構遡る。タコス達がラネーズと戦う3分前のこと。つまり、ミルモ達はまだ星矢達とも会っていません。リルムやタコス達と共にアジトに向かっている途中のことです。―ここは、ムルモ達とノビータがいる場所。今まさに戦いが始まろうとしている。

 「―ドラえもんの道具をかしてもらったようだけど、私だって持ってるんだからね」
ノビータは自分の腹のポケットをおさえる。

 「それがなんでしゅか!僕達には魔法があるでしゅ!僕、パピィ、パンタしゃんは魔法を使ってあいつを攻撃するでしゅ!松竹しゃん、住田しゃん、はるかしゃんは、ドラえもんしゃんの道具を使って攻撃するでしゅ!みんな、準備はいいでしゅか!?」
ムルモの合図で、皆は頷く。

 「何人かかってこようと、私にはかなわないわよ」
ノビータもポケットに手をいれた。

 「僕からでしゅ!触覚ビ〜ム!」
ムルモはお得意の技をノビータに向けるが、ノビータはひみつ道具、ひらりマントでカバーする。反対にムルモに返りかけるが、パピィがすかさず、魔法をかける。

 「パピィでポン!」
すると見事触覚ビームはムルモの方向からノビータの方向に向き、さらに威力が増した。これはひらりマントではおさえきれなかった。

 「!!」
ノビータはそのままムルモのビームを受けてしまう。

 「やったねムルモ!案外敵も弱いんだね!」
松竹がガッツポーズをする。

 「・・・まだでしゅ」
ムルモが目を向けた先には、まだ起き上がっているノビータがいた。

 「やっぱりムルモの攻撃だったらたいちたことないんだわ」

 「なんでしゅって〜!?」
笑うパピィにムルモが声を荒らげる。

 「こんな時はあたちにまかせなちゃい!パピィでポン!」
パピィ、今回2度目の魔法を使う。パッとノビータの真正面にマグロを出した。

 「!?きゃあああ!」
さすがにド真ん前にマグロが出たらびっくりするだろう。しかしノビータは気絶までしてしまった。

 「こんなもんよ!ムルモの魔法にはインパクトが足りないのよインパクトが」
パピィはいばっている。

 「ちぃっ!やるでしゅねパピィのくせに!」
 
 「すごいですっち!」
ムルモはつまらなそうに、パンタは普通に褒めていた。

 「・・・でも何だか、あっけないわね」

 「そうだね」
様子を見ていたはるか、住田は共に言い合った。

 「僕全然活躍できなかったよ〜!」
松竹は顔をうつむかせていた―が。

 「ま・・・まだ、よ・・・。私はこれくらいでは、倒れない・・・」
ノビータはまだ立ち上がってくる。

 「・・・負けたのにしつこいやつでしゅね。男は諦めが肝心って言うの、知らないんでしゅか?未来のロボットなのに意外と馬鹿なんでしゅね。ノビータだけにのび太しゃんとそっくりでしゅ」
ムルモは悪態をついた。

 「ちょっと待ちなさいよ!その発言じゃ、私が男みたいじゃないの!ノビータって名前だけど、女だから!一応」ノビータは顔を真っ赤にして怒った。 

 「この際男だろーと女だろーと関係ないでしゅ。それに何かめんどくさいでしゅ」

 「・・・ムルモ、最近ミルモたんに似てきたんじゃない?さすが兄弟ね」
笑うムルモにパピィが横目で見た。

 「何言ってるでしゅかパピィ。僕をあんなダメダメお兄たまと一緒にしないでくだしゃい」
ムルモが言った時、ちょうどミルモはくしゃみをしていた。

 「誰か俺がかっこいいとかいううわさでもしてるんだな〜」
・・・そんな噂ではなかった。


 「ちょっと!あたしを無視すんじゃないわよ!」
―ノビータは、叫んでいた。

 ―続きは明日にします。


■ きらりん (62回/2012/11/19(Mon) 22:19:33/No4956)

 19話の続きです。間違えて2回ほど黒文字になっちゃってますが、ご了承ください。

 「うるさいでしゅ。じゃあさっさと決着つけるでしゅよ!―みんなで行けば勝てるはずでしゅ!ムルモでポン!」
初めにムルモが、

 「パピィでポン!」
そしてパピィが、

 「パンタでポン!」
次にパンタが、そして―

 「え・・・と、これだ!!空気砲!確か愛言葉は・・・ドカン!」
ドラえもんのひみつ道具、空気砲―手にはめて「ドカン!」と言うと、空気の衝撃波が発射される。銃弾は入ってない―を使って、松竹が叫んだ。

 「―俺も!確か・・・こんなのがあった!『空気ピストル』!ドラえもんの話だと、全部の指に専用のクリームみたいなのを塗って――パン!」
住田も専用のクリームを指に塗って叫ぶ。こうなればはるかも負けてはいられない。

 「じゃあ私はこれ!・・・名前よくわかんない」
はるかがポケットから出した道具―マジックハンド。これはさわりたいものをさわるそぶりをするだけで、遠くからでも物を動かしたりできる―もちろん、人に攻撃を加えることもできる。見た目はただの手袋だ。

 「なによこれ」
はるかは手にマジックハンドをはめて、試しに手をしきりに動かしてみる。

 「―!?か、かゆ・・・っ!」
かゆくてポケットからろくに道具を出せないノビータは、そのまま、ムルモ、パピィ、パンタの魔法が混ざり合い、できた光、そして松竹の空気砲、住田の空気ピストルを一身に受けてしまう。

 「きゃぁぁぁぁぁぁ!」
ノビータはそのまま倒れてしまう。
それを見届けたムルモ達は、喜んだ―が。

 「な、何だろう。空が、だんだん黒くなっていくよ!」
松竹が上を見て叫んだ。

 「あの空・・・。この未来の世界で僕達が行った妖精界の真っ黒な空とそっくりでしゅ・・・。それで妖精界が滅んでたってことは、人間界も滅びかけてるってことでしゅか・・・?」

 「―そうよ。もう人間界も終わりね」
ムルモに、倒れたノビータが静かに答える。

 「―そして、私達も・・・もう終わり」


 「えっ!?」
ムルモ達は驚いて声を上げた。

19話、これにて終了です!次は主に、タコスやドラえもん達の戦いになると思います。ナレサーの部下でいちばん戦いがながくなりそうなのは、やっぱりリレットじゃないでしょうか。


■ きらりん (63回/2012/11/19(Mon) 23:43:01/No4957)

 続きいきます!

 「第20話気持ち」

 これは、ミルモ達とタコス達が別れた直後のことだ。――ここは、タコス達と、ラネーズが戦っている場所だ。

 「そろそろ、決着をつけようぜ」

 「―そうやな」
ラネーズに、タコスも答える。

 「―じゃあ俺からいく」

 「え?逝く?そうしてくれるとありがたいわ〜」
タコスはにやにや笑いながら言った。

 「何笑ってんだ。気持ち悪いな・・・」
そう言いながらラネーズはポケットから道具を出す。

 「ああっ!あれは!」
ドラえもんは驚いた。ラネーズが出してきたものは、「ゴルゴンの首」―18話に出てきた超危険道具で、物、もちろん人も妖精もロボットも、石のように固まらせることができる道具だ。

 「ゴルゴンの首じゃないか!」
のび太も驚いている。ゴルゴンの首がどれだけ危険かわからないタコス達は尋ねる。

 「どないしはったんや。そんなに驚いて」
そう言っている間に、ラネーズが、ゴルゴンの首が入っている箱を少しだけ開ける。

 「!危ない、タコスくん!」
ドラえもんがタコスを押し倒した。

 「!?なんや!?」
タコスが見た時に、先程まで自分がいた場所に光線が放たれているではないか。

 「あれは『ゴルゴンの首』といってね。あの箱の中に入ってるゴルゴンの目から発せられる光線にあたった分だけ、石のように固まって動かなくなってしまうんだ!それは人間、妖精だけじゃなくて、僕達ロボットにも該当するんだ!」
ドラえもんが焦って説明する。

 「き、危険やな・・・。全身あたってたら、全身石化ってわけや・・・」

 「未来ってそんな危険な道具があったのか・・・」
イカスも驚いている。絶対に光線にあたらないよう、注意しようと誓った。

 「・・・ちっ。知られちゃあしょうがない。こっちだって命かかってんだ。お前らを倒さなきゃ俺は壊される。だから今ここでお前らを倒す!」

 「そうはいくかよ!おい、ドラえもん!ひらりマントかせ!これでもしあの光線きた時はね返せるんじゃねえか!?」
ジャイアンがドラえもんを見た。

 「それで、ビッグライト(この光を当てるとたちまち当てられた物、者は大きくなってしまう)を使ってひらりマントを大きくしたらどうかしら。そしたら全員が光線に当たらなくてすむはずだわ」
しずかも言った。

 「ああ、そうか!2人とも冴えてる!」
ドラえもんが手をうった時だ。

 「―ああっ、う、上見て!」
スネ夫が声を上げた。何事だろうかと皆も上を見上げる。
すると、ムルモ達が見た、あの黒い空が、顔を覗かせている。

 「な、なんだ!?あの黒い空!?」
のび太が言った瞬間だった。ラネーズの持っている箱の隙間から、光線が飛び出した。もちろんゴルゴンの目から飛び出した光線だった。

 「のび太くん!」
ドラえもんが飛び出したが遅かった。のび太は、全身をカチンコチンにされてしまった。

 「・・・どないしたらええんや!のび太さん固まってしまったやん!」
タコスは慌てている。

 「次はお前だ!」
隙を見逃そうとせず、ラネーズはタコスを狙ってくる―!

 今回はここで終わります。


■ きらりん (64回/2012/11/21(Wed) 23:06:46/No4960)

 なぜか同じ話を3回は投稿してるのに、コピペで控えてくださいってのが出てまた最初から書く事になっちゃうんですけども・・・。これって、文字数が多いってことでしょうか?


■ きらりん (69回/2012/11/24(Sat) 22:21:09/No4972)

 続きいきます!20話は3回くらいわけて投稿するかもしれません。

 タコスはラネーズの光線をさっとよける。ラネーズはちっと舌打ちする。

 「今はビッグライトとかの話じゃなくなってきてるで!のび太さんが固まってしもた!」

 「ねぇ、ドラちゃん。のび太さんを元に戻す方法はないの?」
タコスとしずかがドラえもんを見た。

 「あのね。ラネーズが持ってる箱の上に蛇みたいなのがあるでしょ」
ドラえもんが言って、タコス達が見ると、確かにゴルゴンの首の入った箱の上から蛇みたいなものが出ている。

 「あれはゴルゴンの髪の毛なんだ」

 「はぁ?あれが髪の毛?」
イカスが声を出した。

 「あの髪の毛―蛇を上に引っ張れば、のび太くんは元に戻るよ」

 「よっしゃあ!それなら力ずくで行ってやろうじゃねえか!」
ジャイアンが拳を突き立てた。

 「待ってジャイアン!僕にいい作戦があるんだ」
ドラえもんが皆を集めて言った――。

 その様子を見ていたラネーズは思っていた。
 
 (何を話しているんだ?・・・まあどう足掻こうと無駄だ)
ラネーズが余裕の笑みをこぼした時だ。

 「!な、これは・・・!」
ラネーズは自分の足が固まって動けなくなっているのに気ついた。
 
 「そうだよ。僕の『ゴルゴンの首』で君の足の動きを封じさせてもらった。これでハンデだよ!」

 「そうか。目には目を、歯には歯を―ってことだね!」
ドラえもんが言って、スネ夫が頷いた。

 「くっ・・・!」
ラネーズはしまった、と思ったが、すぐに思い直す。――まだこっちには手があると。ラネーズはすぐにポケットから道具―マジックハンドを出した。そして―タコスに狙いを定めてこそばす手振りをする。

 「!?か、かゆっ!ちょ、あかんてこれ!」
タコスは急に転げ笑いだした。

 「!どうなってるのこれ!?」
スネ夫がドラえもんに尋ねた。

 「あれはマジックハンド!遠距離からでも、相手に危害を加えることができる」

 「全く役たたずだね」
イカスがタコスを見てため息をついた。

 「何やて、ぶわははははは、あかんこれ!」
タコスは腹を立てるが、かゆくて思うように迫力が出せない。

 「そんな時は僕らもだ!『マジックハンド』!」
ドラえもんはマジックハンドを出した。

 


■ きらりん (70回/2012/11/24(Sat) 23:32:09/No4973)

 さっそくドラえもんはラネーズに狙いを定めて手を動かした。

 「・・・!う、あ、な、何だこれは!か、かゆい!」
ラネーズは、タコスをこそばしている手を止めてしまう。
おかげでタコスはやっと解放された。

 「ひぃー、はぁー」
タコスは息を切らせている。
 
 「やっぱり役たたずだね」

 「うるさいわっ!お前は何もしてへんやろがっ!」
悪態をつくイカスに怒りを露にするタコス。

 「ちょっと2人とも!喧嘩してる場合じゃないでしょ!」
しずかが一喝する。

 「おお!しずかさん!そうですよね!」

 「・・・女の子の前となるとすぐこうなんやから・・・」
ころっと変わるイカスにつっこむタコス。

 「――とにかくいくで!タコー線!」」

 「―あ!抜け駆けする気だな」
タコスは必殺技?のタコー線で、目から光線を、イカスも目から同じように光線を出す。

 「・・・!?ちょ、ちょっと待ってくれ、うぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
足が動けなくて体がかゆくて手が自由に動かせないことがあって、攻撃も反撃もできないラネーズは、そのままタコスとイカスの攻撃を浴びることになった―。

 「・・・やったああああ!勝った!」
皆は喜んだが―。
 
 「・・・あ!のび太くん!」
ドラえもんはラネーズに近づくと、ラネーズの持っていた箱の上の蛇を上に引っ張った―。

 
 「・・・あれ?僕、何してたんだろ・・・」
のび太はやっと気づいた。

 「のび太くん!」

 「のび太さん!」

 「のび太!」
皆がのび太に近寄った。

 「―そういえば、ラネーズは!?」

 「―ラネーズは倒れたわ」
しずかが答えた。それを聞いてのび太はえーっ、と不満そうに文句を呟く。

 「僕全然活躍してないじゃないか!」


 「・・・いや、まだ俺は、やられねえ」

 「!?」
ラネーズの声が聞こえて、皆は驚いてラネーズを見た。ラネーズにはまだ立つ力が残っているようだ。

 「俺は、俺は死ぬわけにはいかない!ナレサー様に、壊される・・・!」

 「――!?」


■ きらりん (71回/2012/11/24(Sat) 23:43:00/No4974)

訂正があります。タコスの台詞、
 
 「――とにかくいくで!タコー線!」」
とありますが、」がひとつ余分に入ってしまいました。一つ抜いておいてください。訂正多くてすみません。




4677/ クモモvsスイーツご姉妹 2
□投稿者/ 葉月 -26回-(2012/03/26(Mon) 21:46:31)

こんにちは、お久しぶりの葉月です。

そろそろこの小説を再開しないとシュガに怒られそうなので再開することに…。
もう、シュガがこれ以上はないほど怒りそうですので…。
シュガ「私の出番がなくなっちゃうじゃない!ばっかじゃないの、この作者!」
…本気でこういわれると思うんです。
では書かせていただきます!

「第十八話」
楓「ところでこのお菓子を作るのはどんな魔法を使うの?」
そんな楓の問いにアンナは本を読みながら答えた。
アンナ「このお菓子を作るにはこの魔法をかけられた人に恋心を持った人とこの魔法をかけた人よりもお菓子作りの得意な妖精が必要よ。まあ、このお菓子を作るだけでもかなり高度な技術が必要なんだけれどね。方法は恋心を持った妖精が相手のことを思いながら飴を溶かすの。その飴をこんなふうに加工するのよ。」
その本にはレースのついた膨らんでいるハート型のピンク色の棒付きキャンディーが載せられていた。
そのキャンディーにごくりと唾をのむパピィ。
そう、パピィの好きなお菓子はキャンディーだった。
そんな彼女にとってはそのお菓子はとてもおいしそうに見えた。
リルム「妖精団子の時と同じように相手に恋心を持っている人が必要なんですわね。やはり、恋心は妖精界にとってはとても必要な存在なんですわ!」
そういいながら目を輝かせるリルム。
彼女の頭の中には彼女が恋するミルモが浮かんでいた。
パピィ「でもこんなのできるかちら、あたちなんかに…。わたちは素直じゃないし、ムリュモにいつもひどい言葉を言っちゃうし…。」
楓「大丈夫よ、パピィちゃん!パピィちゃんの恋心はとても素敵だと思うよ。案ずるより産むがやすし、だよ!」
リルム「そうですわ、パピィさん!パピィさんがムルモ様のことを大切に思っていらっしゃるから現に今、パピィさんはここにいらっしゃるんですわ。」
そんな楓とリルムの言葉にパピィは元気をもらった。
パピィ「そうね!あたちがシュガちゃんからムリュモを取り戻すわ!あたちがこの役目をしないと誰もムリュモを魔法から解き放てないわ!」
パピィは楓、リルム、アンナに向かってそういった。
そんなパピィを三人はとても応援したかった。
アンナは少しでもパピィを応援できてうれしかった。
(アンナ)「私も前に楓さんにビケーへの恋心を応援してもらったわ…。そんな私が今度はほかの人の恋を応援することができたなんて…。」
アンナは誇らしい気持ちだった。
パピィ「アンナさん!きになっていた本を教えてくれてありがとう!アンナさんがいなかったらなにもすることができなかったわ!」
アンナ「ううん、気にしなくていいわよ、パピィさん。こまったときはおたがいさま。私も楓さんにいろんなことを助けてもらったんだから!」
そうアンナが言うのを見て楓はちょっと照れてしまった。
楓「そんなこと言わなくていいのに、アンナちゃん!」
その言葉で四人は笑ってしまった。

ぱぴぃ「じゃあ、クモモさんに電話するわね!クモモさんに連絡しないことにはどうにもならないし…。」
その言葉にうなずく楓とリルム。
アンナと図書館で別れた後、三人は楓の家へ来ていた。
そしてガールズトークをしている三人を気遣ってミルモはムルモと話をするためもあり、松竹の家へ行っていた。
パピィ「ピポパピポ…。あっ、クモモさん!?」
クモモ「はーい、ミモモショップクモ!パピィさん、ご注文の商品は何クモ?」
パピィ「ち、違うのクモモさん!実はクモモさんに助けてもらいたいことがあって…。」
クモモ「助けてもらいたいこと?それは一体何クモ?」
なかなかないミモモショップ以外のことでの電話にクモモはちょっと緊張した。
パピィの言葉を静かにクモモは待った。
パピィ「実はつくってもらいたいおかちがあって…。」
パピィはちょっと緊張してしまい、小さいころによく間違えてしまった『お菓子』の発音を『おかち』と言ってしまった。
クモモ「それはどんなお菓子クモ?」
パピィは静かに口を開いて言い始めた。
パピィ「あのね……。」


■ asuka (179回/2012/03/26(Mon) 21:54:40/No4678)

葉月さん こんばんわ★ asukaです♪

やったぁ〜〜〜〜(*^_^*)葉月さんの小説更新されてる〜\(^o^)/
((しかもついさっきに!!

あっ葉月さんの小説もちろんよみましたよ★
((第17話まではいただきもの小説にずいぶん前に読んでいました

とってもおもしろかったので続きはないのかと毎日みていましたが
なかったので・・・それがたった今更新されて

感謝感激!!ですよ★((黙れ〜!

葉月さんの小説もすばらしい小説ですね☆
これからも小説・・・葉月さんのペースでどんどん書いてくださいね

あっもしよかったら今日更新しましたので・・・・・・
時間があったら・・・・よんでくださいね☆


では★


■ 葉月 (27回/2012/12/06(Thu) 21:39:26/No4994)

asukaさん、お返事遅れて申し訳ございません…。
頂きもの小説で読んでいただきありがとうございます!
私は自分の小説に自信がないのでうれしいです!

[第十九話]
クモモ「キャンディ…?」
パピィ「そうキャンディなの。でも、とっても難しくて…、お菓子を上手に作れる妖精じゃないと作れないの。」
クモモ「ほう…、そんなに難しいキャンディなのクモね。それはどんなキャンディクモ?」
パピィ「恋愛に関係するキャンディで魔法を解くキャンディなの。その魔法をかけるキャンディでさえ、作るのが難ちいの。シュガって女の子がちゅくったキャンディで…。」
クモモ「シュガ…?」
パピィ「そう、シュガたん。クモモたんが出てるお菓子大会にも出ている女の子で…。」
クモモ「同じお菓子大会に!?」
パピィ「そうなの。ちょっと分からないかちら?」
クモモ「…ごめんなさいクモ。ちょっと分からないクモ。」
パピィ「そうなのね…。そのシュガさんのことを知らないと作れないらしいし…。」
クモモ「ごめんなさいクモ。でも、絶対に対決できると思うクモ。」
パピィ「ありがとう、クモモたん。」
クモモは電話を切った。
クモモ「パピィさんも大切なお客様クモ。今回は魔法を解く為だし、余計、応援しなきゃクモね。それにしてもシュガさんって…。それにパピィさんの好きな方はムルモさんよね…。」
商売に関することは大体のことはクモモは把握していた。
それはミモモの影響である。
クモモ「それにしても、どんなキャンディクモかね…。鍵キャンディーよりも難しそうクモね…。」

そんなところにヨモギが現れた。
クモモ「あれ、ヨモギさん!?どうしたクモ?」
ヨモギ「次のクモモさんと戦うケーキって人いますよね。」
クモモ「ああ、あの私を田舎者扱いしたケーキさん…。」
その一言を聞いた途端、ヨモギはため息をついた。
ヨモギ「クモモさん、ごめんなさい…。」
クモモ「どうしたクモ?」
事情を知らないクモモはヨモギがなぜため息をつき、クモモに謝ったのかが分からなかった。
ヨモギ「実はね…、ケーキは私のお姉さんなの。」
クモモ「それ、本当クモ!?」
ヨモギ「本当よ。似ていないと思うけれど…。」
確かにヨモギとケーキはどう見ても似ていない。
しかし、タルトとヨモギも似ていなかったので、多少はうなずける話である。
クモモ「確かにタルトさんとヨモギさんも似ていなかったクモね。」
ヨモギ「そうなんです、私達姉妹は五人姉妹なんだけれど、誰一人、似ていないわ。」
クモモ「五人姉妹ってかなり多いクモね。皆、お菓子作りが得意クモ?」
ヨモギ「ええ、五人とも、今回の大会に出場してるわ。」
クモモ「へえ、皆、どんな方クモ?」
ヨモギ「私は和菓子、妹のタルトはタルト。ケーキお姉さんはケーキ。それと、長女のダンゴお姉さんは中華。妹のシュガは…。」
クモモ「シュガ!?」
「シュガ」、それはパピィがクモモに言った言葉だ。
ヨモギ「シュガのことを知っているの、クモモさん?」
クモモ「実は知り合いにシュガさんにお菓子の魔法をかけられた子がいるらしくて…。」
ヨモギ「なんですって!?シュガ、あの子ったら…。」
クモモ「恋愛に関係するお菓子みたいで。そのお菓子を食べさせられると作った相手に強制的に恋しちゃうらしいクモ。」
ヨモギ「なんてこと…。そんなお菓子は聞いたことなかったのに…。」
クモモ「ええっ!?ヨモギさんでさえ、知らなかったクモ?」
ヨモギ「ええ、でも、シュガは一番天才だわ、私たちの中でもね。」
クモモ「そんな…。」
ヨモギ「だから、勝てるとは限らないと思う…。」
クモモ「でも…、でもっ!今回だけは勝たないと!!」
クモモはやる気を入れた。




4767/ ムルモの達人!!
□投稿者/ イチゴ★ -21回-(2012/07/06(Fri) 16:06:34)

(*゜▽゜)ノ ウイッスです!ムルモの達人!!はギャグシリをまぜこぜにしま〜す!(笑)どろろん妖怪大決戦とすこし・・いやだいぶ似てるかも^^;

第1話 和田どんがやってきた 
今は5月。桜がキレイな時期だ。そんなときに1人の男妖精がいた___

「__さつきみどりでしゅね〜〜。ボクは緑も似合いましゅ★」
・・・
「お兄たまんとこでもいってやりましゅか・・」うちわをだして飛んでいった。3分ほどすると、
「びびっときたど〜〜ん!」空から穴が開いて太鼓がとびだしてきた。
ムルモ「ほええええええ!!変なたいこでしゅぅぅ!」
どんちゃん「変なは失礼どん;ボクは和田どんだどん〜」
ムルモ「ほえ〜?」どん「キミたいこをもってるどん?」
ムルモ「あ・・・・あい。」ムルモはいきなり問をかけてくるのでびびった。
どん「太鼓魂を感じたんだもーん!」
ムルモ「も・・もーん?ボク、大切な小太鼓は魔法をかけるときしかつかわない    んでしゅ〜」
どん「そ・・その太鼓魂(大切さ)がいいんだどん!」
1分後
ミルモ「;・・・で、その和田どんとか言うヤツはどうしたんだ?」
ムルモ「あいでしゅ!お兄たまの後ろでしゅよ」

どん「はじめましてど〜〜〜ん。(怖く、アップで)」
ミルモ「ひやぁぁぁぁぁ〜〜〜!!!」ミルモきぜつ
どん「?」
ムルモ「だめでしゅよ〜!お兄たまは人一倍こわがりでしゅから。和太鼓のばけものがあらわれた!っていう感じじゃあねぇ・・・ムルモでポン!」小太鼓をたたいた。
ミルモ「おや?俺なにしてたんだ?」ミルモがおきあがった。
どん「その太鼓魂いただいたどん!今日からキミと僕はパートナーだどん!」
ムルモ「ほええええぇ!?」

あとがき〜♪
「音符イチゴの王様は〜♪大変×2なまけもの〜〜」
イチゴ「どんちゃんを登場させてみました!どんちゃんは親しみがありますね〜」
チエリ「さすがです!音符先輩!!」
イチゴ「オンプセンパイ?まっ、いーや」
チエリ「次回!どろろん★ポン子登場!」


■ イチゴ★ (25回/2012/07/13(Fri) 06:04:14/No4781)

ほ〜〜。おひさだぁぁっぁ。ちょっと懐かしき小説に入るとこだったのだ。
イチゴですイチゴです×10 パワーアップして帰ってきました!
えっこんな短時間で?うっそだあ、と思わないでくだされ;では!
第2話どろろん☆ポン子登場!

ほええええええええ・・

悲鳴は     館から・・・

いかにも  あたら・・・・    古そうな

や・か・た・・・???
「ボクのマシュマロぉぉぉぉ」
どん「ううう、うるさいどん・・・」
耳?をふさいだ

ムルモ「だってボクのマシュマロぉ(泣き)」

どん「それならミルモさんが食べに来たどん!ほしかったのカっ?」

「そりゃ当然でしゅよ・・・・・・いくでしゅっ!」
「どこへ?」「お兄たまんとこ!」

ムルモはそういってドンを引っ張っていった

M・R・M「SF7みたいだぜ!かっちょいい〜〜」

「触覚ビーム!!!」「ほぎゃぉぉぉナンダカワカンナイけどすまん!!!」

「おそろしいど〜〜〜ん(^○^)」
ミル「お・・・お前は小太鼓の化けモン!!」
「いや、和太鼓ですカらっ!」

ぼわ   「・・・へ?」「あーーれーーだどーん」「ほええええ」

変な穴にすいこまれてしまった。

「なんだっここはなんだっ」「おにがしまどん?」
「僕たちもう死をむかえてしまったのでしゅか?」
ないない

「人がいるでしゅ!」
師匠!ウチがまんできへん!父上さがしにいく!

無理じゃポン子!妖怪がお前をねらってるんじゃ!

「・・・恋人同士みたいにみえてきたっどん」
「く・せ・も・の!」「じゃない!!!」

「覚悟しやがれ!」「ふぅ。しょうがないでしゅね・・」
「ムル・ムル・ムルモでポン!!!」

「つえぇっぇぇぇぇぇぇぇぇぇっぇぇぇぇぇ」
「がっつすごい!師匠倒した!」
「きゃは☆このくらいは・・・・」

ポン子「この子たちがいればラクチンや!お願い師匠〜」
師匠「・・・え;分かった。」「???」

ポン子「お願いや。ウチと父上さがしてや!」
ミルモ「めんどく「いいでしゅよ★」

ミルモ「ムルモてめぇ・・・」
どん「よろしくど〜ん」

あとがきだお!!
い「ポン子登場させました。」
ち「そして師匠弱い!!」
い「師匠のくせに・・・」
次回「輪入道!わにゅうどうと読むんだ!」


■ イチゴ★ (26回/2012/07/19(Thu) 06:10:00/No4786)

huhahahaha。イチゴ★参上なのら〜♪ではかくか・・・・(ダウン)
第3話輪入道!わにゅうどうって読むんだ!   そうなの!?

「ムルムルムルリン♪ムルリンリン♪」
こんにちは。ムルモでしゅ☆
今はポン子しゃん、おにいたま、どんしゃん、そしてボクが草原をあるいていましゅ!目指すはお城!情報だけでもほしいから・・。それにお城にカゼがはやってるとかなんとか。ましゅくましゅく。

「うらの飯屋でうらめしや〜」
だじゃれっ
「ムルモでポン!」
そう、ボクたち妖怪を倒して進んでるんでしゅ。
「やったで〜♪さいぃぃぃぃこう!!」
「ボソ・・・そうか?」「さっすがムルモくんだど〜ん!」
そんなでほめないでくだしゃい〜☆あたりまえでしゅ。
ミルモ「あそ・・・」

「う〜ん。でもおかしいでしゅね〜。地図のとうりにきているのにw」

ぶいぶいぶいーーーー

「え」
「まぢか」
「いや、ないない」
「おそろしや〜」体に火がっ火がっ
「ぶいぶいぶいーーーー。とまんねぇぇぇぇ」ほっときましょお

「わ、ちょお、ちょおおっとぉぉぶいーーwww」
うーーん・・追いかけてみる価値はありしょうでしゅね・・・
「ないない。」
ぜんは急げでしゅ!「よっしゃ〜♪盛り上がってキーーーターーー(・▽・)」
「そうカっ?」

「え。お城・・っ、お城が見えるでしゅ!!!」
  「嘘やない!本とだぁぁぁぁぁぁ」思いきりテンション上がってましゅね
 

「ーーーそうでしゅか。ありがとおでしゅ。」やっぱ大変。

「次はとの様んとこだな。」江戸時代でしゅ?
「こーーんにーーちは〜〜〜」「こんこんこーん!」
なんなんでしゅかこのカゼは・・・

「輪入道!何べんいったら分っかるこん!!!つっこむな、城にww」
「しょうがないだろぉぉぉぉぶいぶい〜〜。」
これは・・・ほっといたほうが?

「おいそこのもの。コイツなんとかしてほしいこーん!」
とのがきつねにっ
「あい。ムル・ムル・ムルモでポン!」

ちょいと切り


■ イチゴ★ (28回/2012/07/19(Thu) 17:46:12/No4788)

「ムルモでポン!」小太鼓をたたいた。
「どえw〜〜〜〜〜なんなんだ・・・ぶいぶ〜〜い!」
最後の方変でしゅよ「バイバイって言いたかったんやな」
「ああ・・。そういうことでしゅか」


ポン&どん「たーいこ魂M・A・X!たーいこ魂MAX〜〜!」
よっぽどたいこ好きなんでしゅね。少し感心でしゅ。
「ムルモが感心なんてめずらしーぜ!」「・・ふん」

そのとき、怪しいかげが笑った

「___あの子たちが・・・ね」
今日は7月。暑い争奪戦が始まりそうです!

あとがき
ブ「た〜〜〜のしかった〜〜♪」←旅行してきた
い「・・・チッ」
ブ「狽ィいおめえ舌打ちしただろぉ・・・」ブドーブラックモード
い「へっ。」
ブ「なんすか!!喧嘩うってんのか?ぐうぅらぁあ」またまたブラックモード
ち「ところでこの次はどうなるのですか?」
い「え・・・おしえまいい拙者はおしえーーん!」
ブ「うん、分かった」
ち「第4話どーんーだーけー りゅうぐう城へ!」


■ イチゴ★ (29回/2012/07/26(Thu) 14:08:42/No4800)

どぅも!夏休み・・楽しいなぁVvぼちぼちしますかww

第4話どーんだーけー りゅうぐう城へ! どんどん題名がカ〇ス;。

「あっついでしゅぅ〜〜〜。」
ムルモたちは、いつものように情報集めをしていた。

「(う〜ん。協力しなければ良かったんでしゅかね?
  でもポン子しゃんのためだし・・)」

しばらくすると、青い海が見えた。
「ほぇぇ〜〜Vv海でしゅ〜♪」喜ぶムルモ。しかし

ミ「疲れすぎて目の“さっかく”でもおきたんじゃないか・・あち・・」
脱力。
ポ「・・夢がないなぁ。」ポン子しゃんの意見に賛成でしゅ。

ザブーン。

ミ「・・・まじであったァァァァァ」悲鳴をあげるって古いでしゅ。

ミ「・・・お前なぁ。」「何してるの?」声がする方に顏をむけると、

「ほぇ?ほぇええええ!」   ど「かわいい子だど〜ん。(^0^)」

美少女というか・・、可愛い女の子だ。髪の色は金髪でカール、
それにつけてもおやつはカ〜ル♪じゃなくて、ふんわりしている。
はたしてカールと言うのか!?(;><)

「ねえ、いっしょにあそぼー!]
[自己紹介が先じゃねーの?」   「・・・・あっ、そーかっ!」

天然ボケはやめてくれい!!( ^ O ^;)
「あたしは・・・えっとぉメプル!」
「・・・えっと・・ムルモでしゅ!きゃはっV」

ミ「えっと言い過ぎやんけ」うるしゃい!触覚ビ〜〜ム!!

「・・・はらほろひれ」「へぇ〜っ黒くなる忍法がつかえるのねっ。」
ん・・・?そうみたいでしゅね^^

「おめえがやったんだろォォォォォォォォォォォォ」

「あのさ、ムルモくんって何しにきたの?」メプルが聞いた。
「あっ、そうでしゅね。メプルしゃんにも聞きたいでしゅ!」

ばちんっ
ミ「のぉあ・・・」「むるも君ったら〜。さんはよけいよ。さんは。」

「wwなんでオレにはたくんだよ・・・」ム「・・・ゾゾッ」
ム「メプルちゃん。この子。ポン子しゃんっていうんでしゅ。

この子のお父しゃんをさがしてるんでしゅ!何かいりましぇんか?」

それがこの一言。

「・・・さあね。」「あ・・あさっりすぎる・・どん・・・。」
('A`)脱力2。

「でもぉ〜、この海にはどんな願い事も叶う貝があるんだって!」

「今・・・なんと?」
「この海にはどんな願い事の叶う貝がある!」

「えぇぇぇえまじまじまじまじまじぇえええぇえええ教えてぇ!!!」
ミルモをのぞく3人がいった。

メ「そ・・そこまでしらないよぉ!この話は次回へ続きます!」

いままでのはいったいなんだったんでしゅか!
「妖怪でたし!ムルモクン、どんちゃん。やっつけてくれ。」
はあ・・・大変でしゅ。

あとがきだより#1
「このたびは、ムル達を見ていただきありがとうございます!まえの怪しい
人が笑うのはウソです(笑)気にしないでください。」
ぶ「いや、気になるだろww;」
「ヾ(^。^*)まーまー。次回、りゅうぐう城へ再出発!石に願いを。」


■ イチゴ★ (30回/2012/07/26(Thu) 16:17:52/No4801)

皆様にご報告です!(といっても読む人いねーよw

ひより(さん)はあたしの友3でございます!なぅなぅ〜。

いやあ、続きはないな・・・。で、このおきて(?)で、ですます口ちょうで・・・。

PCでいっしょに書くのは楽しかったなぁVそして文章力がない・・
('A`)・・・脱力。

ではでは〜☆^^


■ asuka (210回/2012/08/03(Fri) 11:10:10/No4814)

イチゴ★さん こんにちは asukaです♪

イチゴ★さんの小説読みましたよ!!
「ムルモの達人」
ムルモちゃんは太鼓は魔法使うときにしか使わないといっていたけれど
どんちゃんはその大切さがいいといって自然にパートナーみたいになっちゃい
ましたね・・・・。
ムルモちゃんはかなり驚いていたけど・・・・。
そのあとの話は海に願いのかなう貝があるという話で
本当にそんな貝があったらいいですね♪
海だったらこの前沖縄の海にいって貝が落ちていたから
それが貝だったらいいのにね♪
あとつづきも小説楽しみにまっていますね♪

では★


■ イチゴ★ (32回/2012/08/04(Sat) 07:14:31/No4824)

ども!イチゴ★です♪  神がいらしたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
こんな小説、みてくれる方=神です!女神ですぅぅぅぅぅ!!!
はぁ、はぁ、貝の伝説、どうなるでしょうかね〜、(おめぇが聞くなdyブ
では!!書いていきます!!
第5話りゅうぐう城へ再出発!貝に願いを!

『ナレーションイチゴがおおくりします☆前回、メプルと、出会い、願いの
  叶う貝があると、だいしちょう・・・。で、探すのかは、ムルモ次第です
 !じゃ!』
        おいおいまてまて;
「賛成の人・・・・・」
        し〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん;
あ、あぃムルモでしゅ・・・きゃはっ☆(疲れてもぶりっこはこなす)
今、貝を探しに行く方法を考えてたんでしゅけど、全然だめでしゅ。
何かマシンがあればいいのに・・・・(貝は海の中らしい)

みなしゃん、なんでしゅか?
え?ミルモ?   ミモモ!?  え!?なんでしゅか(怒)

メ「え、ムルモクン、ミモモショップで何か買うの?」
突然、ムルモがミモモショップをひらいてた(?)ので、?なメプル

「まぁ、ソンナもんでしゅVvきゃはっ☆」
「はっぁあ〜〜い!ミモモショップだょ〜☆今なら、ポイント増倍!」
ぺらぺら  で〜、ぺらぺら   ーだよ!  でぇ〜、ぺらぺら

うで時計型、ケータイでミモモショップへつないだ。
  「あ、ミモモしゃん、今急いでるんでしゅ!」
「そしてこんか・・・、あ、ご注文どーぞ!」

「豪華しぇん・・・。かっこいい潜水艦とかないでしゅか?」

「ちょっとまってね・・・。これでもない、」ガサゴソあさりはじめた。
「あった!潜水艦組み立てセットぉ〜!これで、カンタンに潜水艦が作れるよ!」

  「げっ作るのかよ・・・」  「それくだしゃい!」
「まいどあり〜〜!!!今すすぐとどけるよ!」
で、「すみませ〜ん」という(今はクモモ)声がして、
 
「うぎゃっ!ウチのスカーフからぁぁぁぁぁぁ!」
  「すみませ〜〜ん」・・・・・恐ろしい
「30秒でくみたてよう♪ついでにくもっちょ組み体操♪」

テキパキ  テキパキ
  「できたでしゅ!メプルしゃんもどーぞ♪」
「え;いいの?」「いいで!メプルちゃん♪」

   「レッツゴーー!!!」
「うゎ!妖怪・・・。」「運命だよ・・・。ムルモくん」

「あまり魔法つかいたくないでしゅ・・・。」
「はーーっはっはっは!!!俺がやってやるゼ!」

む「太鼓士、みどるん!!」
「かっこわりーよ!伝説の太鼓士、ミルモ9様でいーーよ!」
なんでナイン(9)なんでしゅか;

『ドンカッ、ドドカッ、ドカドカドドカッ』・・上手いでしゅ!
              倒しました
「やっべ〜、王女様kンサート、遅刻するぅ〜〜!!!」
「kンサート、楽しみなのにぃ!」    
     kンサートと名の、コンサート
  「追いかけてみる価値はありそうでしゅね・・。」
   だからないない!!
ミ「前前回にもあったゾ;」

ム「お城・・・。海草の」    メ「海草の」 ど「海草の」

ミ「海草n「だまれでしゅうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ」

「黒くなる忍法・・・;」ミ「ごほっ。」

「いよいよね〜ッ!」 「どきどきね〜ッ!」 「王女様素敵ッVv」

「・・・。入ってしまった・・・。」「は〜〜〜ぁい!kンサート、
 はじまるわぉ!」
   ・・・・・あれが王女様wwww
タコかぶってましゅw
「わほーーっ!王女様ぁぁぁっぁぁ!」「しびれるぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」

「めちゃくちゃでしゅ・・・ムカムカ、触覚ビーーム!」
王女様「ほぎょぉぉぉぉ@▽。#&!!!」黒こげ、

「うお〜〜!突撃だどん!」「ムルモでポン!」「ミルモでポン!」
一気に攻撃した。
「あらまぁ!」

ム「ほぇ?」「私をこんなにドタバタにしたなんてすごい!太鼓の神様方、
お料理お持ちします♪」

ミ「うっひょ〜♪お菓子のフルコースだぜぇ!」

願いの叶う貝はみつからなかったいけど、おなかいっぱいで満足!

あとがきだより#2
「な・・、なんかハチャメチャ・・・;」
アロマ「こんにちは♪アロマです!」
「ぇえぇ〜!!」
「イチゴさんが小説かいてるらしいので・・・。ま、まあ個性的で・・・。」
「・・・・。次回、うしおに!登場だよっ!」


■ イチゴ★ (37回/2012/08/22(Wed) 13:44:07/No4873)

こんにちはっ☆そして遅くなってすいません;
イチゴですッ。きたよ、きたよ・・・。

うしおにぃぃいぃいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!

ゴホン、では、かいていきまする。

第6話 うしおに!登場だよっ!  げふん。風ひいちまった・・・。

ミ「ほいやぁーー!!」
いきなりしゅいましぇん!汚い掛け声でしゅねぇ、おにいたまったら・・・。
まあ、あれでしゅね、バカなんでしゅよ。いくら妖怪たおしてるからって
・・・。
ミ「おい、汚い掛け声ってなんだよ。汚いって!!(怒)」
汚いんでしゅもん♪
ム「メプルちゃ〜ん、ぽん子しゃ〜ん。おにいたまがいじめるでしゅ〜。」

「ミルモくん、最ッッッてい!!!」
「か、かわいい・・・Vvきゅーん。」
む「(ちょろいもんでしゅ♪」

「・・・。ケッ。ムルモの奴ぅ、おぼえてろ・・・。」

さっしょく、(早速)いきましょ〜♪
           しばらく歩いてると、
メ「・・・おじぞー様ね。」
 ぽ「気味悪いなぁ。」    まあね。

またしばらくある(略)
 メ「・・・おじぞー様ね。」
ぽ「ますます気味悪いなぁ。」    やっぱりね。

またまたしばら(略)

メ「・・・おじぞーさmぁぁッ!!?」
  ぽ「どしたぁッ!?」   まあ・・ってえぇ;
ム「こ・・・これは・・・;。」
        「ただの村・・・・、どん。」
 メ「・・・・。」             みッじめぇぇ〜〜。
    「あのさぁー、立ち入り禁止だとよ・・・。」
「ムルモでポン!」
「お・・・お前、 入る気・・・?」

   
「もちろんでしゅ☆」


きります!


■ イチゴ★ (38回/2012/08/25(Sat) 16:06:49/No4879)

ムルモは魔法でカギを開け、入って行った。

「ほえ〜。ずいぶん荒れてましゅね〜ッ!」
「立ち入り禁止だからだ!;」 ごもっとも(イチゴ談)

「おやおや〜」
「えっ!?」 みんないっせいにふりかえった。

その人物とは・・・。
黄緑色の帽子をかぶっていて、りりしいひげがはえている。
一言で言うと美少年・・・とまではいかない美男子だ。

メ「おとぉさんっ!?」
みんな「え」

「う☆そーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
確かにすこ〜〜〜〜〜〜っし似てるでしゅ」
メ「・・・・;」 ごもっとも(チエリ談)

「このとうりすんごく荒れているだろう?妖精かい大震災でね・・・。」
「・・・・」

「しゃべり方までダンディーでしゅう!」
メプ、どん、ミル、ぽん「そっちかい!!!」

「あれはなんだどん?」
「ぎゃ!!!ブルブル・・・。」

「こわいよ〜〜〜!!あたた〜〜っ!」
ミ「ぎょえーーっ!」
「太鼓で、いっきまっしゅよ〜〜♪」
「キミにめぐりあえたそれってキセキ♪」
「こ・・・これは! !

「キ○キや!」 ごもっとも(ブドウ談)

ててって〜♪てってて〜♪
「ミルモさま10(テ〜ン♪)」
ふっかつでしゅね!

「うっせーや!!ドカドカカカドドカ! !」
「ぎゃん!こうさん・・・。マンマミーア」
それって・・・マ○オじゃ・・・
うしおに「ゴメンね・・・こわくて・・・」
「大丈夫だぜ!!悪気はないんだろ?」

「うん・・・・。ありがと☆」

あっとがっきだよりぃ〜〜♪
ミルモ「すまないな!作者の意味わからんうしおにの登場の
仕方でな!!」
ムルモ「おにいたま!今日からボクのコーナーなんでしゅから ・・・邪魔すんな。」
ミルモ「こえーなぁ、おい。」
ムルモ「・・次回、イタコだって恋したい!」
ミルモ「見ないと魔法かけちゃうぞ♪」


■ イチゴ★ (40回/2012/09/12(Wed) 17:30:39/No4902)

おっひっさぁ〜〜〜ッッッ♪イチゴっす!!久々の最新になりまぅっすぅぅぅ!!!!ひゃほーーーーーーーい!書こうか加工か〜(*^^)v
↑あ、ミルムルをあとがっきににしたのは(ブドチエ)一緒に書ける時間がとれないからじゃないよ、たぶん?!
__________________________

ブドウくんが男という噂がながれてるけど、女ですよ!?


___暑かった夏ももう終わり・・・・か_____


____秋の風がふきはじめる  新しい季節・・・・  


  それは_______   ”恋の秋”

         ・・・・・・・・・・・・・・
☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★
「にょほほ〜〜〜♪久々だぁ、チョコよ!!会いたかったよ〜〜Vv」
チョコにすがりつく男、ミルモ。彼は実は・・・・・

ムルモ「いじきたないでしゅねぇ〜っ!王子のプライドあるんでしゅか?」

そう、王子。 これでも。王になるとはかぎっていない、王子だ。

メプル「作者が書くミルモはいつもなんか違うキャラなのよね〜〜っ。
    今日はまぁまぁだねッ^^」
ミルモ「メ、メプルも作者もうるせ〜〜〜っっ!!!///」
  顔を真っ赤にする。お前がうるさい。
メプル「な、なんであたしまでっ!?てか年上にその態度・・・。」
  ミルモは、目を点にして驚いている。ひじょうに吹けるな光景ともいえるのさ。プププ。

ミルモ「え、メプルってオレたちより年上なの!!?ムルモぐらいだと・・」
作者もそう思うー!!
「おめぇはカンケーねぇ!!お前の方が子供だ!!だまってろ!」
ウザ。

「あれ、言ってなかったけ?ま、いいや。」 
話をてっとりばやく終わらしている。なんてやつだ/(^o^)\

ムルモ「しゃて、ボクのしゃくせんでしゅ!

@おそれ山にいって、イタコにノストラダムしゅを呼び出してもらいましゅ。
 そのノスト(略)に未来。__つまりポン子しゃんのお父しゃんは見つかるか、聞いてきましゅ!以上♪」
ミルモ「ア、アホかぁ〜〜〜っっ!!!ノストラダムスは死んでるんだよ!!
  てかおそれざんっておそろしいじゃんかぁぁぁぁぁぁ!!!」
悲鳴をあげる。皆あきれ顔。
メプル「ちびまる子ちゃんを参照!」
ちびまる好評発売中!!

切ります


■ イチゴ★ (41回/2012/09/22(Sat) 16:10:50/No4909)

続きです☆そしてその絵。。。ごめんなさい。下手でごめんm(_ _)m



ムルモ「歩きでいきましゅ☆」

ムルモの野郎・・・・。ムルモは遠距離が得意だってえらそうに。。。
(ついでに上の絵は駄作。もちろんイチゴが書いた。おのれぇ!おれの
髪しかうつってねぇ。)てか、うちわ使えよ!妖精羽ねぇ!!(ミルモ)

メプぽん(ギーン) ミルモ「; うっ・・・・。」
結局、女二人組みにミルモは勝てるわけなく、敗北。

先頭をきって歩くムルモ。歩こ、歩こ、私はイヤよ、メプルさん。髪しかうつらんミルモ。そして、なぜか疲れないポン子。最後に影が薄いどんちゃん。

正直大丈夫?このメンバー。と、オレはおもはむ。(なんだ、そりゃ)


ムルモ「魔法の、シュプーンで、きゅきゅーんとぉ♪  〜〜〜〜〜」
ポン子「か〜き〜ま〜ぜ〜て〜よぉ〜〜〜♪」

この二人は疲れていないようだ。それをみて、3人は、『病院いって脳検査してもらえ!!』と思った。・・・・はず。メプル以外は。(作者。)

ミルモ「おい、まだ歩くのかよ・・・・?ハァハァ」
メプル「メルモくん・・・・。おぶって。まじで。はあはぁ」
どん「メプルちゃん、ミルモがメルモになってるどん。はぁ、はぁ。」
それを見て、ムルモはこういいやがった。ムカつく。(ミルモ)
ムルモ「うちわで行きましゅか?」 

・・・まあいいんだけどな。。(ミルモ)

うちわでいけば約10分でついた。最初からすればいいのにと、後悔する。
でも敵はいつものようにいたし、よけて進むのが大変だったくらい。
どん「ここにいるはずだど〜〜〜ん♪あ、ボクたちはうちわないからどうしたって?ちびっこパウダーで小さくして、のせてもらったどん♪」
ミルモ「だれにいってんだ、おめぇ。」

???「チョリーッス!誰〜〜?」
ミルモ「お前も誰だよ;」
???「ガチョーッン!(゜д゜lll)むなっ」
ミルモ「何そのリアクション。ウザイ。」
アゲハ「ウチアゲハ〜〜。そこんとこよろしく的な?的なぁ?」
作者の説明なしでとおしてしまったやつこそ、イタコのアゲハ。

アゲハ「ウチにあうとはいい度胸っしょ。まぁいいケド?
いくけど。そりゃあぁぁ〜〜〜〜〜っっ」

しょ、しょんな!!アゲハしゃんが、ろくろくびにぃ〜〜〜っっ
ムルモ「というか、なんでしょんななりゆきにまかせるんでしゅかぁっ!」

____そう、我こそがミルモ11(イレブン)!!

愛と熱血でかけつける〜〜〜〜♪あぁかけつける〜〜〜〜〜〜♪
ムルモ「かけつけすぎて、ぶつかった〜〜〜♪その名はみどるん♪」

ミルモ「うざ、すごいうざい。てかオレ今回ウザイいいすぎなんですけどっ」

ムルモ「ぼくがやりましゅ〜〜〜♪ムル・ムル・ムルモでポン☆」
アゲハ「魔法反そ・・きゃあ!」
ムルモがだしたのは洗濯機。そのなかにアゲハ。

回る、回る。アゲハ。悲惨なのでやめにした。
アゲハ「ひぃ〜〜〜っ。」
メプル「まぁ、元に戻ったし、いいか♪」

まだまだ、旅は続きます★

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■ イチゴ★ (42回/2012/12/09(Sun) 09:01:01/No4999)

お久しぶりです。やべぇ、何ヶ月ぶりだ!アゲハまだいます!登場だ!!
第8話 アゲハ・LOVE・Y!

      まっくら投げ〜♪まっくら投げ〜♪修学旅行〜!!
メプル(以下メ「え、おとまり会じゃないの?」
ミ「いやぁ、どっちでもいいんじゃね??」

おっと、皆さんボンジュール!なんでこんなことになってるかというと。。
                 ↓
ア「あ、皆夜おそいし。家とまってく?」前回やられ役のアゲハ。
俺は心配してくれたんだな、と思う。
ム「でも、ぽん子ちゃんのおとうたまさがしはどうするでしゅかぁ?」
ぽ「いや、こんぐらい良いし♪」

_______というわけなのです

ミ「なんか末生物いやがるぞ;」俺は振ってみた(なぜ
「ダ エイロウ ウーナイ」え。。。何いってんの
メ「それ、わたしのバービー。」後ろからメプル。
ミ「バービー人形じゃねぇよww」
・・・・・。  なんとなく笑えた。人間界にしかないだろ!
ム「それファービーでしゅかぁ?かわいいでしゅ!」
そうそうそれだったな。

「アゲハしゃんもそう思うでしゅよね〜〜♪」まーたぶりっこかよ

ア「はぁ・・・。」写真を手に、赤い顔!?
ム「? それ、もしかして!」ぽ「アゲハさんの好きな人?」

ア「ばれちゃった?った?った?」ウ・・・ウザイ
ど「応援するどん!!!」
ム「(ちっ)よく見えなかったでしゅけどね。」今度は舌打ちかよ

             3日後
「みんなが応援してくれたおかげで、買えたよん!!」
             一同「え」
アゲハが手にしてるのは、バー・・・、ファービー。
「メプルちゃんの見たら一目ぼれして〜♪」
ざんねん。

もちろん続かない。

あとがき
ム「あと10秒!」
ミ「え、え、え、次回!!3人の変なヤツ!」
ム「みてくだしゃいね〜〜」

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4946/ ミルモひぐらし
□投稿者/ きらりん -55回-(2012/11/15(Thu) 23:04:38)

 最近「ひぐらしのなく頃に」の熱が冷めません。というわけで、今まで考えてきてたひぐらしとのコラボをやってみたいと思います。

 注意事項―ひぐらしのなく頃に解を見ていない人は完璧なるネタバレになりますのでご注意ください。

 「第1話不思議な本」

 「何か面白いことねーかな〜」
大好物のくもっちょを食べているのは妖精のミルモ。

 「面白いことってたとえば?」
ミルモのパートナーの楓が、ベッドに座りながら聞いた。

 「たとえば・・・大量のくもっちょが空から落ちてきたり、道を歩いてたら大量のくもっちょが落ちてたり、そのくもっちょをたどっていくと『くもっちょ王国』に着くとかそんなんだろーな〜」

 「全部くもっちょしかないじゃない・・・」
楓はため息をついた。

 「はあ〜。結木くんに会いたいよ〜」
今はちょうど夏休み。だからそうそう会えない。

 「セミもうるさいし何か暑いし・・・。どこかすずしいところに行きたいなあ・・・」
楓はぐったりとして机に突っ伏す。

 「会いたいなら会いに行けばいいじゃねーか」

 「・・・うーん・・・。そうだよね!そうしよう!ミルモは一緒に来る?」
ミルモの言葉に頷く楓。

 「めんどくせーから俺は行か・・・」
むんず!

 「!?何すんだよっ!」
ミルモは楓にぎゅっと握られた。

 「何言ってんの!リルムちゃんともしばらく会ってないんだから、今日ぐらい一緒に来てよ!」
楓は家をそのまま出ていこうとする。

 「リルムとなら今日も昨日も一昨日も、毎日会ってんだよ!」

 「・・・え?そうなの?」
ミルモの言葉に楓は足を止めた。

 ミルモの回想〜一昨日〜

 『ミルモ様!私、しばらくミルモ様に会ってなくて寂しかったですわ!それで私、新たな料理に挑戦しましたから、ミルモ様に食べていただきたいんですの!』
そう言ってリルムが出したのはいつものごとく、うねうねと動く緑色の食べ物(?)。

 『な、何だよそれ!?』

 『もちろん・・・キウイですわ!』

 『色だけ原型とどめてんのか・・・』
そのあとミルモは無理やりキウイを食べさせられる羽目になったという・・・。そして昨日もなんだかわからない物体を食べさせられたのである。
 
 「だからしばらくあの料理だけは食べたくねーんだよ・・・」

 「今日も食べることになるとは限らないじゃない」

 「俺に拒否権はねーのか・・・」
ミルモはため息をつきながら楓の肩に乗って結木宅に着いた。
ピンポーン、とインターホンを一押しする―と、いきなり結木とリルムが出てきた。

 「結木くん!リルムちゃん!」

 「南、だったのか・・・」

 「楓様に・・・ミルモ様!」
ミルモに気づいたリルムは楓の肩に乗っかって、ミルモに抱きついた。

 「私、ミルモ様のためにチョコレートをつくったのですわ!食べてみてくださいませ!」

 「!?」
リルムから差し出されたのはやっぱりうねうねと動く茶色の物体。

 「・・・・・・」

 (今日もじゃねーか)
ミルモはうなだれた。また、楓は結木に話しかけていた。

 「結木くんはどこかに行く途中だったの?」

 「ああ。最近面白いサスペンスホラー小説の紹介が書かれた広告を見つけてさ。本屋でそれを買おうと思ったんだけど・・・。南も読んでみるか?」

 (私はよくわからないけど・・・。せっかく結木くんが進めてくれるんだし・・・)

 「うん!」

 「それなら本屋まで一緒に行くか?一人じゃどの本かわからないだろ?」

 「うん!うん!」
楓はあまりにもの嬉しさに顔をほころばせていた。

 (よかったですわね楓様♥)
そんな楓を見て、リルムが笑った。・・・その横ではピクピクと震えて気絶しているミルモがいた―。

 (ちなみに私も、ミルモ様に手料理を食べていただきましたわ♪)

 
                *

 そして本屋。

 「結木くん。その本ってどれのこと?」

 「ああ、あそこに―」
結木が楓を連れて進んだとき、ちょうどそこに本を読んでいる楓の恋のライバル、安純がいた。

 「ひ、日高さん!?」

 「!南楓!またあんた抜けがけして―」
こちらを見るなり安純は楓を蹴る。

 「ぎゃふう!」
肩に乗っていたミルモまでずり落ちてしまう。リルムの料理を食べたせいで、体の自由がきかなかったのだ。

 「結木くん!私と一緒に本でも見ましょ♥」

 「あーっ!日高さんこそ結木くんから離れてよっ!」
そしていつも通り楓と安純は結木をとりあうのだ。

 「よく飽きないなあいつら。おおぅ!このパンティーは素晴らしい!」
ヤシチが女物の雑誌を見ながら言った。

 「兄貴〜。おいら達忍術の修行って聞いたんだぜ〜」

 「これって修行じゃない気がするのら〜」
ヤシチの子分のサスケ、ハンゾーが文句を垂れる。

 「何を言っている!これも忍術の一つ!その名も『パンティー見分け忍術』だ!」

 「そうだったのかだぜ!」

 「何か違う気もするけど兄貴がそういうならすごい忍術なのら!」
ヤシチ、サスケ、ハンゾーは口々に喋っていた。と、そこへ、
 
 「あ、南さん!」
楓を好きな松竹までもが本屋にやってきた。

 「楓しゃん!リルムしゃん、結木しゃん」
松竹のパートナー、ムルモも一緒だ。

 「やあ南さん、偶然だなあ。僕、新しい本を探しに来てね―。南さんは何か買いに来たの?」

 「日高さん、結木くんの手離してよ!」

 「あんたこそ」
・・・楓は安純との戦いに夢中で松竹の言葉など聞いていない。

 「・・・南、本、これなんだけど」

 「あ、それ?え〜と・・・。『ひぐらしのなく頃に』・・・。どんな話なのかな?」

 「わぁ〜。面白そうね!」
楓と結木だけの世界にはさせまいと、安純も割り込む。

 「結木くん、よかったら紹介してくれない?」

 「あっ、日高さんずるい!私が先に結木くんに聞いたんだもん!」

 「・・・あの〜お客様。店内では静かにしていただけないでしょうか」
店員が来て言った時、初めて楓と安純は周りの人が自分達を見ていることに気がついた。

 「・・・はい」

うなだれる楓たちを見ながら、回復したミルモはまたため息をついていた―が。

 「・・・ん!?」
気のせいだろうか。「ひぐらしのなく頃に」の本が光っている気がする。目をこすってみてみるが、さらに光は増している。

 「何これ!?本が光ってる!?どうなってるの!?」
楓の声を聞きながら、ミルモ達も光の根源へ近づく―。

 「!?」
ミルモ達は急に意識が遠のいていくのを感じた―。

次回ひぐらし世界にトリップ!?

 





















■ きらりん (58回/2012/11/16(Fri) 23:44:47/No4949)

ひぐらしとのコラボ、続きです!

 「第2話オヤシロさま、羽入登場」

 「う、う〜ん・・・」
楓が目を開けたら、そこには何もなく、ただの真っ黒い空間だった。

 「ミルモ〜。くもっちょなら今はお金ないから無理〜」
寝ぼけた楓はそんなことを呟いていた。

 「あぅあぅ〜!」
すると、どこからか可愛い感じの声が聞こえてくる。

 「・・・誰?」
楓は辺りを見回す。―楓の横にはミルモがいた。

 「今の、ミルモの声・・・・?・・・なわけないか」
ミルモが「あぅあぅ」などとは絶対に言わないはずだ。楓は思い直した。

 「僕なのですよ〜!」
すると上から巫女姿の―といっても、普通の巫女服ではなく、ノースリーブ状の白い着物に、腕はピンクのアームカバーのようなものを通している―頭の横から角が出ている少女が降り立ってきた。

 「・・・んあ?」
ミルモも起きたようだ。

 「・・・・・・ここどこだ?」
楓と同じく辺りを見回すと、すぐに尋ねてくる。

 「私は知らないよ。そこの女の子ならわかるんじゃないかな」

 「え?レナ?」
楓がミルモに言うと、少女は目をぱちぱちと開ける。なんのことだかわからない楓は、レナって誰・・・?と心の中で思った。

 「・・・じゃなくて!今はそんなことどうでもいいのです!」
少女は気を取り直して!と言うように話題を変える。

 「僕は羽入と申しますのです。折りいって2人にお願いがあるのですが・・・」

 「やだね。だってめんどく・・・」
ミルモがいつも通り寝転びかけたが―驚いて起き上がった。

 「お前俺が見えんのか!?」
ミルモ達妖精は、妖精とパートナーの者にしか見えないはずなのだ。なのにこの少女―羽入は見えている。どういうことだろうと首をかしげるミルモ。

 「もちろんなのです!だって僕はオヤシロさまの神様なのですから!」

 「・・・・・・」
羽入が胸をはって言ったが、ミルモと楓は目を細めながら何も言わない。

 「あれ?もしかして信じていないのですか!?本当なのですよ〜!」
羽入はじたばたする。

 「妖精界の神様なら知ってるけどよぉ、お前なんて見たことねーぞ?」

 「え?その妖精界とやらにも神様がいるのですか!?会ってみたいのです〜!」
ミルモの言葉を聞いて今度は浮き上がる羽入。

 「・・・・・・それで結局、え〜と、羽入ちゃんだっけ・・・は私達に何を・・・」
楓が尋ねると、羽入はハッとしたように浮き上がるのをやめ、真剣な表情になる。

 「お願いなのです!」
羽入は急に頭を下げる。

 「僕の・・・僕達の世界を、梨花を、救ってほしいのです!」

 「え、えぇっ!?な、何、どういうこと!?梨花って誰!?世界って何!?」
楓は突然のことに混乱して訳が分からない。

 「まぁくもっちょ10個ならかんがえてやらねーでもねーけどなー」
ミルモは能天気に言った。

 「ほ、本当に!?――ところで、くもっちょって何なのですか?」
羽入はパッと顔をあげるが、首をかしげる。

 「くもっちょはうますぎてほっぺがとろけるほどうまいチョコなんだぞ!」
ミルモが自分のことのように自慢する。

 「――要するにチョコを10個あげればいいのですね!」
顔を明るくする羽入。ミルモはうんうんと頷く。―だが、羽入の言う、「世界を救って欲しい、梨花を救って欲しい」――この願いがどれだけ重大なことなのか、この時のミルモには知る由もなかったのである。

 (・・・ミルモ〜。大丈夫なの〜?)
楓は目を細めてミルモを見ていた。



 「―南!南!」
誰かが楓を呼ぶ声がする。

 (うん・・・?)

 「あ・・・れ?」
だんだんと、ぼやけていた視界が明るくなってくる。――とそこには―

 「ゆっ、結木くん!?」
結木が楓を起こしていたのだ。

 「・・・南、ここ、本屋じゃないみたいなんだけど・・・」

 「え?」
結木に言われて初めて辺りを見回した楓は驚いた。―楓達がいたのは決して本屋などではなかった。そこは、一昔前の村―みたいだった。

 「ここどこどこ!?」
楓はそう言ってから、夢の話なのか本当にあったことなのかわからない―先程のオヤシロさま、羽入との会話を思い出した。

 (――もしかして、ミルモがくもっちょ10個でOKなんて言うから、こんなところに飛ばされて来ちゃったんじゃ?)
楓が下を見ると、ミルモがぐっすりと寝ている。

 「ミルモ起きてよっ!」
楓は寝ているミルモの体を地面に叩きつけた。

 「!?」
頭の衝撃にびっくりして起きるミルモ。

 「てめー何しやがんだ!・・・ってあり?」
ミルモは声を荒らげてから、気づいた。

 「どこだここ。人間界じゃねーみてーだな」

 「ここは村だと思いますわ!」
いつの間にか起きていたリルムが言った。

 「村ぁ〜?」
ミルモとリルムの会話を聞きながら楓は思った。

 (私やミルモだけじゃなくて結木くんやリルムちゃんが来てるってことは・・・)

 「ちょっと!ここどこよ!?またあんたの仕業ねヤシチ!」

 「違う!拙者は断じて違う!」

 「安純!やめてほしいんだぜ!」

 「お願いだから兄貴を話してほしいのら!」

 「ムルモ〜。ここ村みたいだよ〜」

 「随分田舎でしゅね〜」
安純、ヤシチ、サスケ、ハンゾー、松竹、ムルモの声が後ろから聞こえてくる。

 (・・・やっぱり・・・)
楓はため息をついた。

 「とりあえずここがどこか村の人に聞いてみたらいいんじゃないか」
結木の提案に、安純がすかさずくっつく。
 
 「さすが結木くん!」

 「あーっ!ちょっと日高さん!」
楓も結木にくっつこうとする。それを見てミルモがため息をついた。

 「こんなとこまでそれやるんだな・・・」

 「まあいいじゃありませんか。―あら、あの人達に聞いてみたらいいのでは?」
リルムが前から歩いてくる少年と少女を指さした。

 「あ、本当だ!すみませ〜ん!」
楓は前からやってくる2人に声をかけた。だんだんと2人の姿がよく見えてきた―。

 次回ミルモ達が出会うのは?











■ きらりん (59回/2012/11/17(Sat) 12:24:06/No4950)

訂正お願いします。ハンゾーの台詞で、「兄貴を話してほしいのら!」ではなく、「兄貴を離してほしいのら!」です。お願いします。


■ きらりん (60回/2012/11/17(Sat) 23:19:14/No4953)

 続きいきます!

 「第3話梨花と羽入」

 「すみませ〜ん!」
するとだんだんと2人の姿が見えてくる。―見えてきたのは、一人は黒い髪の少年、そしてもう一人は、茶色い髪の少女。2人とも楓達と年は変わらなさそうだ。

 「―え?俺?」
少年がこちらを向いて言った。

 「あの・・・、ここってどこでしょうか?」
楓が尋ねると、少年が驚いた顔をして、隣の少女を見る。そして交互に楓の顔を見る。楓は自分の顔に何か付いているのかと首をかしげる。

 「・・・あ、ああ!すみません!えーっと、ここは雛見沢です」

 「ひなみざわ?」
楓達が首をかしげた時、いきなり少女が目を光らせて、

 「お持ち帰り〜っ!」
と、ミルモ、リルム、ヤシチ、ムルモ、サスケ、ハンゾーを走りながら持って行ってしまった。

 「ぎょえええ〜っ!」

 「きゃあああ!」

 「うわあああああ!」
妖精達が声をあげている。

 「・・・あ!ミルモ!」
楓達は少女に驚いたが、すぐに別のことに気づいた。

 「・・・って、もしかして、見えてるの?あの子」
楓は結木に尋ねる。

 「でも妖精は妖精のパートナーにしか見えないんじゃなかったのか?」

 「助けてくれぇぇぇぇ!」

 「あ、みんな!」
ミルモの悲鳴に、楓達は我に帰る。

 「レナ!お持ち帰りは犯罪だぞ!」
後ろで少年が呼んでいる。どうやらミルモを持って言った少女はレナと言うらしい。

 「・・・レナ?」
夢か現実かわからないところで会った羽入も「レナ」と言っていた気がする。もしかして、レナってこの子のこと?楓は少女、レナを見た。そのレナは、少年の言葉に我に返っていた。

 「ごめん圭一くん。ぬいぐるみ達がかぁいかったからつい・・・」
レナは、少年―圭一というらしい―に謝ってミルモ達を手放した。ミルモ達は気絶している。

 「・・・あ、ごめんなさい」
レナは楓達にも謝った。

 「いいんですけど・・・」
やっと落ち着いて、楓もそう言った時、ここにいる全員があれ?と思った。
 
 楓とレナは、声が似ている―と。

楓自身も、あの時の羽入や、圭一の態度に納得していた。

 (もしかして羽入ちゃんが私を見てレナって言ったのは、きっと羽入ちゃんはレナさんと知り合いで、私とレナさんの声が似てるって思ったからだわきっと。圭一って人も同じこと思ったのかも・・・でも羽入ちゃんは神様らしいし・・・、だとしたら普通の人間のレナさんが神様の羽入ちゃんと喋ったりできてたってこと?でも神様って姿とか簡単に見えるのかな。もしかして神様っていうのは嘘?・・・でもレナさんはミルモ達が見えるらしいから、神様が見えてもおかしくないような・・・)
楓はそんな考えを頭に張り巡らしていた。

 「南、南」

 「ひゃうっ!え、な、何?結木くん!」
結木に呼ばれて、やっと楓は気づいた。そんな楓をよそに、起き上がったミルモ達と圭一達の会話が繰り広げられていた。

 「よ、妖精!?妖精ってもっと羽とかがはえてるもんだと思ってたんだけどな・・・」
やはり圭一は驚いていた。

 「まあかぁいいからいいじゃない。妖精さんかぁいいねぇ〜☆お持ち帰りしたいよぉ。はぅ〜♥」
レナはミルモ達をまじまじと見つめている。

 「声は似てるのに楓と性格違うな」
ミルモ達もまじまじと見つめる。

 「それを言うなら圭一しゃんもでしゅ。松竹しゃんと声少し似てるのに性格は結構違うと思うでしゅ」

 「松竹?って誰だ?」

 「あの、ツインテールの楓しゃんを見ているやつでしゅよ」
ムルモは松竹を指さした。

 「ふ〜ん・・・。・・・ところで、最近この村にきたのか?」

 「・・・まぁそうでしゅ!」
事の始まりを説明するのはムルモにとって面倒くさかった。

 「ふ〜ん・・・」
圭一が頷く後ろから、誰かの声が聞こえてくる。

 「圭一さん、レナさん!お待たせいたしましたわ!」

 「み〜☆遅くなってしまったのです」
黄色い髪の少女と、その少女と同い年くらいの紫の髪の少女が可愛い声で話してやってきた。

 「沙都子ちゃん、梨花ちゃん!」
どうやらこの2人の名前は沙都子、梨花というようだ。

 「・・・ってあら?そちらの方達は?」
黄色の髪の少女、沙都子が楓達を見た。

 「何かここがどこかって聞いてきたから―教えてやってたとこなんだ」
圭一が沙都子に答えている時、紫の髪の梨花はちら、と、ミルモ達を一瞥する。

 (ん!?)
ミルモ達はまさか、と思った。梨花には自分達妖精が見えているのだろうか。すると、いきなり梨花は、先程の可愛い声から変わって大人びた声と口調になった。

 「どういうことなの羽入」
梨花が言った時、いきなりフッと―真っ黒い空間で、ミルモと楓が話した少女、羽入が現れたのだ。

 (・・・さっきのヤツ!)

 (・・・あれ?あの子・・・)
ミルモと楓は羽入が出てきたことに驚いた。その様子を見たリルム達が、ミルモに尋ねる。

 「ミルモ様。あの巫女服の方・・・。何だか透けているみたいなんですけど・・・。幽霊でしょうか・・・」

 「幽霊だったらお兄たまものすごく怖がるでしゅね、きっと」

 「角みたいなものも頭からはえているぞ」
リルム、ムルモ、ヤシチが口々に言う。

 「・・・いや、俺が聞くにはよー、あいつ、神様らしいんだよ」

 「・・・・・・お兄たま、冗談にもほどがあるでしゅ。僕の知ってる神様達は男で全然可愛くない威厳のない神がほとんどでしゅ。あんな人間みたいな可愛い神様は見たことがないでしゅよ」

 「確かおもしろさま・・・とか言ってた気がすんだけど・・・」

 「オヤシロさまでしょ」
楓が言った。

 「それにしても何故2人はあの女を知っているのだ?」
ヤシチがずっと疑問に感じていたことを尋ねる。

 「・・・何もねえ空間で、あいつが言ってきたんだよ。世界を救ってほしいとか、梨花を救ってほしいとか・・・」

 「梨花ってあの子じゃないかだぜ?」
サスケは羽入と話している梨花を見た。

 「それにしても・・・。その梨花ちゃんを救ってほしいってどういうことだろうね?」

 「さーな。さっぱりわかんねーや。とりあえず聞いてみるか」
ミルモが首をかしげている時、話題の梨花と羽入は、こんな会話をしていた。

 「どういうことなの?羽入。あの人達はともかく、変な生き物がいるわよ」
すっかり大人びた口調になった梨花の言う「あの人達」は楓達人間のことで、「変な生き物」はミルモ達妖精のことだ。

 「あうあう〜!僕が呼んだのですよ!」

 「は!?何考えてんのあんた!」
梨花の剣幕に羽入は半泣きになるが、説明する。

 「あの妖精達や人間達なら、この終わらない6月を超えさせてくれる気がしたのですよ――」
羽入は意味深なことを呟く。

 「てかあの生き物、妖精だったの?私はもっと違うものをイメージしたんだけどね〜」
梨花が目を細めた。すると、ミルモ達がこちらに近づいてくる。


 今回は終わりです!ちなみに全然出てこない結木、安純、松竹、圭一、レナ、沙都子はどうしていたかというと・・・。

 「あいつら、何話してんだろーな・・・」
結木がミルモ達を見て言った。

 「そんなことどうでもいいじゃない♪結木く〜ん」
安純は結木にくっついている。

  「何か松竹さんって、圭一くんと少し声似てるんですね」
早速紹介をすませていた松竹は、レナ達と話していた。

 「それを言うならレナちゃんの方が、南さんに声にてると思うな」
松竹は少し笑った。

 「そうですわね〜!不思議なこともあるんですわね」

 「今日一番俺が驚いたのはレナとその南さんって人の声が似てたことだな〜」
沙都子と圭一は言った。

―と、こんな会話を繰り広げていた・・・。



 



■ きらりん (77回/2012/11/26(Mon) 23:56:23/No4980)

 続きいきます!それにしても楓とレナの声が・・・。(ひぐらし知らない人は聞き逃してください)

 「第4話平穏」

 梨花達が話していると、ミルモ達が近づいてくる。

 「お〜い、お前!」

 「みぃ?どうかしたのですか?」
梨花は態度をコロっと変えて笑う。

 「やっぱり妖精が見えてるんですのね!そちらの巫女さんは私達が見えますか?」
リルムが声をあげる。

 「・・・!もちろんなのです!僕はオヤシロ様ですから、基本人間でも幽霊でも妖精でもなんでもありなのです!」
羽入も驚いた。―自分は、梨花にしか見えないはずなのに。

 「じゃあ本当にお兄たまの言うとおり、神様ってことでしゅか?この村の神様はかわいいでしゅ〜!」

時間がないのできります。明日の定期テストいい点とりたいです。妖精頼みしておきたいです。



■ きらりん (79回/2012/12/01(Sat) 12:04:05/No4984)

 続きです。定期テストの点は最悪でした・・・。

 「ありがとうございますです」
羽入は顔を赤くして言った。そんな羽入に少しムカついた梨花は、どこからかキムチを取り出して、口に一つ、入れる。その途端、羽入が急に叫び出した。

 「あ・・・うあうあうあうあうあうあうあう!辛いのです辛いのです辛いのです辛いのです!」

 「!?・・・ど、どうしたの?」
急変した羽入に、楓が声をかけるが、羽入はもがいたまま突っ伏す。そして、梨花は平気な顔で言った。

 「心配ないのですよ。にっぱ〜☆」
梨花は懐にキムチの入った箱をしまい込んだ。

 「・・・で、でも、巫女さんは、倒れてしまいましたわ・・・」
リルムも心配そうに羽入を見つめる。

 「羽入は、少し暴れすぎただけなのです☆心配することはないのですよ」
それでも梨花は笑うだけ。そんな中ミルモは、梨花に、ムルモと同じような感じを抱いていた。なぜだかわからないが、ムルモと、目の前にいる梨花は、どこか似ている気がすると――。

 「どうしたんでしゅか、お兄たま」
考えるミルモを見て、横にいるムルモが尋ねる。

 「・・・いっ、いや・・・。それよりお前に聞きてーことがあったんだけど・・・」
ミルモはごまかすように話題を変える。

 「この村の神様―確か羽入――だったっけ?」
ミルモは確かめるように羽入に向き直る。

 「そうなのです!この僕が、羽入なのです!」
先程まで倒れていた羽入はパッと起き上がった。

 「さっきお前が言ってた、『梨花を救ってほしい』ってのは――」
ミルモが言いかけた時だ。

 「梨花?どうしたんですの?」
急に沙都子がやってきた。それに気づいた梨花は羽入を見る。

 「羽入。行きますですよ」

 「あうあう・・・。でもまだ話が」
羽入はおずおず言うが――。

 「いいから、行きましょうなのです!」
梨花の迫力に、羽入は、はいなのです!と言って、行ってしまった。

 「・・・・・・」
置いて行かれたミルモ達は、何がなんだかわからず、呆然としていた・・・。

 「なんだあいつ・・・。失礼なやつだなー・・・」
こっちが話してる途中だってのに、と文句を呟くと、ミルモは梨花を、そして羽入を見つめる。

 「まあまあしかたないよ。友達に呼ばれてたんだもの」
楓も、2人を見る。2人は、沙都子と一緒に、圭一、レナと合流して、結木達に別れを言ってから、どこかに行ってしまう。

 「なんだかワケありって感じがするでしゅ」

 「ワケあり?どういう意味なのら?」
ムルモの言葉を聞いたハンゾーが尋ねた。

 「世界を救うとか、梨花しゃんを救うとか言ってたでしゅから・・・。そういうことでしゅ」

 「世界を救うって、ダアクみたいなものがこの村にいるってことではないのか?」
とヤシチ。

 「もしダアクがいたら、大変なことになるんだぜ!」
サスケも慌てて言う。

 「・・・でも、そういう感じじゃない気がするの」

 「楓様?」
リルムが楓を見た時――。結木達がやってきた。
 
 「南!」

 「結木くん!」

 「何かわかったか?」
結木に聞かれて、楓は静かに首を横に振る。

 「そうか・・・」

 一方安純は・・・。

 「ヤシチ!ここがどこだかわからないの!?」
ヤシチをしめあげていた。サスケとハンゾーはそれを見て震えている。

 「ぐぇぇぇぇ・・・。ほ、ほんとに、わかりましぇん・・・。だが・・・」

 「・・・だが?」
ヤシチの言葉に、安純はヤシチをしめつける手を止めた。

 また松竹も、ムルモに泣きついていた。

 「ここって僕らの住んでいるところなの?」

 「多分違うと思いましゅ・・・」

 「え?」
松竹も泣くのをやめて、ムルモを見た――。


 「――どうしよう。これから。家は、どこなんだろ・・・。」
楓は考えていた。この村は明らかに自分の住んでいたところじゃない。それどころか見たこともない。

 「じっくり考えるしかないな・・・」
結木もため息をつく。

 「ここがどこだかもわかりませんし・・・」
結木の肩に乗ったリルムもため息をつくが――。

 「・・・確か、ここは、ひなみざわ・・・って言ってた気がする」
楓が今まで下にむいていた頭をあげる。

 「雛見沢・・・。聞いたこともないな」
結木が呟いた。

 「・・・やっぱり、羽入ちゃんに聞けば何かわかるかも!私達をここに連れてきた本人なんだし!」

 「おお、そうか!楓にしては冴えてるな!」
楓の肩に乗ったミルモが手をたたいた。

 「一言余計よミルモ!」


 このあとミルモ達は、羽入に真相を聞くことになるが――その真相は驚くべき話になるだなんて、誰も予想していなかった。


 








■ 蘭 (1回/2012/12/14(Fri) 21:40:56/No5012)


ひぐらし×ミルモでポン!とは面白いですね

ホラーマンガなだけに果たして無事でいられるのか?


■ きらりん (95回/2012/12/15(Sat) 23:22:55/No5013)

 蘭さんコメントものすごい感謝ですっっ!!!絶対この駄文にコメントくれる人とか見てくれる人とか絶対居ないと思ってましたから(悲)ちなみにコラボするのはミルモなんで、最後はハッピーエンドにしたいと思ってます!今投稿中の2作品がシリアスすぎるんで、この話ではギャグもいれていきたいと思います。それでは本編どうぞ!

 「第5話拒む」

 羽入は、前を歩く梨花に、話しかけた。

 「梨花あ〜。せっかくこの世界のことを話すチャンスだったのに、なぜわざわざ離れようとするのですか?」

 「話す?何言ってんのあんた?話してどうにかなるわけでもないし」
梨花はまた年不相応な口調で答えた。

 「だって話したら、何か変わるかもしれないし・・・」

 「変わる?何が?どう変えてくれるの?誰が?あのヘンテコ妖精が奇跡でも起こせるっていうの?大体あんたいつも、『どうせ努力したって無駄なのです』とか言ってるじゃないの。奇跡が起こったってなら、あんたがそんなことを言い出したのが奇跡ね」
梨花はあくまでも静かに答える。

 「あ・・・あうあう〜。梨花がいつもより暗いのですよ〜!!」
そんな梨花に羽入は戸惑うしかない。前では沙都子が梨花を呼んでいた。

 「梨花?どうしたんですの?急がないとゲーム大会に間に合いませんわよ」

 「みぃー☆急がないと遅刻なのです」
ぱっと表情を明るくして、梨花は答えた――。
 
            *

 「んで――その羽入ってのはどこにいるんだ?」

 
 「・・・・・・わかんない」
結木に言われ、はっと気づいて、落ち込む楓。

 「ちっとでも期待した俺がバカだったな・・・」
ミルモはため息をついた。

 「一体どうしたらいいんでしょう。ミルモ様」
リルムは困ったように言うと、ミルモはしばらく考え込む。

 「お兄たま?どうしたんでしゅか?」

 「何かいい方法でも思いついたのか?」
ムルモとヤシチはミルモに近寄った。それに続いて、サスケとハンゾー、安純、松竹もやってくる。

 「・・・そうだ!魔法でいけるかもしれねえ!ミルモでポン!」
ミルモは細かくは考えず、マラカスを出して魔法を使った。

 「わっ!?なんだ!?」
松竹が驚きの声をあげて、ミルモの手の中にあったのは、小さな棒だった。

 「ただの棒じゃないの」
安純がため息をつくが――その棒の先端部分が、右ににゅ〜っと動いたのだ。

 「棒が!」

 「動いたのら!」
サスケとハンゾーが叫んだ。

 「これってもしかして・・・、その羽入がいる場所を示してくれるんじゃないか?」

 「そうかも!行ってみようよ、ミルモ!」
結木が言って、楓が納得したようにミルモを見た。

 「・・・ああ!」
棒に頼って、ミルモを先頭に、皆は走り出した――。

            *

 「あ!圭ちゃん!レナ、沙都子、梨花ちゃん!やっときたね!」
緑色の髪を上に束ねた少女がやってくる圭一達に手を振る。

 「みんな何してたんですか〜?」
髪を束ねた少女とそっくりな顔をした、緑色の髪を下におろした少女が尋ねる。

 「わりぃわりぃ!ちょっとここがどこかって聞かれたからさ、答えてたんだ」
圭一が答える。少女2人は圭一達の知り合いのようだ。

 「はぅー♥とーーってもかぁいい妖精さんに出会ったんだよ〜!また会いたいな〜♥はぅぅぅぅぅぅ!!」
レナにおいては体をゆらゆら動かして手をあわせている。

 「レ、レナ・・・?圭ちゃん達本当に誰と出会ったの?」
髪を束ねた少女が、苦笑しながら尋ねる。
 
 「い、いやぁな・・・。ちょっと妖精に出会ったっていうかさー・・・」

 「け、圭ちゃん?」

 「ちょっとー?どうしちゃったんですか圭ちゃん。圭ちゃんまでレナさんみたいになっちゃって、変なものでも食べたんですか?」
髪を下ろした少女が沙都子を抱きしめながら唖然としている。

 「そっ、それが本当なんですのよ詩音さん」
沙都子が自分を抱きしめている髪を下ろした少女―詩音を見る。どうやら沙都子にも見えていたようだ。

 「さ、沙都子まで・・・。沙都子まで変なものを食べちゃったんですか!?」
詩音がどうしようとばかりに沙都子を見る。

 「本当なのですよ詩ぃ。魅ぃも信じて欲しいのです」
梨花も言った、詩ぃというのは梨花が呼んでいる詩音の愛称のようなものだ。魅ぃというのは髪を束ねた少女の愛称だ。

 「・・・本当なの?圭ちゃん」

 「俺も、まだ半信半疑だけどな・・・」
圭一はため息をつく。

 「かぁいい妖精さんおっ持ち帰りぃぃぃぃぃ!」
レナに至っては何故か暴走している。

 
 「・・・やっぱり魅音と詩音だってこの目で見なきゃ信じきれないようね。・・・ま、私は神様がいるのを知ってるから妖精がいてもそんな驚かないけど」
再び口調を変えて梨花がそばにいる羽入に言った。羽入は梨花以外には見えないから、梨花以外に話しかけられることは基本ない。ちなみに魅音というのは、髪を束ねた少女のことだ。

 「あぅあぅ。そういえば、妖精の神様ってのがいるらしいのです。きっと僕みたいな神様に違いないのです」

 「神様ってあんただけじゃないのね〜。でもあんたみたいな神様ばっかだったら、世も末ね」

 「あぅあぅ!ひどいのですよ!梨花!」
悪態をつく梨花に、羽入が言い返した時――。

 「あーっ!あそこだ!!」
聞きなれた声が聞こえた。全員が一斉に振り向く。

 そこにはミルモ達がいた。

 「あーっ!妖精さん達だ♥おっ持ち帰り!」

 「ま、まさか・・・あれが!?」

 「随分変わった妖精ですね・・・」
魅音と詩音も目を見開いた。どうやらこの2人にも見えているようだ。

 「・・・あら?さらに知らない方々がいますわ」
一方リルムも目をぱちくりさせつ。

 「とにかく羽入に事情聴取だぜぃ!」

 「事情聴取って・・・。警察じゃないんだよミルモ」
楓は飛びながら羽入に近づいていくミルモを見ながら言った。

 「羽入〜!」

 「ミルモ!どうやってここがわかったのですか!?」
羽入は驚いた。横にいる梨花はため息をつく。

 「魔法使ってこの棒を頼りにここまできたんだ」

 「へぇ〜。すごいのですよ!ね、梨花!」
羽入が感心して梨花を見る。

 「・・・そうね」
梨花はやはり静かに答える。

 「っていうか、もう大会始まっちゃうよ!妖精のことは後でじっくり聞くから、とりあえず中に入ろ!」
その時魅音が声をかけて、大会が開催されているのだろう―店の中に入る。

 「あ、そうですね!早くいかないと棄権したってみなされますよ!ほら、沙都子も!」
 
 「あ、待ってくださいまし!」
詩音も沙都子を連れて店の中に入っていった。

 「妖精さんかぁいいかぁいい!お持ち帰りしたいよおおおおおお!」

 「レナ!とりあえず入ろうぜ!中に!な!梨花ちゃんも!!」
圭一もレナを引っ張るようにして中に入った。それを見た梨花は好機だと思い、羽入に向き直る。

 「行くわよ羽入」

 「梨花・・・。もうやめま・・・」

 「とにかく行くわよ!」
店内に入る梨花に続いて、羽入もミルモ達を振り返り、すまなさそうな顔をして、ドアも開けず幽霊のように入っていった。

 「すごいな・・・。本当に神様なんだな・・・」
結木はそれを見て感心していた。皆はそのセリフに、え?今そこ?というふうに目を細めた。

 「・・・ってあーっ!結局また聞けなかったではないか!」

 「また梨花さんに邪魔されてしまいましたわ!」
ヤシチとリルムが悔やむように言った。

 「・・・それにしても、なんで梨花ちゃんは、僕らを拒むようにするんだろう」

 「何か生意気だわ!」
松竹は考え込み、安純は腹をたてる。

 「・・・梨花に邪魔されるんだったら――梨花のいないとこで羽入に聞けばいいんじゃねーか?」

 「・・・でも、本当になんで梨花ちゃんは私達から離れようとするんだろ・・・。私達何かいけないことしたかな・・・」

 「そんなに落ち込むなよ南。まだそうと決まったわけじゃないだろ。何か理由があるんだよ」
結木が励ますように楓の肩に手を置いた。

 「結木くん・・・」

 「安純チョーップ!」
びしぃ!いい雰囲気になっていたところへ、安純がやってきて楓の頭をチョップした。

 「何するのよ日高さん!痛いじゃない!」

 「あんたが結木くんといい感じになってるからいけないのよ!あんたは猿とでもいい感じになっときなさいよ!」

 「えー!?猿なんていないから無理だもん!」

 「・・・・・・」
結木は女の闘いを見ているしかなかった。

 「・・・ったくあいつら。こんなとこでもそれかよ」
ミルモも呆れてため息をつく。 




4925/ イチローとアクムの過去話
□投稿者/ 緋龍 -86回-(2012/10/21(Sun) 14:14:34)

 皆さんこんにちは!緋龍です!
 
 今回は『悪の道連れ』で書く予定だったイチローとアクムの過去話でも書きたいと思います!
 
 いじめ描写が多数存在しますのでご注意を。

 イチロー視点で話が進むので、ギャグなのかシリアスなのかわからなくなりそうですが
 そこはご容赦くだしあ><;
 

 では早速本編をどうぞ。




  ワルモ団小説
 #『プロローグ』


 


 ――――― おい、あいつか?例の・・・・・




 ・・・・またか。





 ―――― ああ、間違いねぇ・・・妖精学校一番の不良の・・・・




 そのフレーズはもう聞き飽きた。





 最近俺が廊下を歩いていると、必ずすれ違った奴らがこのセリフを吐く。




 イチロー「・・・うるせぇなぁ・・・俺は不良じゃねーっての」



 「ひっ・・・」

 「す、すみません・・・っ!」



 言っても無駄だととっくの昔に分かりきっているが、一応忠告した。

 こいつらは俺が何か言ったりしたりすると必ず怯えて逃げる。


 今回も一目散に逃げていった。








 ―――― いつからかな・・・








 俺の周りに、人が寄ってこなくなったのは。



 
 
 続く


 プロローグが短いのはいつものことです((


■ 緋龍 (87回/2012/10/21(Sun) 14:20:09/No4926)

 
  ワルモ団小説
 #『遭遇』


 

 ある日の朝。俺はいつも通り学校にきていた。



 この頃は別に怯えられてなんかいなくて、普通にダチもいたし、普通に生活していた。




 だが。俺が廊下の曲がり角を曲がろうとしていたとき、目に飛び込んできた光景が。






 不良A「―――― おら、とっとと金出せや化け物野郎!」


 「す、すみません・・・お金、持ってないんです・・・」


 不良B「あぁ〜ん?何嘘こいてんだてめぇ!?」


 「ほ、本当に持ってないんです・・・許して・・・・」




 そこにはなんとまぁ典型的なカツアゲにあっている妖精がいた。



 イチロー「うーわー・・・・引くわぁ・・・・」



 はっきり言っておく。これはマジで引く。



 俺はとりあえず壁に背を向けて、様子を窺う。


 これもはっきり言っておくが、このまま見過ごすわけではない。
 あの妖精が不良共を自力で振り切れるかどうか。それを試している。
 暴力沙汰になって、ピンチになったときに助けてやる。俺はなんて優しいんだ。



 俺がそんなことを思っている中、不良共の調子はどんどん上がっていく。




 不良A「ホントに、一銭も持ってねぇのかぁ?化け物だったら金くらい簡単に出せるだろ」


 「う・・・その、“化け物”って呼ぶのやめてください・・・」


 不良B「てめぇみてぇな化け物が妖精なわけねーだろ!妖精学校の中でも成績は上の中!
     魔法の腕前もかなりのモンだ!しかも・・・」

 「うあっちょっと・・・!!」


 俺の立っている位置からはよく分からないが、どうやら不良の一人が
 チビ(からまれてる妖精のことだ)の髪かなんかを持ち上げたみたいだ。


 “化け物”呼びといい、結構ひどいな。



 不良B「目の色が片方違う奴が、普通の妖精ってのか!?ハハハハ!!
     ありえねーだろそんなの!!」


 「や、やだ!やめて・・・!離して・・・!!」





 ――――― 目の色が片方違う?



 俺は少し気になって目を凝らす。



 チビの左目が、緑色に染まっていた。



 イチロー「・・・・!」



 もちろんそんな妖精いるわけないとか思っていたから、これは流石に驚いた。





 イチロー「生まれ付いての隻眼か・・・・だが・・・・」




 理由があまりにも身勝手すぎる。




 ちなみに不良共の成績は、下の下以下。それは勉強を怠って招いた結果だ。

 チビは見ている限り、何でも努力しそうなタイプだ。頑張ったからこその好成績なのだろう。



 それなのに、不良共は無理矢理こじつけて自分の実力不足をチビに押し付けている。



 なんと下劣な奴らなのだろう。



 俺は、そんな奴らを見ているだけで吐き気がしてきた。








 ――――― 助けて、やるべきか。








 そう考えたとき、勝手に体が動いていた。



 続く


 不良共の成績<<<<<<<<<<<<<<<〜∞〜<<<<<<<<<<<<<<<<アクム<<<<<<イチロー

 
 だと思っといてくだしあです。

  


■ 緋龍 (88回/2012/10/23(Tue) 18:52:56/No4927)

 皆さんどうもです。今回はちょいと長めです。

 
  ワルモ団小説
 #『不良を追い払え!!』
  


 不良A「俺達の成績が落ちてんのも、お前の所為なんだよ化け物!!」



 不良の一人が、チビ目掛けて拳を振るう。
 チビは来る衝撃に備えて、目を瞑った。



 イチロー「――――― そこまでだ!!」




 がしっ!!と本当に音がしそうなくらい(実際なっていたかもしれん)しっかりと
 俺は殴りかかろうとしていた不良の腕を掴む。



 不良B「・・・あ?誰だお前?」



 イチロー「・・・お前ら、自分の頭の悪さをこいつの所為にしてんじゃねぇよ」


 不良B「んだとぉ!?」

 不良A「いててててて!!!放せ、放せぇ!!」



 俺は不良の腕をがっしりと掴んだまま、チビに背を向けて盾になる。
 (言い方がちょっと中二臭いけど許せ)



 イチロー「ハッ、お前らがすんげぇ低脳なのは分かったからよ、とっとと失せてくれや。
      こいつ怯えてんだろ」


 挑発してるのはわざとなんだが、俺のこの喋り方なんとかならんかな。


 不良みたいではないか。




 不良A「放せって言ってんだろ!!」


 イチロー「うおっと」


 腕を俺に掴まれていた不良が掴まれていない方の腕をおもいっきし俺にぶん回してきた。

 当然俺は避ける。それもスピーディーに。



 ぶん回した腕は壁におもいっきし当たり、不良は痛そうにうずくまる。


 これは本当に痛そうだな。


 そう思って、腕を放す。



 不良B「こんにゃろう!!!」



 今度はもう一人の不良が、俺に襲い掛かってくる。


 おもいっきり蹴った足は当然避けて他の不良と同じように壁にぶち当たる。


 ボキッという嫌な音が聞こえ、不良は声にもならないような悲鳴を上げる。

 恐らく、足首が逝ってしまったんだろう。



 ・・・俺何もやってないぞ?避けただけだからな?



 謎の罪悪感に包まれながらも、俺は平静を装い、うずくまったままの不良共を見下して、
 堂々とした態度で言う。


 イチロー「お前ら、本当にこいつが何も努力しないで成績上位いってると思ってんのか?
      羨ましがんのは、お前らが本当に死ぬ気で努力して、それでもこいつに届かない
      ときにしやがれ!」


 分かったらとっとと失せろ!!


 そう言うと不良共はなんて言っているのかわからんくらい泣き叫びながら足を
 引きずったり、引け腰になりながら一目散に逃げていった。

 
 
 不良共が逃げた後、俺は後ろでぺたんと座り込んでるチビに声をかける。 




 イチロー「おい。お前大丈夫か?」


 「あ・・・ありがとうございます・・・・」


 チビは立ち上がりながら、少し乱れた服を直す。



 ・・・・ん?


 イチロー「お前、よく見ると男じゃねぇか。何でなすがままだったんだよ?男ならガツンと
      やってやれ」


 髪が長いから分からなかったのだが、チビはどうやら男だったようだ。

 女だったらここで恋愛ドラマみたいなロマンスが繰り広げられていただろうに・・・
 となんでもない忘れてくれ諸君。


 チビは乱れた服や髪を直しながら(その仕草は女っぽいんだけどな)、ポツリと呟く。


 「・・・俺、喧嘩弱いし・・・力もないから・・・口でも、言い負かされちゃうし・・・
  はは、情けないですよね・・・」


 俺はそれを聞いて、思ったことを正直に述べる。



 イチロー「・・・情けなくはねぇんじゃねぇの?」


 「・・・へ?」


 何で、と訊き返しそうな感じのチビを見ながら、俺は言葉を続けた。



 イチロー「だって、逃げてなかったじゃねーか、その物事から。立ち向かってただけ
      いいと思うけどなぁ、俺は」


 これは決して世辞とかではない。本当に、心の底から思った言葉だった。



 「・・・・ありがとうございます。ちょっとだけ、勇気でたかも」

 イチロー「それはよかったな。それでお前、名前はなんてんだ?」

 「あ・・・アクム、です・・・・」

 イチロー「アクムか。よし、覚えた。俺はイチローってんだ。」

 アクム「い、イチロー・・・先輩?で、いいんですかね?」

 イチロー「・・・あー、先輩っていう単語を抜かしたらOK」

 アクム「はは、分かりました。イチさん」


 イチロー「・・・・“イチさん”ってのも妙な感じだが・・・まぁいいや。
     それでさ、アクム。いじめられてることセンコーに相談したか?」


 俺はアクムと少し話してから、本題を切り出す。


 アクム「・・・あ、昔は相談してたんですけど、先生達、何もしてくれなくて・・・
     それで自分で解決しようと思ってたんですけど・・・ご覧の通り、いつも負けてます」


 うわぁ、センコー使えねぇ・・・・

 何かしてやれよ生徒が頼んでんだから・・・・・


 俺は何も行動に起こさないセンコーに嫌悪感を抱きながらも、唯一俺が一目置いている
 あのセンコーの顔を思い出す。


 イチロー「う〜ん、深刻だな・・・・・・あ、そうだエンマのジジイには相談したか?」


 アクム「え、エンマ・・・て、あのエンマ先生ですか?・・・・・いえ、あの方にはまだ・・・・」



 ――――― よし。突破口が見えてきたぞ。



 イチロー「あのジジイは他のセンコーより使えるはずだから、まずはエンマのジジイに
      相談してみろ!サムイギャグはスルーの方針で!な!」

 アクム「わ、わかりましたけど・・・先生物じゃないですし、目上の方に“ジジイ”は
     マズイんじゃ・・・」

 イチロー「皆エンマのこと“ジジイ”って呼んでるけどな。アクムは優しいなー」



 よし。そうと決まったら早速相談しに行かなきゃな!



 俺とアクムは、長い廊下を歩いていった。




 続く


 この頃のエンマ先生はイチローのクラスの担任ってことで。


■ 緋龍 (89回/2012/10/26(Fri) 18:42:37/No4928)

 皆さんこんにちは!緋龍です!早速本編どうぞ〜!

 
  ワルモ団小説
 #『相談者』
 


 イチロー「―――― とりあえずエンマに言ったからまぁ大丈夫だろ」


 アクム「・・・ど、どうも、です・・・・・」



 俺達はエンマに相談し、“とりあえず”今回はこれで終わらせる。



 イチロー「いやーしかしあんなジジイが俺んとこのクラスの担任なんだからなー、笑わせるぜ」

 
 アクム「あはは・・・」



 アクムの顔が心なしか青白い。

 まぁ、エンマのダジャレにつき合わされれば誰だってサムイよな。


 
 それは置いといて、今回のカツアゲの一件は知らせたし、あいつらも直接的な
 暴力などはふるわなくなるだろう。


 でも、まだ油断しちゃいけない。しばらくは俺がついててやるかな。





 そう思ったとき、聞き覚えのある声が聞こえた。 
  





 「―――― あーー!!こんなところにいた!!」








 
 イチロー「お、イルル」




 
 振り返ると、遠くからイルルが走ってきてるのが見えた。



 
 イルル「全くもう、授業始まっちゃってるわよ!?アンタただえさえ授業さぼってんだから、
     今日くらいキチンと受けなさいよね!!」


 イチロー「あーはいはいはいはい」



 あーもう。イルルの説教なんか聞き飽きたっつーの。



 イルル「アンタ勉強なんて全然してないくせに成績いいのがムカツクのよ・・・・てあら?この子は?」


 イチロー「喧嘩売ってんのか?・・・こいつはさっきカツアゲに遭っててな、俺が助けた」


 アクム「初めまして、アクムです。」


 
 アクムはペコリとお辞儀をする。


 礼儀正しいんだな。




 イルル「アクムくんかぁ、アタシはイルルっていうの。よろしくね!」 


 アクム「よろしくお願いします。・・・えと、お二人はどういうご関係で・・・?」


 アクムはもう一度お辞儀をした後、俺とイルルを交互に見ながら、ありきたりな質問をしてくる。



 イチロー「ガキん時からの付き合いだよ」


 イルル「ん、まぁ俗に言う幼馴染って奴よね〜」


  
 素直に質問に答えると、アクムは「そうなんですか〜」とのんびりした口調で納得する。



 
 イルル「ていうか、こいつが後輩くんを助けるっていうシチュエーションが思いつかないわ・・・
     う、吐き気してきた」
 
 イチロー「あぁ!?どういう意味だてめぇ!!」
 
 イルル「そのまんまの意味よ。あ、アクムくん!イチロー意外と放任主義でね、
     飽きるとほっぽってどっか行っちゃうの。だからまたいじめられたらこいつにじゃなくて、
     アタシに相談してね!」
  
 イチロー「え、ちょ・・・はぁ!?」
 
 
 いきなりなんてこと言い出すんだこいつは・・・!!!?

 確かに少し飽きっぽいが、そんな無責任なことしねーよ!!



 アクム「ははは・・・(汗)」
 


 おいこらアクム!!てめぇ何笑ってやり過ごしてんだよ!!
 
 何か言えよ何か!!!!
 (例:「そんなことないですよ。イチさんは勇敢でカッコイイお方です(微笑)」とか!!)



 それに、イルルとアクムのツーショットって・・・・



 なんかムカツク!!!



 
 イチロー「イルルの方はな、嫌味ばっかり言うし性格もちょっとSっ気あるし!
      顔はいいけど性格に難ありって奴!こんな奴に関わるモンじゃないぞアクム!!」

 イルル「なっ・・・!!なによそれぇ!!アンタ私のことそんな風に思ってたの!?」

 イチロー「お前は黙ってりゃ可愛いんだよ!!性格が残念なのが残念だな!」

 イルル「・・・・!!!////」
 

 俺が意地になってそう言うと、何故かイルルは顔を真っ赤にする。

 しまいには何か言葉がしどろもどろになって、何言ってるのか分からなくなった。


 熱でもあるのか?



 アクムは何でだかニコニコしてやがる。何だ?そんな微笑ましい光景か?


 
 アクム「――――― あ、そうだ授業!!」



 突然アクムが大きな声を出したもんだから、俺とイルルの喧嘩の波が収まった。



 イルル「・・・あ!!もうこんな時間!?行くわよイチロー!2時限目が始まっちゃう!」


 イチロー「あぁ〜?めんどくせーなぁ・・・」

 イルル「そんなこと言わない!ホラ行くよ!!」


 
 イルルは切羽詰まった感じで(実際詰まっていたのだろう)、俺の腕を掴む。


 こうなったら大人しく従うのが吉で、俺は若干呆れた風に「分かった分かった」とか
 言いながら教室に向かう。


 
 どうやらアクムも教室に向かったみたいだった。




 俺は面倒だと思いながら、2時限目の授業を受けることにした。






 続く。
  


 今回はイルルちゃん登場させました。
 いやー、楽しかった(笑)
 イチ様とイルル喧嘩させるの楽しいなぁ〜♪(なんなんだお前)

 イルルちゃんがなんで顔を赤くしたのか、皆さんお分かりでしょうか?
 
 ちなみにイチロー気づいていません。ヒントはイチローの言動の中にあります。
 
 
 若干イチイルっぽくしてしまった・・・^^;

 まぁこの頃のお二人は、無意識に惹かれ合っているんですぜ。
 (イチ様本人は、家族愛に近いものだと思っていますが、果たして・・・?)


 ではではこの辺で!


■ 緋龍 (90回/2012/10/30(Tue) 18:27:21/No4932)

 皆さんどうも!緋龍です!早速本編をどうぞ!



  ワルモ団小説
 #『閉じ込められた二人』
 



 時間が経って、昼休み。




 
 俺はイルルとダチ数人(男2人、女1人)で、中庭(があるのかどうかはスルーして)で
 昼飯を食っていた。



 
 木陰に腰を下ろしたまま、背伸びをする。




 イチロー「〜〜〜〜っぁあ、やっぱ背伸びすると気持ちいいなぁ〜♪」

 女1「この前ウチの父さん、背伸びしてギックリ腰しちゃってたよ〜!グキッ
    っていう音が聞こえたのww」

 男1「ぶっは、マジで!?ww」

 男2「ギックリ腰のつらさは、エンマ先生なら分かるんじゃない?w」

 イルル「ああ、エンマ先生ギックリ腰だって言ってたわね〜」



 そんな他愛のない話をしていたら、俺の視界の隅に、影が映った。



 
 イルル「・・・・あ、ねぇイチロー、あれってアクムくんじゃない?」


 イチロー「あん・・・?」


   
 よく見ると、中庭で一人、アクムが歩いていた。

 
 アクムは俺とイルルの視線に気づかないまま、校舎の角を曲がる。





 あいつ、一人で何を ――――――― ?


 

 あっちは確か、人気(ひとけ)のない体育倉庫があるはず。

 
 アクムの学年は今日、体育なんてやらないはずなのに。





 イルル「・・・・イチロー」



 イチロー「・・・・・・・・・。」






 何か、嫌な予感がする―――――――





 イチロー「・・・・ワリ、俺ちょっと用事がある」



 男1「お?そうなんか」

 男2「じゃあその食べかけのパンどうすんだよ」

 イチロー「え?あぁ、どうしようかな・・・・」

 女1「あ、私欲しい〜w」

 イチロー「は?いやでもこれ、食べかけだぞ」

 女1「イチくんのだったら食べかけでも食べる〜v」

 イチロー「へ?あぁ、そう・・・じゃあやる」

 女1「わ〜い、イチくんありがと〜vv」

 イルル「・・・・・・。」(いいなぁ・・・・)


 
 そんなやりとりもあったが、俺は急いでアクムが行ったところへ向かう。

 
 
  



 イチロー「―――― う〜ん、確かこの辺曲がったんだよな」




 校舎の角を曲がり、体育倉庫まで走ってきた。


 
 が、人気(ひとけ)が全くない。感じられない。




 イチロー「ったくアクムの野郎、どこ行ったんだよ・・・・」




 この先は行き止まりなのだ。必ずこのあたりにいるはず。


 イチロー「・・・・てことは、やっぱりここしかないわけだ」




 俺は、目の前の体育倉庫を見やる。



 
 







 ガラッ!!! 




 俺は思いっきりドアを開ける。



 
 アクム「・・・あ、せんぱ・・・イチさん」


 
 そこには思ったとおり、アクムがいた。



 イチロー「やっぱりいたか。こんなところで何やってんだよ、行くぞ」



 俺はアクムの腕を掴み、倉庫から出ようとする。




 
  


 ―――――― が、しかし。


 
 
 




 ガシャァアン!!




 イチロー「!?」

 アクム「え!?」




 突然、倉庫の扉が閉まった。



 しかも鍵をかける音が聞こえる。




 

 しまった、嵌められたか ――――― !!



 
 足音からすると、相手は複数。



 ということは ―――――― ! 
 




 イチロー「今朝の、奴らか・・・!」



 アクム「ど、どうしましょう、先輩・・・!」


 イチロー「だから“先輩”呼びはやめろって。う〜ん、魔法で開けてみるか」

 アクム「え、ちょっと待っ・・・」
 


 そう言うと俺は早速三味線を出し、魔法をかけた。




 しかし、バチン!!と派手な音を立ててはじき返されてしまう。




 イチロー「くそ、どうなってやがる!」


 アクム「イチさん・・・」
 

 イチロー「おいアクム、お前も魔法使え!」


 アクム「えっ・・・」


 イチロー「どうした?」


 
 アクム「え、えと・・・・・・俺、何故か魔法使えないんです!」

 イチロー「何!?」
 


 いきなりアクムは、とんでもないことを言い出す。

  

 イチロー「冗談言うな!魔法が使えない妖精なんているもんか!」


 アクム「い、いや、そういう意味じゃなくて・・・ここ“だけ”楽器が出ないんです!」


 
 体育倉庫だけ魔法が使えない!?


 どういうことだ!?
  

 
 イチロー「そんなこと・・・・俺の楽器は出たじゃねぇか!お前も見たろ!?」


 アクム「・・・俺の楽器だけ、出ないってことなんでしょうか・・・それとも、
     あなたが異質なのか・・・」

 
 イチロー「知るかんなもん!!それに俺を物珍しい目で見んな!」
 

 
 信じられない。封印魔法なんて高度な技術、奴らはできるわけないのに――――!!

 

 
 イチロー「・・・はぁ。それに、何でアクムはこんなところにいたんだよ?」



 俺はため息を吐いて、ずっと疑問に思っていたことをアクムに訊く。    
   
  
 
 アクム「・・・俺、さっき奴らに呼び出されて・・・ただ一言、
     『体育倉庫の中で待ってろ』と・・・」


 イチロー「・・・・?変だな、俺が来たときはあいつらいなかったぜ?」



 どこかに隠れていたのか?


 俺がそう言ったとたん、アクムは驚いた目で俺を見る。


 
 きっと、俺が来る直前までアクムの周りにいたんだろう。奴らの狙いは、俺とアクムを
 “ここ”に閉じ込めることだったらしい。


 
 イチロー「まぁ、ともかくここから出なきゃだな・・・魔法が効かないってことは、
      何かで壊すしかねぇな」



 閉じ込められたのが体育倉庫でよかった。ここなら硬くて頑丈な道具がいくつもある。 


 まさに、不幸中の幸いって奴だ。



 イチロー「ほれアクム。手伝え」


 アクム「あ、はい・・・」



 俺とアクムは協力して、ドアを機材でぶん殴る。



 4,5回ぐらい機材で殴ってたら、ドアが壊れた。



 意外と疲れた・・・・もうしばらく力使いたくねぇ・・・・。


 

 イチロー「ふう、出られたな・・・アクム、大丈夫だろうな?」


 アクム「はい、大丈夫です・・・」


 


 まったく、懲りない連中だな・・・・



 エンマに注意されたんじゃなかったのか・・・?


  


 ドアはへしゃげて、原型すら留めていない。



 少しやりすぎたかな・・・・




 緊急事態だったとはいえ、学校のものを壊してしまったのだから、センコー共に
 どやされるんだろう。


 
 俺はダチを待たせていることもあって、アクムと一緒に中庭に行った。



 続く


 私は何が言いたいのやら。
 


■ 緋龍 (91回/2012/11/04(Sun) 20:38:01/No4934)

 皆さんこんばんは!緋龍です!早速本編をどうぞ!

 
  ワルモ団小説
 #『封印された魔物』



 ――――― あの事件からというもの、あいつら不良達は何かと俺とアクムに
 絡んでくるようになった。


 
 直接、分かりやすいように行動してくるわけじゃないから、確信が持てないが。



 
 それでも、俺の目を盗んでは毎回アクムを呼び出しては殴る蹴るの暴行を繰り返していた。


 しかも、服で隠れて見えないところを集中的に。




 どこまでいっても見下げた奴らだ。一発シメてやろうか。





 でもやはり、それで更にアクムを苦しめるかもしれないと思うと、こっちからも
 大胆な行動ができないでいた。


 

 

 あれから数日経った、ある日の朝。



 俺は偶然にも、あの不良達と鉢合わせた。




 その時はアクムやイルル達と一緒じゃなかったから、俺一人だ。





 不良A「へへへ、この間はどうも」


 
 イチロー「・・・・随分懐かしく感じるな。いや、お前らがわざと俺と鉢合わせ
      しないようにしてた、てことか?」


 不良B「さすが妖精学校一の成績トップ優等生。察しがいいな」


 イチロー「お前らは妖精学校一・・・いや、妖精界一頭が悪いがな」


 不良B「・・・なんだと?」



 俺がそう言うと、不良の一人が挑発に乗って身を乗り出す。



 不良A「やめとけ、また足首折られるぞ?」

 不良B「・・・けっ 確かに、命は惜しいよな」


 イチロー「・・・ふん、前よりかは随分慎重だな」  
 


 意外に奴らも学習する頭を持っていたのだな・・・これは驚いた。 




 イチロー「だが、勝手に勘違いすんなよ?俺が足首折ったんじゃなくて、お前らが
      勝手に自滅しただけだろうが」 
 

 不良A「ええい、黙れ!!」


 不良B「それ以上言うと今度こそ殴るぞ!!」


 イチロー「ほお、やれるものならやってみろ」



 
 俺が挑発すると、予想通りの反応で襲い掛かってくる。




 朝から元気だなぁ、こいつら。




 不良A「おらぁ!!!」

 イチロー「よっ」
 

 場所が廊下だからそう広いはずもなく、俺が前にやったみたいに壁を背にして立ち、
 不良の一人が振りかざした拳を避ける。


 すると予想通り、前みたいに拳を壁にぶつけ、獣のような声を上げながら悶絶する。



 不良B「こんちくしょう・・・よくもAをぉ!!」

 イチロー「いや、こいつが勝手に自滅しただけだろ」

  
 
 俺のそんなツッコミもおとなしく聞いてる訳はなく、残った二人目が俺に跳び蹴りを
 喰らわせようとジャンプする。



 不良B「俺様の渾身の跳び蹴りを・・・・喰らえぇーーー!!!!」



 もちろん喰らうわけではなく、すばやく横にずれて回避する。




 俺の後ろは、コンクリートで出来た硬い壁。



 そんなところに奴のいう渾身の跳び蹴りを喰らわせたら・・・・どうなるか分かるよな?








 ゴキリッ





 不良B「○△□×(´・ω・`)◇(ノД`;)●〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!」




 
 もはや声にもならず、途中意味のない変な顔文字も含めながら両足を押させてぶっ倒れる。




 なんか魚みたいな跳ね方をして、痛みに耐えようとする。





 イチロー「なんかお前ら必死だな」


 不良A「う、うるせぇ!!」


 不良B「〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!」(まだ痛みと格闘中)



 俺が平然と立っていることが気に喰わないのかなんなのか、不良の一人は怪我した拳を
 押さえながら必死に(少なくとも俺にはそう見えた)俺に食って掛かる。





 不良A「君の可愛い後輩君がどうなってもいいのか!?」


 イチロー「・・・・何?どういう意味だ?」


 
 予想通りの反応が返ってきて面白いのか、不良はニヤリと笑う。


 
 不良A「へへっ・・・・お前に会う前にあいつを『魔の封印洞窟』に呼び出しておいた。
     たとえお前が今から助けに行っても無駄だぜ?」


 イチロー「!!」







 何・・・・!!?





 確か、あの洞窟には―――――!!





 
 

 不良A「“魔物”が潜んでるらしいなぁ・・・あそこは古代から忌み嫌われてきた
     “黒魔法”の源の根源が眠る場所・・・」




 俺の表情が強張ったのを見て、心の底から楽しそうに笑う。




 





 不良A「“魔物”は眠りから醒めるべく『生贄』が来るのを待っている・・・
     そんなところに妖精一匹迷い込んだら、“魔物”はどうするのかなぁ・・・?」  



 

 

 “魔物”は、確か歴史の教科書で見たことがある。


 
 
 『古代より、闇の魔法“暗黒魔法”と悪の魔法“黒魔法”の根源と言われる、脅威なる邪悪な魔物。』




 ガイア族に封印された、2つの内の一つ。  





 
 しかし封印を解除されるのを恐れた為、“魔物”を封印した場所は記されてなかった。






 ・・・なのに・・・・・・・。
  
 




 イチロー「お前・・・何故知ってる・・・!?」



 不良A「さぁね〜♪それより・・・・・後輩君を助けにいかなくていいのかぁ?」
 


 

 そうだ!! 
 




 今ははぐらかされたことに腹を立ててる場合じゃない!!








 一刻も早くアクムを助けないと!!!











 イチロー「おいてめぇ!!その洞窟はどこにある!?正直に、正確に答えろ!!」


 不良A「さぁてね。自分で探してみたらいいじゃねぇか。
     ま、探し出すのに相当時間かかるだろうけど」




 その返答を聞いて、俺の中で何か切れた音がした。




 
 ゴッッッッ!!!!!!!!!







 不良A「うぐっっ!!?・・・・え゛ぇ゛・・・!!???」



 

 俺はとうとう、不良の腹を本気で殴った。


 不良の体は“く”の字に折れ曲がり、その場で胃に入っていたものを嘔吐する。



 もしかすると、内臓を潰してしまったかもしれない。




 しかし今は、不良の心配をしている場合じゃない。



 




 イチロー「言え!!!!アクムがいる場所を教えろ!!!」 






 
 続く。




 中途半端ですが一端切るデス。


 イチ様がすっごい危ない人になっとるがな(ノД`;)

 もうホントにギャグなのかシリアスなのか。


 キャラ崩壊と設定大幅改造申し訳ないっす((

 

 これが『悪の道連れ』でイチ様が言ってた「あの日」に繋がる
 というわけですな。(←本当にそうなのか・・・?)

 
 後半は『悪の道連れ』とシンクロするところもあるカモデスよ。
   


■ 緋龍 (92回/2012/11/13(Tue) 12:26:48/No4941)

 皆さんこんにちは!緋龍です!早速本編をどうぞ!今回はアクム視点です。



  ワルモ団小説
 #『悪の力(アクム視点)』

 


 また奴らに呼び出された。




 
 『ハイルナノ森にある、○○番地まで来い。来なかったらお前の憧れの先輩が
 ピンチになるかもな。』





 そんな感じの内容の手紙で、呼び出された。



 こういう感じの呼び出しは前にもよくあったし、行っても大概ろくなことなかったから
 無視すればいいのだけど、 あいつらが俺の憧れの先輩・・・イチロー先輩に
 何かするんじゃないかと思うと、いても立ってもいられなかった。


 

 アクム「えーと・・・ハイルナノ森の○○番地って確かここ・・・・だよね」





 
 目の前には、禍々しいという表現がぴったり合いそうな、威圧感のある洞窟があった。



 柵がしてあって、札に妖精文字で“立ち入り厳禁”と書かれてある。



 
 アクム「・・・これ、いかにも何かありそうだな・・・・」



 
 まぁ、ハイルナノ森にある洞窟なのだから、ろくなのはいないだろう。



 
 

 ・・・そういえば前、先輩に黒魔法の歴史について聞いたことあるような・・・





 

 古くから忌み嫌われている、悪の魂が入れられている、穢れた魔法だと。




 でも先輩、「ちょっとわくわくするよな」って言って目がギラギラしてたような気も・・・・。




 あの時の先輩、ちょっと怖かったな・・・いろんな意味で。






 ・・・と、こんなトコでボーっと突っ立ってる場合じゃないや。あいつらが来る気配もないし、
 さっさとココから離れよう。 


 





 それにココ・・・・不気味な感じがするし・・・・・
















 『ほう・・・・・・我の気配に気づいたか』







 アクム「!?」





 声が聞こえる!?





 一体何処から・・・!!!





 『さらに声まで聞こえるのか・・・・これはいい“生贄”だな』





 アクム「い、生贄・・・って・・・!!!?」



 
 そこでようやく、俺は声の主が洞窟の中にいると分かった。




 警戒して、いつでも魔法が使えるように構える。







 『・・・言っておくが、魔法は使えないぞ』





 アクム「・・・え!?」



 何だって・・・!!




 『我の力は強大すぎるのでな。そこらへんの魔法パワーなんぞに負けはせん』



 

 つまり、力をねじ伏せられているということか・・・!?


 

 『最近、今まで以上に力の増大を感じてな。洞窟の外に漏れ出したりしてしまっていたが・・・』



 
 外に・・・・!?




 待てよ、この間俺と先輩が閉じ込められた時、楽器が出なかった・・・



 
 このハイルナノ森は妖精学校にある体育倉庫からはわりと近い位置にある・・・!



 
 アクム「どうりで楽器が出なかったのか・・・」




 でもあの時、先輩は普通に楽器が使えていたな・・・どういうことだ?





 『ほう、まだそれほどの妖精もいたのだな』



 アクム「っへ!?」



 『貴様以上の逸材なのだろうな、その“先輩”と言う奴は。是非、捕り込んでみたいものだ』



 アクム「な・・・!だ、ダメ!!絶対ダメ!!!」



 心を読まれた挙句先輩を捕り込むなんて言いやがった・・・!


 冗談じゃないぞ!先輩は俺にとっては必要なんだ!いなくなったら困る!!





 『そうか、ではお前から先に捕り込んでやるとしよう』






 ゴオォッッッ・・・・!!!!






 洞窟から、強い風が吹いた。





 
 アクム「うぅあっっ!!?な、なんだ・・・!」






 すごい風・・・!気を抜いたら吹き飛ばされそうだ・・・!!



 
 



 『さあ・・・来い・・・・・』









 あれ・・・・?





 
 声、が・・・・・








 風が、止んだ気がした。







 『我の元へ・・・・・・来い』








 声、が、きこえる・・・・・・・






 『さあ・・・・・我の力に・・・・』








 それ、だけ、しか、きこ、えない。








 『さあ・・・・・・・・・・・・・・・』






 



 あし、 が、 かっ、 てに、 うご、 く。










 『来い・・・・・・』











 いか・・・・・なきゃ・・・・・・








 








 はや・・・・く・・・・大魔王様の、とこ、ろへ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・







 続く



 無駄に改行がありますが、仕様なのです><


 とうとうアクムくん、“魔物”に乗っ取られてしまいました^^;





 




■ 緋龍 (93回/2012/11/17(Sat) 18:35:00/No4952)

 皆さんこんばんは!緋龍です!早速本編をどうぞ!かなり短いですが。。。



  ワルモ団小説
 #『悪の力(イチロー視点)』



 
  ――――――― 俺は、全速力で走る。






 とにかく、走る。






 一刻でも、速く、早く。






 
 あの死にかけな(俺の所為だが)不良から聞いた場所は、ハイルナノ森の奥にある○○番地。




 そこにある洞窟に、アクムを呼びつけたらしい。






 

 早くアクムを連れ戻さないと、“ヤツ”が復活しちまう・・・!












 
 イチロー「――― くそっ、あいつどこ行きやがった・・・!!」




 とっくにハイルナノ森に入っている俺は、アクムを必死に探す。




 しかし、なかなか見つからない。







 イチロー「・・・・まずいぞ」





 空が暗くなり始めた。





 このまま見つからなかったら、この森で一夜明かすことになるし、それに何より、
 アクムの身が危ない。







 俺はあたり一面に覆い茂る邪魔な雑草を退けながら、まっすぐに進んでいく。







 
 すると、急に視界が開けた。




 

 目の前には、例の洞窟。





 

 そこから、禍々しい空気が流れ込んでくる。








 イチロー「この洞窟の中か・・・・・待ってろよアクム」







 俺は真っ先に洞窟の中に入っていった。


 
 続く


 アクムが魔物に乗っ取られた頃、イチローは必死に探してましたとさ。
 すこぶる短くてサーセンorz
 


 ・・・ちょっとばかしgdgdんなってきたぞ。。。


■ 緋龍 (94回/2012/12/09(Sun) 13:49:05/No5001)

 皆さんこんにちは!久し振りの更新となります緋龍です。
 いよいよこの物語も終盤に差し掛かってきました。

 それと、今回流血表現あるんでご注意!!!!


  ワルモ団小説
 #『後悔と絶望と死を』




 洞窟の中に入ると、明かりはないはずなのにほんのり明るかった。





 
 
 イチロー「おーいアクムー!!何処にいるんだ返事しろー!!」





 俺はココがあの“魔物”の寝床だと知っていても、構わず大声でアクムを呼び続ける。







 少々小走りで歩いていると、突然声が聞こえた。






 『ようこそ・・・・・我が城へ』




 イチロー「! てめぇがあの“魔物”か!アクムはどこだ!さっさと返せ!!」



 『・・・ほう、我が“魔物”と知っても逃げはせず立ち向かってくるとはな・・・
 恐ろしくはないのか?』



 イチロー「ハッ、てめぇが“魔物”だからってビビっててもアクムを助けられねぇしな!
      アクムいるんだろ!さっさと出せよ!!」






 俺がいる位置では、“魔物”の声だけしか聞こえない。



 少々勇気はいるが、思い切って洞窟の一番奥まで走っていく。





 

 すると、奥はとても広くなっていて、ド真ん中にやたらとでかい水晶のような透明な
 石が立っていた。




 周りには、いくつもの強力な“封印魔法”の魔法陣が並べられていた。







 イチロー「・・・・なんだ、ここは・・・・・・・」





 『我の寝床だ。まぁ、最初は身動き一つとれんかったかがな』





 水晶に、影が映る。







 こいつが例の“魔物”か・・・・・・






 

 『でもこの封印も、大昔にかけられたもので、今はもう随分と弱まっている。
 ・・・あとひとつ、あとひとつが足りないのだ』





 水晶の後ろから、すっ・・・と影が出てくる。









 その人物は―――――――












 イチロー「・・・・・・・アク、ム?」





 





 もう生気の欠片もない、真っ黒なマントを羽織った、アクムだった。



 



  






 『我のエネルギー源は生贄の魂。生き物ならなんでもいい。花やら、動物やら、
 妖精やら。それらのものから生気を奪い取り、力とする。我はそうやって、ガイア族に消滅されずにすんだのだ』


 

 

 ということは・・・・・・  

 
 



 イチロー「・・・・・アクムを“生贄”にした、と?」



 『そうだ。あやつは“生贄”の中でも美味だったな』




 

 “生贄”にしたということは、“死んだ”ということ。



 















 ふざけんな・・・・・・・・・・・・・・・・・





 
 
  
  

 







 イチロー「ふざけんなああああああああああああああああ!!!!!!!!」







 
 

 復活する為だけに、よりにもよってアクムを・・・・!!!!!






 ふざけんな ふざけんな ふざけんな ふざけんな ふざけんな ふざけんな ふざけんな
 ふざけんな ふざけんな ふざけんな ふざけんな ふざけんな!!!!





 





 イチロー「絶対許さねぇ!!!お前を消滅させてやる!!」







 俺は楽器を取り出し、魔法を唱える。 





 鋭い鋭利な剣で、水晶ごと“魔物”を木っ端微塵にしてやろうと、思いっきり投げる。






 『・・・・ふん』






 しかし、剣は水晶のちょっと前でピタッっと止まり、向きを変え、今度は俺に
 向かって飛んできた。





 ちっ、物を操れるのか・・・・!!!






 不意打ちだったが、なんとか避けられた。





 

 『我のもう一つのエネルギー源は“絶望”だ。思う存分絶望し、嘆き、怒り、
 泣きわめるがいい。そしてさらにお前の“死”が加われば、我は完全復活を遂げるのだ!!』   





 “魔物”は高らかに笑う。





 
 イチロー「くそ!!!」


 俺は立て続けに、魔法をかける。

 
 しかし、“魔物”は俺の放った魔法を消す。


 それこそいともたやすく、簡単に。水晶に触れるよりも前に。


 

 イチロー「おいアクム!!何そこで突っ立ってんだ!!お前も手伝え!アクム!!!」



 魔法を駆使して攻撃している間も、水晶の隣に立ったままのアクムを呼ぶ。







 ――――― 無駄だと分かっている。いくら声をかけても、応答してこないくらい。












 これからも一切、一生、返事をしてくれないことくらい。
 






 だけど、それでも。


 
 俺は、どこかでアクムが返事をしてくれることを期待していた ――――――






 『・・・ふん、しぶとい奴め。仕方がない、アクムよ。お前の“先輩”とやらを
 こらしめてやれ。殺しても構わん』


 アクム「・・・・分かりました、魔王様」



 イチロー「・・・っ!?アクム!!」
 



 やっと声が聞けた、と思ったのもつかの間。




 俺への返事ではなく、“魔王”へ返事した、忠誠とも感じられる機械的な声だった。




 

 アクム「―――― 徹底排除」




 アクムがそう呟き、地面を蹴ったと思ったときには、俺は壁に叩きつけられていた。




 イチロー「うっ・・・くぅ・・・!!」



 とたん、背中に激痛が走る。

 強い力で叩きつけられたのか・・・・。
 
 

 
 アクム「・・・魔王様に危害を加えようなら、俺が排除する」

 
 
 アクムは俺の前に立ち、あらかさまに敵意を剥き出しにした目で痛みで
 しゃがみこんでいた俺を見下ろす。
 俺はアクムに攻撃されることが信じられず、無様にも泣き叫んだ。


 イチロー「・・・! アクム!!目を覚ませ!!アクム!!!」



 しかし必死に呼びかけても、アクムは眉一つ動かさない。

 それどころか、さらに憎悪を露わにする。

 

 アクム「黙れ。たかが“死に損ない”の分際で。これから本当に、死なせてやろうか・・・?」


 『よいぞアクム。もっと、もっと“死に損ない”に絶望を味あわせてやれ!!』


 アクム「ふふふ・・・了解しました、魔王様」




 目の前に立っているのはもう、アクムではない。





 アクムは、殺されたのだ。



 不良共に、この“魔物”に・・・・・そして、俺に・・・!!! 
 






 絶対に・・・・・許さない。許せない。許したくない。  






 アクムはいつの間にか持っていた鋭利なナイフを、俺に押し当てる。

 

 いつでも殺せるぞ。という挑発。



 実際、少しでも刃を傾けたら、俺は死ぬんだろう。





 ―――― 逃げる気力が湧かない。


 後輩に刃を、絶望を、目の前に突き立てられているのに、今まで感じていた恐怖も、
 悲しみも、怒りさえも、急激に冷めていく。



 少しばかり、絶望に駆られすぎていたからかもしれない。それが原因なのかは、分からんけど。






 アクム「―――― さようなら、イチロー先輩。あなたは俺にとって、最高の先輩“でした”。」



 


 ナイフを握り締めているアクムの手に、力が入った。




 俺の首あたりに、痛みも走って、赤い液体が飛び散った。




 続く。


 怒りに駆られるイチ様。
 絶望に駆られるイチ様。
 そして自責の念に駆られるイチ様を書くのは、ちょー楽しかった!(((おい


■ 緋龍 (95回/2012/12/16(Sun) 18:32:00/No5014)

 皆さんこんにちは!緋龍です!
 今回でこのお話も最終回です。色々シリアスじみてますがそこはしょうがない><

 そして今回も流血表現があるのでご注意^^;
 では本編をどうぞ^^



  ワルモ団小説最終話
 #『過去は過去、そして現在へ』


 

 イチロー「・・・・・・っく・・・・・・・」




 目の前に、赤い液体が広がる。


 キズはそこまで深く抉れてはなかったが、切れた場所が首だから、血がどんどん出てくる。



 もう痛いのか、熱いのか分からない。




 俺は朦朧とする意識の中、アクムを見上げる。


 アクムはとても冷めた目をして、俺を見ていた。




 アクム「・・・・まだ息があるのか。本当にしぶといな」



 予想以上だ、とアクムは呟いて、止めをさそうとナイフを振りかざすが。




 『そやつは放っておけアクム。止めをさすにしろささないにしろ、じきに死ぬ』


 アクム「・・・分かりました、魔王様」



 “魔物”が咎めるように言うと、アクムは少々残念そうな顔をして、“魔物”の言葉どおりに従う。



 『それより、いよいよ復活の準備が整った。アクムよ、貴様が我の封印を解いてくれれば、
 あとは自由に行動してもらって構わんぞ。・・・・それこそ、世界を征服してもな』


 アクム「分かりました、魔王様」

 イチロー「・・・・・っ!? や、やめろアクムっ!!それだけは・・・!!」


 

 まずい・・・!!封印を解いたら“魔物”が復活してしまう・・・!!!




 止めなければ・・・・・・・!!!!


 


 
 アクムが、どんどん水晶の傍へ歩いていく。



 イチロー「・・・っおい!アクムっ・・・やめろ・・・やめろぉ・・・!!」



 俺がそう必死に叫んでも、アクムは無視して水晶の前に立つ。

 俺は痛む体に鞭を打って、いまだ血が出続けている傷口に手を当てて、立とうとする。


 だが、立てない。血を流しすぎて、腕に力が入らないのだ。


 

 やばい・・・・意識がっ・・・・!



 
 これ以上血を出したら、流石にやばい。


 

 アクムは水晶の前に立ち、両手をかざした。


 そのとき一瞬、俺に視線をやったのは、気のせいだったのだろうか。




 そして、呟いた。



 


 アクム「―――― “封印解除”」









 俺が意識を手放す直前、黒い光が放たれた。





















 イチロー「―――― ・・・・・・!!」


 
 目を開けると一番に飛び込んできたのは、白い天井と、イルルの安堵した顔。



 イルル「・・・あ、イチロー!!やっと目が覚めたのね・・・!」

 イチロー「・・・・・・・・・・」


 

 死に損なった。そう思ってしまった。本当なら、あの洞窟で息絶えていたはずなのに。







 何故、生きてる。






 イチロー「・・・・生き、てる・・・?」

 イルル「そうよイチロー。アンタは、生きてるの・・・!」


 イルルは俺に抱きつき、顔をうずめる。

 顔が隠れているから表情は分からないが、それでも“生きていてくれて安心した”
 という気持ちが伝わってくる。




 イチロー「・・・・何で、助かった?」

 イルル「先生達が駆けつけて来たからよ。そうじゃなかったらアンタ、今頃お葬式開いているわよ」


 アクムに斬られた傷に手を当てる。そこには包帯が幾重にも巻かれていた。


 

 イチロー「・・・・俺は、アクムを止められなかったのか・・・・」

 イルル「え?」



 俺がココで寝ている時点で、アクムは封印を解いてしまったことがわかる。



 イルル「ああ・・・アクムくん、ね・・・・あの子はアンタと一緒に、倒れていたらしいわ・・・・・」



 ・・・・やはり、か。


 アクムは“魔物”に憑かれ、封印を解除し、あげくに殺されたと。



 イルル「――― 明日、アクムくんのお葬式、やるみたい・・・・・」

 イチロー「・・・分かった。もう何も言わなくていい」


 俺は顔を伏せて、辛そうに声を絞り出しているイルルの頭を撫でた。




 

 


 ――――――― “魔物”の封印が解けたことで、妖精界は大パニックだった。


 そしてその事件に俺が関与していたこともあって、イルルを除いて周りに人が寄り付かなくなった。


 当然、今まで仲がよかったダチも、離れていった。



 それと同時に、ありもしない噂を立てられたり、恐れられたり、色々あったけど。











 ―――――― 今、ここにいるのはあの頃共に馬鹿をやって笑い合っていた“アクム”とは違う。
 
 

 そう思い直し、イチローは魔法を使おうと体勢をとる。  

 
 それを見たアクムは、同じように攻撃態勢をとった。


 
 


 ―――― もう同じような、悲しい悲劇を繰り返さない為に。





 容赦なく全力で、根本を叩き潰す為に。





 
 イチローとアクムの闘いが、今、始まったのだ。







 終わり




 終わり方が中二臭い!!(ノД`;)

 最後の最後で『悪の道連れ』とシンクロさせました。
 いや〜イチ様が暗い暗いw(((おい

  




5018/ 人柱アリス
□投稿者/ るみ -47回-(2012/12/20(Thu) 19:09:35)

皆さん、こんにちは☆ るみです!

新しい小説を連載することに決めました。
あの、ボカロ曲、「人柱アリス」を元にした小説です。

キャストはご覧の通り。

1番目アリス・ミルモ

2番目アリス・ムルモ

3番目アリス・パピィ

4番目アリス・アンリ、センリ



若干ホラーです^^;


■ るみ (48回/2012/12/20(Thu) 19:28:06/No5019)

1番目アリス 「マッカナミチヲシイテイッタ・・・」





ポタ・・ポタ・・・・

握っていた剣から血が滴る。
後ろを振り返れば・・・・、屍達の赤い道。

さらに人を斬る。
今まで・・・斬ってきた人はどのくらい?
100?1000?
まぁ、そんなことどうでもいい。

頬に付いた血をペロリと舐めた・・・








あるとき、森に入っていく。
森には案の定、斬る対象・・・悪人がいた。

どんどん斬っていく。
そのたび血が飛ぶ。
血は、頬に、手に、足に、服へと掛かっていった。

振り返ると、そこには真っ赤な道が敷いてあった。
この道は・・・屍達の血・・・だけではない。
森に咲いていた、薔薇の花も同時に斬っていたのだ。


だが、そんなことは気にしない。
ただ、自分の剣で人を斬っていった。




森の奥まで行き着く。
歩いていったあとには・・・たくさんの屍達と、血と、真っ赤な薔薇の花が無惨に斬り捨ててあった。


森の奥はなんだか不気味な雰囲気を感じる。
斬っていった屍達の目がこちらを見ているせいも合った・・・。

しかし、ただならぬ雰囲気を感じる。
すぐさま逃げようとしたとき、何かが体に巻き付く。


それはイ バ ラだった・・・。




すみません、いったん切ります。


■ るみ (49回/2012/12/20(Thu) 19:49:31/No5020)

1番目アリス 「カノジョノセイヲ シルスベハナシ」



イバラが体に巻き付く。
最初は1箇所だったけれど、どんどん広がっていく。




タスケテクレ・・・・・ オネガイダカラ・・・・・

イバラは体を・・・引きずり込もうとしている。
とうとう、目以外イバラで囲まれた・・・。




唯一、見える目さえも・・・
その瞳には迫り来るイバラが写っていた。










「ねぇ。知ってる? 人柱アリスのこと。」

「なあにそれ。 教えて?」

「あのねぇ。 ・・・1番目アリスの歌詞、教えよっか?」

「うん。」

「いくよ。

1番目アリスはいさましく、剣を片手に不思議の国。
いろんなものを斬りつけて、真っ赤な道を敷いていった。
そんなアリスは森の中 罪人のように閉じ込められて
森にできた道以外に
彼女の生を知る術はなし。






1番目アリス 終。




3873/ 神を捕らえし絵本の枷鎖
□投稿者/ スミレ -59回-(2011/05/21(Sat) 16:28:06)

こんにちは♪
幾度もやらかした私の書く書く詐欺に終止符を打つ時!
……は、大袈裟ですがとりあえず夏祭り復活の為にリハビリ&はじめましての方の挨拶がてら中編ちっくなものを書かせて頂きます。
長編ならないと思いますが闇鍋(短編)スレッドよりは長くなりそうなので。
でも上みたいなことを言っておきながら今までの数倍趣味に走ってます(笑)

♪注意♪
・以前書いた物のリベンジも兼ねてフィア×ピクモの話。
 でも前回よりも妄想やオリジナル設定や趣味展開が多めです。
・特にフィアにはかなり体張ったり困って貰いますごめんなさい。
 ガイア族のキャラや設定がますますやりたい放題になる危険もあります。
・題名通り童話パロ入ってますがそれも何か色々壊れてますごめんなさい。

カップリング自体はともかく私のクオリティで誰が得するんだ!
と思いつつ開き直り自分のやりたいようにやっちゃいます。
それでもオッケーな方はお付き合い下さい。


■ スミレ (60回/2011/05/21(Sat) 19:23:26/No3874)

一話 一方願望

「へぇ、人間界にもこんなお話があるんだね」
 表紙にはヘンゼルとグレーテルと妖精文字で書かれた本。
 掟が変わった今、人間界をもっと理解すべく動く妖精も数多くいる。
 その中でこれは、人間界の話を妖精達にも読みやすいよう大きさ等を自分達に合わせたもの。
 妖精界の様子を見ながら気になったガイア族は自らの魔法で本を取り寄せたのだった。

「ヒョヒョ〜。こんなのを作れる人間がいるもんなんだねぇ〜」
「違う。ここ、魔女の家って書いてある」
 お話とは言え、お菓子の家の存在は妖精達には衝撃的だったらしい。
 そして老婆のような姿で描かれている魔女の存在も。
「ふ〜ん。見た目は人間っぽいのにな……ぶぇっくし!!」
「ん? フィア、どうしたの?」
 盛大なくしゃみを見たアクアは目をぱちぱちとさせる。
「はん、別に!」
「みんな〜。新しい楽器が出来たよ〜……って。どうしたんだい?」
 フィアがそっぽを向くと同時に、聖なる樹の神殿の地下から今日の仕事が上がって来た。

「ガイアでポン!」

 無事楽器が届いたのを見送るとその流れで解散となった。
 ただ一人、解散気分でない者が一人だけいたようだが。
「これでもう落としちゃう心配はないわね」
「おいピクモ」
「……あ、どうしたのかしら」
 相変わらず雲だらけで鬱陶しい、と悪態をつきながら雲の神殿へ姿を表す。
 何かやっていたようだが、そんなことは彼の知ったことではない。

「さっきの本持ってったのってピクモだよな」
「ええそうよ。え〜っとアクアが『ジャックと豆の木』、ドンタが『花さか爺さん』で……ウィンは何だったかしらね」
 先程の本を手に取って笑うピクモ。
「そんなことどうでも良いんだよ! オレはその本でどうしても納得出来ねぇとこがあるんだ!!」
 頭の炎を燃え上がらせるフィアに、ピクモは頭に疑問符を浮かべた。

「お菓子の家に焼き芋がない?」
 先程のお菓子の家が書かれたページをピクモの前で無理矢理開かせた。
 作り替えた妖精は見た絵本に極力絵を近づけている。
 だからこそお菓子の家は普通の妖精やガイア族にも話題になり、魔法で実体化させようとした妖精が相次いだ程だ。

「焼き芋がねーなんて納得出来ねぇだろ!?」
 水飴の窓、団子の装飾。何故か庭にキャンディと共に植えられているソフトクリーム。
「確かに……綿菓子のないお菓子の家なんて魔法のないフィアみたいなものよね」
「何でオレ限定なんだ?」
「気にしないで」
「ふっざけんな〜……ぶぇっくし!!」
 燃え上がらせた後で再び大きなくしゃみをする。そこで出来上がった焼き芋は。

「……な、生焼けだとぉ!?」
「大丈夫? それなら綿菓子でも食べない?」
「いや、いらねぇ! とにかく納得行かねーからこの本、魔法で焼き芋の家に変えてやる!」
 神の威厳が欠片もない魔法の使い方。
 そう突っ込んでくれる相手がいたらまだ良かったのだが。
「へぇ〜、楽しそうだわ。ねぇ、私も綿菓子を入れても良い?」
「ん? まぁ屋根ぐらいならいっか。特別だかんな」
 残念なことにこんな状態。
 作中のお菓子の家のお菓子配分を既に自分達のもののように話す。

「じゃ、行くぞ! フィアで……」「ピクモで」
「ポン!!」

 絵本を中心に辺りが眩い光に包まれる。
「……っくし! ん、何だぁ? この感覚……」
 いつもなら魔法なんて数秒で終わる筈。
 しかし何だろう、この間は。光も異様に強い……。


「本交換しに来た」
 雲の神殿に今度はドンタが足を踏み入れる。誰かさんと違い雲には文句一つ言わない。
「……いない」
 ドンタは本を手に持って辺りを見渡す。
 神殿はただ大量の雲が床にあるだけで、妖精の姿も回していた絵本も影も形もなかった。


■ スミレ (61回/2011/05/22(Sun) 23:26:41/No3877)

オリキャラも出ることを注意に書き忘れていたという。

二話 二人之客

「ん……あ? さっきの本は、お菓子の家はどうした!?」
 目の前に広がっていたのは、木だらけの光景だった。
 雲がこんな木になるなんて有り得ないし、そもそもガイアの里と雰囲気も全く異なる。

「ここ、雲の神殿じゃないわよ?」
「見てりゃ分かんだろ!」
 それは主が一番分かることだろ、と突っ込む。
 ダアクを封印したハイルナの森のような薄暗さと不気味さ。
 葉っぱが揺れ、カラスルメと鳥が合体したような生き物がカーと鳴く。

「しっかしさみーしイライラするぜ……こういう時こそ焼き芋の出番……ん?」
 何故いきなりこんな所にいるかは分からないが、こんな時にはとりあえず焼き芋を食べるのがこのフィアという神(おとこ)だ。
 焼き芋を取り出そうとした所で本気でここのおかしさに気づく。
「どうしたの?」
 頭を振ったり、慌てふためいたり、かなり異様な姿。

「焼き芋……ないっ! ねぇ、焼き芋がねぇんだ! どうなってんだチックショー!」
 何かを床に叩きつける動作をするように、腕を思い切り降る。
「さっきの焼き芋も生焼けだったけど……おかしいわね、フィアが焼き芋を入れ忘れるなんて」
「ったく、冗談じゃねぇぜ! へっ……へっくしょい!!」
 再びくしゃみをしながらも、ないものは出せばいいと手をかざす。

「は?」
 出ない。いくら焼き芋出て来いと念じても出ない、出ない。
「そうなの……あら。私も出ないわ、綿菓子」
「どうなってやがる! ぐぬぬ……」
 頭の炎が燃え上がるのは健在だが、焼き芋はどうも出ない。

「何なんだ! オレは聖なる神ガイア族だぞ!! オレを怒らせたいのかぁぁ!!」
 遂にこの有様。
 焼き芋が出ないことに怒りが頂点。怒りが頂点になると出る焼き芋が出ない。
 そんな苛つくフィアに声をかける存在は二つ。
「まあまあ。気にしないで、焼き芋がなくても死なないわ」
「お前はな」
「やれやれ。こんな世界に客なんて来ないと思ってたがね……」
「オレは焼き芋が……ん?」
 聞いたことのない声。ピクモじゃにい。
 アクアやウィンやドンタでも、トプルでもない声。
 その声の主を探し、辺りを見渡していたが答えが出たのは上を見上げた時だった。

「あたしはヘゼルネ。この世界の神様ってとこだな」
 似たような体型だが帽子や頬のマークは存在しない。
 こんな口調だが一人称と髪の長さを見ると女だろう。
「ハァ!? 妖精界の神はオレ達ガイア族だって知らねーのか!」
 しかし相手は腰に手を当て、空に浮き見下ろす姿勢。

「そっちこそ知らないのかい? この世には色んな世界が存在する。人間界、クリスタルランド。ここはその内の一つさ。
 あんた達は自分の国じゃ神かもしれないけど、あたしから見たらこの物語の国のただの来訪者さ」
「物語の国ぃ……?」
 聞かない単語に悩んでいると、ピクモが思い出したように話す。
「それって、さっきの絵本のことじゃないかしら」

 昔あるところにいた兄妹。
 兄妹は親に捨てられ、森をさまよいました。
 森を歩き、越えた先には魔女の棲むお菓子の家があったのです。

『森をさまよいました』

「森……つまり、私たちあの絵本に入っちゃったってことになるの?」
「は!? なんで……」
 フィアははっとする。
 そう、あの時は確かお菓子の家に焼き芋がないことに不満があって魔法をかけた。
 しかしどういう訳か魔法が誤作動して、引き込まれたと言うのなら……。
 いや、そもそも自分達ガイア族の魔法が誤作動なんて信じられないが。

「本を持ってたならほぼそれだろうね。ここは物語を自在に動かせる奴が神。
 ここにとってあんた達は初めての客、どこの神様なんて関係ない」
「知るか! 魔法は使えねぇし、どうなってんだ!」
「神様なら神様みたいに、私達を出口まで導いてくれないかしら」
 ピクモはにっこりと笑う。
「ふーん……じゃ、物語を進めてあたしを楽しませてみろよ」
 異なる神、そう名乗るヘゼルネは魔女のように意地悪そうに笑った。

〜’〜’〜’〜’〜’〜’〜

なんか設定とガイア族ファンの方にごめんなさい……。
ヘゼルネは今シリーズから見始めた某アニメのキャラに若干口調が影響されているかもしれません。
晶子! 私だ結婚してくれ!(何て可哀想な頭なんだ


■ こやまる (1112回/2011/05/28(Sat) 20:36:14/No3887)
http://www.murumoya.com/


スミレさん、こんばんは☆

おぉ、久々のスミレさんの小説!
リハビリとは思えないほどのしっかりした設定とキャラの性格設定に、スミレさんらしさを感じた次第です。
そしてフィアとピクモが二人きりという状況にもドキドキしっぱなしです(^^)。

基礎能力の高いガイア族は基本的に苦労知らずですよね。
そんな二人にスミレさんがどんな試練を与えるのかが楽しみにしています。
この二人が助け合うシーンも見られるのか!?
今の時点では想像することも難しいです(笑)。

夏祭りの続きも、いつまでも待っていますね。
気がつけばそろそろ夏祭りの季節・・・!?(^◇^;)

では!


■ ふら (5回/2011/05/29(Sun) 17:26:24/No3888)

スミレさん、こやまるさん、こんにちわ!
突然出てきてすみません、スミレさんが小説再開と聞いて思わず・・・(^^;
今までのスミレさんの作品はどれも読ませていただきました!
どの話もとっても面白かったです!
今回の話も楽しみにしています(^^)
それと、夏祭りの続きも楽しみです。
夏祭りはまるでovaを見ているようなクオリティでした・・・!

では!


■ スミレ (62回/2011/07/23(Sat) 16:47:56/No4037)

そろそろ本気で進めないとヤバいなぁ……ということで。

三話 三人之神

「さてと、あんた達。この世界の話は聞いたことがあるかい?」
「ヘンゼルとグレーテルの話かしら」
「ああ。兄妹がお菓子の家で食ってたら魔女に捕まった奴だろ?」
 ピクモは頬に手を当て穏やかに、フィアは腕を組んで不機嫌そうに質問に答える。
 空にいるヘゼルネを見上げるのにフィアは若干の不満があった。
 ヘゼルネはそれを聞くと、ふふんとまた意地悪そうに笑う。

「なら説明の手間は省けるな。ここからはヘンゼルとグレーテルとほぼ同じで話が進行する」
「えーっと。それで私たちが物語を進めるのなら……」
 考え込むピクモ。後もう少しで一致しそうな二つの話……。
「そ。つまりあんた達がヘンゼルとグレーテルとしてこの話を進めること。終わったら返してやるよ」
 満足そうな顔をして、ピクモの頭の中でもやもやと浮かんでいた二つの話を一気に繋げた。

「なるほど。何だか楽しそうね〜」
「おい、何でガイア族がんなことしなきゃいけねーんだよ!」
 ニコニコ笑うピクモとは反対に、フィアは指示やヘゼルネの態度など全てが納得行かなかった。
「さっきも言った筈だろ? あんた達の世界じゃ、あんた達が神かもしれないけどこの世界じゃ違うんだ」
 フィア達を見下ろした後で、僅かの間遠くを見つめる。
 その時は笑みも消えたが、その後フィア達に視線を戻した時はまた意地悪な魔女のような笑みに戻る。

「神っつーもんはさ、自分の世界を大体は何とか出来るってもんだ。あんた達の世界もそうだろ?」
「そうねぇ……確かに前に、全てを破壊して全てをやり直そうとした時はあったけれど……」
「神って勝手なもんだよなぁ。あたしもこの力を持って楽しみたいってわけさ。さて、やるかい?」
「あなたが神かはともかく、話を進めるのは面白そうね」
「おっ、そこの子の方が話は分かるんだな」
 何故そこまで話が弾むのか、若干入りづらかったフィアだが自分の意志を示さないと不味い気がした。
「は!? オレ達がそんなことしてられるか!」
「ま、拒否権はねーんだけどさ」
 やれやれ、と言う体制を取るヘゼルネに何か馬鹿にされたような怒りと屈辱感に襲われる。

「あたしの助言はここまでだ。バットエンドにならないよう頑張りな」

 笑うヘゼルネは空に登りながら消えていく。
「ったく。あんな奴の言うことなんか聞いてられるかよ!」
「面白そうなのに……」
「ちっ、どうせデタラメだろ! フィアでポン!」
 今度は呪文を唱えようとする……が何も変化はない。
 相変わらず、森の木が不気味にザワザワと揺れるだけ。

「だから話を進めてみましょうよ〜」
 ポン、と肩を叩かれたと思ったら後ろにいたピクモが笑っている。
「……何でピクモはそう脳天気なんだよ」
 奇妙な世界で、しかもこんな時にもマイペース。
 二つが重なったせいで、いつも以上にイライラする。
「大体、何でよりによってピクモなんだ?」
「なら誰が良かったの?」
 残るはアクア、ウィン、ドンタ。
 確かにとフィアは硬直した。どいつもこいつも大体のことは自分のペースで行きそうなことに。

「ぶぇっくし! ……ったく、何でこんなことしなきゃ……」
 再び大きなくしゃみが来たと思うと、目の前にピクモがいないことに気づく。
 きょろきょろと辺りを見渡すとピクモの後ろ姿。いや、何かを追っているから後ろ姿が見える訳で……。
「ってオイ! 何追いかけてんだよ!」
「鳥よ。ホラ、ヘンゼルとグレーテルは鳥を追ってお菓子の家にたどり着いたって話があったでしょう?」
 走りながらニコニコと笑うピクモに少しだけだが負けた気がした。
 ったく、へらへら笑ってるかと思いきや。
 フィアはこの後ヘンゼルに何が起こるかも忘れて、ピクモと鳥を追った。

〜’〜’〜’〜’〜’〜’〜

時間ないのでレスはまた次の時に。


■ スミレ (63回/2011/11/12(Sat) 16:20:12/No4298)

四話 四面楚歌

 フィアの三大武器。怒鳴り、圧力、魔法。
 後ろの二つはガイア族の立場からであると言っても過言ではない。
 その二つが上手く行かないことに息苦しさを感じつつ進んだ。

「お話を進めるって言うのも、なかなか楽しそうじゃない」
 それは森をくぐり抜け、お菓子の家を見つけてからピクモが発した言葉だった。
 一応出口の存在を見定めて言ってるのか、本当にただ楽しそうと言う思いだけなのかフィアには理解出来なかった。
「しっかし、お菓子の家まで本と同じように存在してるってことは……」
 腕を組み目の前の家をじっと見る。
 壁も、窓も、屋根も、煙突も、庭もじっくりと見渡す。
「……ちょっと待て」
「え?」
 大体の妖精が、かぶりつきそうなお菓子の家。
 正面から見える範囲の隅から隅まで確かめ終わったフィアが、珍しく小さく零す。

「お前、オレ達が魔法使った理由忘れてんじゃねーだろーな?」
「どういうこと?」
「見ろよ! 相変わらず焼き芋がねーぞ!!」
「まぁ」
 先ほど小声だった分も積み重なり、怒鳴り声は勢いを増した。
 そういえば、とピクモが目の前のお菓子の家を見つめる。
 窓は水飴、団子は壁を飾り、植物の代用なのか庭にソフトクリーム。
 原因となった絵本と全く同じ姿をしていた。

「おい、これじゃあ本当の本当にあの絵本の世界みたいじゃねーか!!」
「まだ気づかなかったの?」
 ピクモは疑問符を浮かべる。
 気づかなかったのではなく、認めたくなかったことだ。
 この現実に加え、ピクモの反応に更にイライラする。
「焼き芋のないお菓子の家なんて食う気にはなれねーな!」
「でも、話を進めるにはお菓子の家を食べないといけないのよ?」
「オレは焼き芋以外はお菓子と認めねーぞ!!」
「……確かに、私もそろそろ綿菓子が食べたくなって来たわ」
 『頑固』は感染した。

 しかしフィアには敵ばかりだった。
 魔法も封殺されるこの世界。絵本の神を自称し好き勝手言うヘゼルネ。
 ピクモは自分の神経をことごとく逆なでして来る。
 極めつけは焼き芋のない、このお菓子の家と呼ばれる建物。

「オレは降りるからな。出口なんざ他にもどっかあるだろ!?」
 フィアの苛立ちが止まないまま、振り返り戻ろうとする。
「待って」
 ガシッと手を掴まれ、更に苛立ちが募った。
 いくら同じ立場のピクモでも限界がある、もう精一杯に怒鳴りつけてやろうと振り返った所で何かが口の中に入る。
「!?」
「どうぞ」
 キャンディの本体をフィアの口に押し込むピクモの顔はどことなく楽しそうだった。
 このまま出す気にならず、ピクモから持ち手の棒を奪い取り無理矢理バキバキと口の中で噛み散らした。
「ったく……! オレは降りるって言ってるだろ!!」
 残った棒を捨て、更に怒鳴る。
 気づけばもう一つのキャンディを今度はピクモ本人が舐めていた。
「でも、二人で一緒に食べた方が早いでしょう?」
 『自分勝手』と『強引さ』も感染した。

〜’〜’〜’〜’〜’〜’〜’〜

>こやまるさん
何だか今のところあまり緊張感やドキドキっぷりが感じられないのは、私の腕の悪さなのかガイア族クオリティなのか(笑)
今後そういうシーンが書けるかどうか……。
私も結構ドキドキしたりするシーンを書いたりしたいと言う思いはあるんですが
公式でもないと余計に照れが入って自然にブレーキかけてしまうことがよくあるんです。
ここからはもう少し盛り上げて行きたいなと思ってます。

>ふらさん
再開とか言いながらまたしても絶賛停滞中ですみませんorz
私には勿体無い言葉をありがとうございます!
勢いと妄想だけで書いてたのが殆どですがそう言って頂けると嬉しいです。
今回は今までに輪をかけて趣味と妄想に走ってますがお付き合いして頂けると幸いです!


■ こやまる (1156回/2012/01/17(Tue) 19:17:24/No4510)
http://www.murumoya.com/


スミレさん、こんばんは☆
遅くなりましたが感想を(^^)。

フィアの頑固っぷりがすごすぎです。
スミレさんの描くフィアを見ていると、公式妖精でフィアを超えるほどの頑固者はいないような気がしてきました(^^;。
ピクモはそんなフィアの世話役のように見えて、何かが違うような…。
スミレさんがどんな展開を用意しているのか、この時点では検討もつかないです。

それ以前に、ヘンゼルとグレーテルのお話をすっかり忘れてしまっている私。。
ネットで事前知識を入れておかねば。。

それでは続きを楽しみにしています。


■ スミレ (64回/2012/03/29(Thu) 03:10:45/No4684)

こっちも3DSから試しに。上手く行ったら更新頻度も上がる……かも。

五話 五里霧中

「ふぅん……お菓子の家までたどり着いたか」
 物語の神は腕を組み、お菓子の家を突破せんとする二人を上空から見下ろしていた。
 火みたいな方は怒鳴りつつ、雲みたいな方は笑顔を絶やさずに。
 お互い、噛み合うような噛み合わないような言葉の交わし合いをしつつ攻略している。

「……騒がしい奴ら」
 しばしヘゼルネの目は無意識に二人の動きを追っていた。
 釣り上がったはしばみの目は、捉えた別世界の神の動きを見るたびに妙な気持ちを沸き上がらせる。
「ん!? いや、そうさ。あたしの目的はあいつらで楽しむこと……」
 誰に言われた訳でもないが、次にすることを忘れかけていたヘゼルネは首をぶんぶんと振り自分に言い聞かせる。
「ここからがあたしの本領発揮」
 片方の手を挙げ、指を鳴らす。
「攻略方法を聞いてからやるゲームなんて簡単でつまらないだろ?
 あたしを満足させてくれっかな、妖精界とやらの神は!!」

 フィアとピクモは離れていながらも、二人同時に違和感を覚えた。
「くっ!? こ、これは……」
「え、ええ……。私たちの魔法と似てる……うっ……」
 お菓子の家の庭と外装を殆ど食べ終わった後のこと。
 同時に地面に手をつく。この類いの知ってるからこそ、かかることに苦痛を感じた。
 まるでトプル並みの大きさのシンバルを鳴らしたのかと思うような騒音が頭の中で響き渡る。
「やっぱり……アレか!」
「ええ……自分たちの世界の記憶を消す魔法……それと、とても似てるわ」
 フィアは歯を食い縛りつつ、立ち上がろうとしたが無理だった。
 立てたのは、頭ごと歪みそうな騒音が止んだ後だった。

「く……ピクモ!」
 未だ頭がくらくらするものの、まだ座り込んだままのピクモに駆け寄る。「あら。手、貸してくれるの〜?」
「全く! なぁ……オレたちは今、この本の世界にいるんだよな?」
「……え、ええ。そうね」
 良かった。お互いそのことは忘れていない。
「それで、出る為にヘンゼルとグレーテルの世界を進むんだよな?」
「そうね」
「……ん? ……ヘンゼルとグレーテルって、どんな話だった?」
「え、それは……」
 二人して黙った。
 間違いない、ヘゼルネが魔法で葬り去ったのはこの先を啓示する本の記憶。
 魔法は把握していた二人の沈黙が重いものに変わる。

「……いや、ほんと何っにも思い出せねぇぞ!! どうすんだ!」
「でも、進めたら出して貰えることは覚えているわ」
 今はあくまで笑顔なピクモが余計にフィアの苛立ちを加速させる。
 そんな中、チョコレートの扉が開いた。
「やあ、人の家を無断でむさぼるいけない子たち」
 金髪を伸ばした絵本の神が黒装束に包まれて現れた。

「あーっ! お前!」
 フィアは再び現れた元凶を前に睨みを効かせる。
「今のあたしはお菓子の家を作った老婆。あんたたちは忘れてるかい?」
「老婆? でも、あなた、そうには見えないわ」
「う、うるさい! 神なんだからせめて見た目は繕ったままにしておきたいのさ、あんたたちだってそうだろ!!」
 少し真っ赤になった顔を慌てて戻してから、笑みを二人に向ける。
「さぁ、あたしがおもてなししてあげるよ。何か食いたいお菓子はあるかい?」
「焼き芋」「綿菓子ね」
 即答だった。

「綿菓子はともかく焼き芋? あたしの辞書の焼き芋はお菓子だったかな……」
「何言ってんだ! 焼き芋は最高のお菓子だろ? ……っくし!!」
「ふぅん……ま、良いさ。こっちに来な」
「けっ」
 フィアはピクモと手を引きながら、ヘゼルネに着いて行く形で家の中に入っていく。
 お菓子の家の中は想像よりも広かった。
「……さ、食いな」
 ヘゼルネが指を鳴らして現れた桃色の煙から、指定のお菓子が出る。
「おおーっ、やっと焼き芋がっ!」
「あ、綿菓子」
 二人とも割りと本気で今の立場を忘れかけた。
 ……一瞬だけ。

「なんか、これもあんまり上手くねーような……ね、眠」
「確かに……綿菓子の雲のようなふわふわな感じがないわ……ふぁぁ」
 二人が欠伸を始める。眠気が襲ってきた。
 ピクモがあっさり睡魔を受け入れたのを見てから、フィアも続く。
「……よし。順調っと。ホントなら普通におもてなししてから眠くなる筈だけど」
 何故魔法で出したものが不評かはわからなかったが、眠くなる成分は発動したから良しとしよう。
「……さ、ここからが本番だ」
 ヘゼルネが眠る二人を見て、ふっと笑った。


 異様に周りが冷たいのに熱い。火のガイア族なのに何故だろう。
「ん……? 何だ?」
 起き上がるが、目の前は暗い壁しかなかった。
 反対側には……鉄格子だった。
「な、何だこれ?」
 しかし考え続けることは出来なかった。
「どう、なっ……て……」
 頭がまたぐらぐらしたかと思うと地面に倒れ付した。


 ……今までずっと引いていた風邪が悪化したフィアには状況判断すら困難だった。


■ asuka (185回/2012/03/29(Thu) 16:54:25/No4685)

スミレさん はじめまして・・・・・かな? 
それかここでははじめてかな?

まぁ・・・・そんなことより自己紹介しますね

名前 asuka
性別 女
年齢 中学1年生・・・4月からは中学2年生
好きなキャラ ミルモ リルム ムルモ パピィ アロマなど・・・
好きなCP ミルリル ムルパピ

こんな感じの人ですが仲良くしてくださいね♪

*注意
けっしてわたしは・・・・ネズミではないのでご注意くださいませ

ネズミとは・・・・・・

     ↓

http://r02.isearch.c.yimg.jp/image?id=5ce714a41f70d06cd990c4535275fc46

それか・・・・・↓

http://ord.yahoo.co.jp/o/image/SIG=12hb5dud1/EXP=1333093773;_ylt=A3JvW2oMFHRP1zsB0teU3uV7/*-http%3A//pds2.exblog.jp/pds/1/201005/13/24/f0224624_5431159.jpg

あと今日更新された小説と最初から読みましたけど
フィアが凄い・・・・・・頑固のような・・・・・
それにガイア族のお話ってあんまりきいたことなかったので
とってもおもしろかったです♪

つづきも楽しみにしていますね♪
あっ・・もしよかったらわたしの小説もよんでみてくださいね☆

では★


■ スミレ (65回/2012/04/07(Sat) 02:01:33/No4708)

今回から作者のやりたい放題モードの幕開けです。
今回は割と精神的にキツい……かもしれない。

六話 六根絶望

 身体が熱かった。手を使って何とか起き上がろうとしたが力が入らない。
「ぐ……!! は……ゲホッ、ゲホッ!!」
 ガイアの里の地下と似たような場所だった。咳き込み、いつも以上に響く。
 身体の内側で火が暴走しているようだった。
『ん? フィア、どうしたの?』
 そうアクアに聞かれたのが今や遠い昔のように思えた。
 たかがくしゃみがここまで悪化するとは考えていなかった。
 少し前にもくしゃみはしていたが、ここに来て様々な出来事を前に気にしている余裕などフィアにはなかった。

「はっ、な……何だよこれ……」
 再び倒れた状態で這うようにして鉄格子の部分に、力が入らない為に震えつつあった手を伸ばす。
 何とか掴んだものの、だからどうなる訳でもなかった。
 虚しさと、今までの記憶が夢なのかそうでないのかという疑問が沸いてくる。
 薄暗い地下で、どこからともなく足音が聞こえて来た。
「へぇ、やっとお目覚めかい。思ったより長い間寝てたじゃないか」
「まあ……どうなっているのかしら?」
ヘゼルネの後ろから、ピクモがいそいそと出てきた。
「はぁ……これが、っ!!」
 再び咳き込む声が響く。
 咳で途切れ途切れになりながらも、『これがこの本通りの話なのか?』と問い掛ける。

「ああその通り。ヘンゼルとグレーテルではな、魔女がお菓子の家という餌をぶらさげながら子供が釣れるのを待っていたって話さ」
 魔女役を自らが演じる物語の神は楽しげに笑う。
 フィアもピクモも魔法によりこの物語の内容だけを忘れていた。
 だからこそ、妖精の愛するお菓子で釣る行為がなかなか外道に思えた。
「えっと、私も聞きたいのだけれどそれで魔女は子供をどうするの?」
 ピクモに聞かれるとヘゼルネは咳に負けない笑い声を響かせる。
「異世界の奴が人間を捕まえたら『食う』って相場が決まってんだろ!」
「まぁ……。あ、私たち人間じゃないけど……」
「食う……?」
 ピクモの性格と、フィアが体調不良の為に今一つ話が呑み込めない。

「あんたたち、あたしの話聞いてんのかい?」
「ええ」
「あたしはちゃんと容赦なく魔女をやらせて貰うからな」
 ピクモの方を指しながら、得意気に口元で笑う。
「そこのあんた。今日からあたしの為に働きな」
「そんな話なの?」
「ああ。ただ炊事洗濯だけじゃない」
「それって何なの?」
 物語の記憶とは関係無い辺り、本当に知らないらしい。
 物語の神は違う世界の神の常識に頭を抱える。
「だーっ、めんどくさい! 捕まえてる分、そいつの世話をするんだよ」
「世話……?」
 身体が動くなら言ってやりたかった。
 オレはピクモに世話なんてされる覚えはねぇ、と。
「でも、どっちか捕まえておかないと逃げちまうだろ?」
「結局あなたは何をしたいの?」
「世話っつーのはメシやること。動けず太らせるんだよ。最終的には魔女として」
 フフンと笑いながら今度はフィアの方を指して高らかに叫んだ。
「お前を食う!!」

 ヘゼルネは数分残した。
 『グレーテル側にはもうすぐ働いて貰うけど、ちょっとならお二人がこの話を突破する為の会議時間をやるよ』
 ヘゼルネはフィアの熱には気づいてはいなかった。
「……フィア? もしかしたら風邪なの?」
「ゲホッ!! く、はぁ……そんなのよりも出る方法を……」
 そんなのより、と言いつつも風邪が怒鳴り続けていたフィアの精神を余計な形で蝕んでいたのは確かだった。
 息を荒くさせ、目の前のピクモの姿すらぼんやりと二重になって見える。
「気にしないで、働くのは私だから休んでて」
 こんな状態でもニコニコ笑いながら話すピクモに嫌気が刺した。
 時が経つにつれてヘゼルネのしようとしていることも理解出来つつあり、焦りが募る。
「……うるっせぇ!!」
「……え?」
「よく笑ってられるな……ゲホッ、オレの気も、知らないで……」
「えっと……ねぇ、でも私たち」
「どっか行け! こんな……ことになってもヘラヘラしやがって、食われるっつーオレの気持ちなんか分からねぇだろ!!」
「でも……」
 ピクモが言葉を詰まらせる。言い切ったフィアだが、発した言葉が荒い息となって帰ってくる。

「世話係、そろそろ来な! 話が進まないんでね」
「あ……じゃあ、行ってくるわね」
 ヘゼルネの呼び掛けの声を境に、つい今の言葉を忘れたかのような笑顔を見せてピクモは階段へ向かい上がって行く。
「ピク……」
 再び倒れ付した。

 ……イライラする。自分勝手なヘゼルネにもヘラヘラ笑うピクモも。
 そんな今までないような現実を見せる目も耳も。
 これから飯にされる為の飯を食わされるであろう口も。
 煩わしいぐらい動かない身体にも……ピクモに暴言を吐くぐらいイライラする自分にも。

〜'〜'〜'〜'〜

>こやまるさん
フィアのイメージがなんかどんどん違う方向に行きつつあります(笑)
そう言われてたらピクモが本当に世話役になったと言う。
ヘンゼルとグレーテルはお菓子の家辺りぐらいしか接点なくなって来てます。
とりあえずヘゼルネに大まかなところは説明させてみました。

>asukaさん
コメントありがとうございます。はじめまして、だった筈です。
ガイア族のは前にも書いてたのですが少し離れてたのでまたリハビリ感覚で書いてます。
面白いと言って頂けて嬉しいです。
フィアが頑固過ぎたり最近ちょっとキャラ崩壊してますがw
ところで画像は可愛いのですがネズミって何のことですか?
asukaさんは人間ですよね?
これからよろしくお願いします。


■ asuka (203回/2012/04/07(Sat) 15:49:08/No4709)

スミレさん こんにちは asukaです♪

レスありがとうございます♪


>コメントありがとうございます。はじめまして、だった筈です。

やっぱり☆スミレさんとは初めてなのでコメントもらえて嬉しいです!


>ガイア族のは前にも書いてたのですが少し離れてたのでまたリハビリ感覚で書いてます。
>面白いと言って頂けて嬉しいです。
>フィアが頑固過ぎたり最近ちょっとキャラ崩壊してますがw


スミレさんの小説・・・でフィアとかはいくらなんでも・・・・
破壊までは・・・・行かないですよ☆
でもそういうところのフィアも結構いいですよ!


>ところで画像は可愛いのですがネズミって何のことですか?
>asukaさんは人間ですよね?

はい♪わたしはいちよう人間ですよ!!


>これからよろしくお願いします。

こ・・こちらこそこれからもよろしくおねがいします♪


では☆


■ スミレ (66回/2012/12/23(Sun) 20:32:06/No5025)

コソコソ……しめしめ。よーし、今私が更新しても誰も気に止めない!
はーっはっはっは☆ ……すみません。
書き方を微妙に変えていますが見辛いようでしたら戻します。


七話 七転八起

 ヘゼルネは物語の中にある通り、炊事洗濯をピクモに命じた。
 しかし自分はとんでもない間違いを犯したのではないかとすら彼女は思う。
 このピクモとか言う神、絶望的に家事が出来ない。
 妖精界の神らしいが、魔法を使えないと言うのが第一の抗議だったのが今なら解る。

「これはこうするものなの?」
「今度はな……ちょ、ちょっとおい!? 何をどう間違えたらこんなに泡まみれになるのさっ!?」
「雲みたいに真っ白でふわふわしてて素敵だと思っていたんだけれど……違うの?」
「違うね、泡はそのものじゃなくて洗濯物を真っ白でふわふわさせる為にあるのさ!」
「ああ、なるほどね。魔法を使わない暮らしってとても新鮮だわ」

 幸い教えたらギリギリ出来ないこともない、と言うレベルだった。
 やり直しをするピクモを眺めるヘゼルネは息継ぎをし、下を向いて額の汗を拭う。
 しかし何だかここ数回の注意で一生分叫んだ気がする。叫ぶ相手もいなかったからか。
 絶叫の多かったもう片方……確かフィアだと言ったか、あっちの気持ちが少しだけ理解出来た。

「これならいっそもう片方にやらせた方が……いや、あっちはあっちで出来なさそうか。はは……」
「どう? 確かに雲みたいにふわふわになったわね」
「まあ、そこそこ出来てるか……。じゃあ次は食……掃除でもして貰おうか」
「フィアへの食事はまだ? 早く焼き芋あげないともっと機嫌が悪くなるわよ」

 それを聞いたヘゼルネは言葉を詰まらせた。
 一番指摘されたくないことを言われたように口を泳がせ、後退る。
 それを見たピクモは珍しく笑顔を崩して黒く丸い目を見せ、うつむきながら聞いた。

「ところで、あなたはこの話をどうするつもりでいたいの?」
「は? 何を言うのさ、急に。教えられるわけないじゃないか。何の為に記憶消したんだよ」
「そういう訳じゃなくて。食べようとする魔女だからやっぱりバットエンドかしら?」
「さぁな。ところでさ、どんな終わり方にせよ……お前らはいなくなっちまうんだろ?」
「私たちは帰るつもりよ? あなたを楽しませたら良いんでしょ?」
「あ、あぁ。いや、片方は仕方ないけどお前はずっとあたしのとこで働かせるってバットエンドも有りかも……」
「……じゃあ、そうならないように頑張る必要があるわね」

 ピクモから目を背けて魔女はブツブツと言い出す。
 ポジティブのような台詞を言って笑顔を見せたが、再びうつむいた。
 やっぱり……と言った小さな言葉にヘゼルネは気付かなかった。
 ピクモの髪の雲の端部分が離れて言ったのも、また然り。


「ったく……魔法も使えねーし……だからと言って身体も動かねーし……」

 冷たくて熱いと言った矛盾する身体を横たわらせる。
 炎の髪はギリギリ床についていない。
 だるいと叫ぶ気力もなく、ただ床と鉄格子を見つめるだけ。

「ちっ、風邪が祟っちまったかな……ゲホッ」

 いつも以上にイライラしたのは風邪のせいか、焼き芋が手に入らないせいか。
 ヘゼルネから貰った焼き芋はあったがあれでは満足出来なかった。
 ただこうして一人になり、冷たくもある場所に来てようやく頭の中が落ち着きつつある。
 ピクモはあの性格もあるとは言え随分と当たってしまったなと思う。
 そもそもこんなことになる原因の提案をしたのは自分だと言うのに。

「はっ、巻き込んじまったな……ピクモをとんだ飛び火にあわせちまって……ん?」

 鉄格子の間から何か白いものが入りフィアの目の前へと飛んでくる。
 小さく白く浮いているそれは、直前まで聞いていた声を発し出した。

『フィア、どう? 聞こえてる?』
「ピクモ!? 何でこんな……雲?」
『私の意思よ。私ね、よく落とし物をしちゃうでしょ? だからすぐ見つけられるように魔法で精神を繋げておいたの』
「はぁ? いつの間に……」
『あなたが私の神殿に来るほんのちょっと前よ』

 一応察しはついた。これでヘゼルネの目を盗んで話をしようと言うわけか。
 しかし本人でありながら本体がいない雲を前に少し欲が出た。
 表情が見えない分、これならまだ言えるかもしれない。
 それでも相当の葛藤はあったが、熱に身を任せるように言った。

「……悪い! その、オレとしたことがこんなことに巻き込んじまって、その……ごめん」
『あら珍しい。フィアが謝るなんて』
「なっ! めっ、珍しくて悪かったな! オレだって、な、っ! ゲホッゴホッ!」
『大丈夫かしら……。フィアだけが悩むことはないわ。私だって綿菓子食べたかったしね』
「それはそうだけど……なんっつーか、その」
『だから、ね。気にしないで』
「は、はっ……」

 何だろう、いつものピクモの口癖がとても優しく温かく感じた。
 何気なく聞いたりたまに苛つきに拍車をかけたりする言葉なのに、今はこの言葉で何度でも起きられるような気がする。
 少し元気を取り戻し小さく笑ってみせたが、この雲を通して伝わっただろうか?

『ところでね、フィアにちょっと聞いて貰いたいことがあるんだけど』
「ん? なんだ?」
『ここの神様のことなんだけどね』

 ピクモは話を続けた。
 憶測だけどね、と混ぜながら雲を通してフィアに伝えていく。
 それを聞いていく内に風邪なりにフィアは考えた。
 本当にその通りだったとしたら……。

『私はこうしようと思うんだけどどうかしら? 協力してくれる?』
「……ああ、解った。してやるよ」
『良かったわ、じゃあよろしくね』




4874/ 恋の10角形バトルです!
□投稿者/ るみ -26回-(2012/08/22(Wed) 13:58:15)

こんにちは!るみです!

新小説、「恋の10角形バトルです!」です!

今回のお話はミルモの目線で書いてみることにしました!
途中で変わってしまうこともあるかもしれませんがご了承くださいませ。

私の技術不足で、絵はなかなか載せられないかもしれないですが私も頑張ります!

ここでストーリーを説明しますね。

舞台は妖精高等学校という高校。
ミルモ達が通っている高校でミルモ達は2年生(ムルモ達は1年生)。
ミルモの周りでは複雑な恋関係が・・・。
というお話です。

もちろんオリフェも出てきますよ★

あと、妖精メインのお話です。

これを書いたら小説を投稿します!

では★


■ るみ (27回/2012/08/22(Wed) 14:43:34/No4875)

第1話・「バラナ登場!」

やべえ!リルムが追いかけくる!
どっかに隠れる場所ねーかな。

あっ、あそこに隠れよう!
あそこならリルムに見つからないな!

俺は独り言を言いながら狭い壁の隙間に逃げ込んだ。

ふう、助かったぜ。これでリルムの弁当を食わなくてすんだな。

今は弁当の時間でリルムが手作り弁当を持って、一緒に食べましょうって、いうんだけど俺の分の弁当まで作ったんだよなあ・・・。

まあ、助かってよかったぜ。
さ、俺は自分の弁当を・・・って奥に誰かいるな。誰だ?

俺は制服が汚れるのもお構いなしに奥へ歩いた。

お、ようやく姿が見えたぞ。
一体誰なんだ。こんなとこに入るのは俺とレルモくらいなのに・・・。

「!?」
俺は思わず叫びそうだった。
奥にいた妖精はバラが付いたピンク色の帽子にバラとフリルを付けた制服を着た妖精、バラナだった・・・。

バラナは俺のいとこのレルモの友達の妹だ。
家はオチョーと並ぶ大金持ちでリルムと仲が悪い。
まるで妖精版の楓と梅園桃みたいだ。

「ミルモ様♥会いたかったですわ♥」
バラナが俺が倒れそうになるほど俺に抱きついた。
「バ、バラナ、や、やめろ!」
俺が叫んでも聞く耳を持たず。

するとピンクの帽子に黄緑色のカールヘアの妖精が
「ミルモ様!私という婚約者がいるのにほかの女性と仲良くするなんて!」

その妖精は、俺を追いかけていたリルムだった・・・。


(あとがきです!)
ふう、とりあえずキリの良いとこできりました。
次回をお楽しみに!


■ るみ (28回/2012/08/23(Thu) 13:00:14/No4876)

第2話・「ミルモの憧れ、ユリナ。」

「ミルモ様のバカー!」
リルムの拳が俺の顔の前まできていた。
俺が覚悟を決めた時、バラナが俺の前に立った。

「たとえリルムさんでもミルモ様を殴る事は許しません!それに、愛する人として最低です!」

リルムは唖然としている。
さらにバラナが言おうとした時、誰かが走ってきた。

「リルムさん、あなたはミルモ様とは・・・」

「バラナ!皆さんに迷惑をかけないで!」

その妖精は百合が付いた薄いピンクの帽子に百合のブローチが付いた制服を着た、ユリナだった。

ユリナは俺のいとこのレルモの友達でバラナの姉。
そして同じ組で俺が憧れている妖精だった。

「皆さん、ごめんなさい。妹が迷惑をかけて・・・。」
頭を下げて謝るユリナ。
するとリルムが1言。

「あら?もうすぐお昼休みも終わりですわ。」

・・・キーンコーンカーンコーン

昼休み終了のチャイムが鳴った。

俺とリルムとユリナは2階、バラナは1階の教室まで走った。

(あとがきです!)
とうとうユリナが登場です。


■ るみ (29回/2012/08/23(Thu) 13:45:24/No4877)

紹介を忘れていたオリフェを紹介します♪

名前・バラナ

楽器・グランドピアノ

好きなお菓子・マカロン

ミルモの事が好きでリルムとは仲が悪い。
年齢はムルモ達と同じ。
家が大金持ちのお嬢様。

名前・ユリナ

楽器・クラリネット

好きなお菓子・カップケーキ

バラナの姉で優しい性格。
病気をもっているが、今は落ち着いている。

という2人です!

では★





■ るみ (31回/2012/08/27(Mon) 17:02:07/No4881)

第3話・「バラナVSリルム」

ふう。やっと学校が終わったぜ。
高校は部活とかあるみたいだけど俺は入ってない。

めんどくさいっていうのもあるけどもし、バラナとリルムが同じ部活に入ると思うとぞっとする。

あ、今日、家にレルモが来てんだった。
早く帰らないとおふくろが怒るよなあ・・・。

俺は家まで走って帰ろうとした。
しかし運悪くリルムとバラナに見つかってしまった。

「ミルモ様♥一緒に帰りましょう♥」
「リルムさん!ミルモ様は私と帰るのですよ!」

はあ・・・。しょうがない・・・、あの方法を使うか・・・。

「じゃあな!リルムにバラナ!」

俺はリルム達を置いて帰ってきた。
まだ遠くで2人の声が聞こえているが気にしなかった。

15分くらい走ると家に着いた。

俺は思い切りドアを開けた。

(あとがきです!)
中途半端ですが一旦きりますね。

では☆


■ るみ (32回/2012/08/28(Tue) 14:46:30/No4882)

第4話・「幼なじみは俺のいとこ」

「おーい、おふくろー。レルモはどこなんだよー。」

さっきから呼んでいるのにおふくろは出てこない。
なんかおかしいぜ。いつもなら大広間に居るって言うのに・・・。

するとドアの向こうから声が聞こえた。
「ミルモ。こっちへいらっしゃい。」
あの声はおふくろだ。
だけどさっき見たときには居なかったような気がするけどなあ。

「おふくろー。そこに居るのかー。」
俺はドアを開けた。
するとそこにはおふくろとレルモが居た。

「ミルモ、久しぶりだな!」
相変わらずレルモは変わっていない。
キャスケット風の帽子にゆるい感じの制服に茶髪でセミロングの髪が似合っている。

「ミルモ。レルモと仲良くしてね。今、お菓子を持ってきますから。」

おふくろが部屋を出て行くと俺とレルモは喋り始めた。
久しぶりに話をしたから盛り上がった。

レルモと話をしているうちに心の奥で昔と違う思いがあったことに気づいた。

(あとがきです!)
今回も中途半端・・・。
次回からはムルモ達も出さないと!
あと、オリフェ紹介は別レスでしますね。

では☆


■ るみ (33回/2012/09/07(Fri) 16:48:15/No4894)

(間が空いてしまいましたが)オリフェの紹介をします!

名前・レルモ

性別・女

楽器・トロンボーン

好きなお菓子・ロールケーキ

ミルモのいとこで気が強く、ミルモと仲が良い。
今のところミルモに恋愛感情は無い。
お菓子作りが得意。

という感じです。
この物語のメインキャラの1人なのでこれからも出番は増えていくと思います。

では☆


■ るみ (34回/2012/09/08(Sat) 16:56:41/No4898)

第5話・「俺の周りの恋関係。」

はあ、今日、テストか・・・。

勉強やってねえなあ。 まあ、やっていても結果は分かっているようなもんだけど。

「ミルモ様、学校までご一緒してもよろしいですか?」

ああ、この声はリルムだ。

べつに学校まで一緒に行くのは良いけどリルムがいるってことは、あいつが・・・。

「リルムさん!ミルモ様と一緒に学校へ行くのはこの私ですわよ!」

やっぱりバラナが来た。

でも、今日はいつもとは違う。

それはユリナとレルモがいることと、ムルモ達がいることだ。

だけれども皆、リルムとバラナの喧嘩を止めることはしない。

近づくとなにをされるか分からないというのもあるけど、複雑な恋関係の問題があったからだ。

「バラナしゃん、おはようございましゅでしゅ♥」

「ユリナ、おはようなのだ。えっと、今日は良い天気だな・・・。」

(ムルモったら、バラナたんに夢中であたちの存在に気づいてないわ・・・。)

(ヤシチ兄様は私なんかより、ユリナ殿のような女性が好みなのですね・・・。)


そんな恋関係の中で友達感覚で付き合えるのが、レルモだ。

昔から仲が良かった。今も仲が良い。

俺はレルモのことが好きだった。

これは、恋人にしたいとかじゃなくて、友達としての好きだった。

でも、最近は少しずつ気持ちが変わってきている。

昔とは違った思いがある。

そんなことを考えているうちに学校へ着いた。

俺は気持ちを紛らわすように走った。


■ るみ (35回/2012/09/08(Sat) 17:40:31/No4899)

第6話・「ミルモとテスト。」

もうすぐ夏休み。

たいていの人は夏休みを楽しみにしているのだろう。

だが、俺は違う。

別に夏休みが嫌いな訳じゃない。

むしろ40日間も学校へ行かなくていいなんて天国だ。

問題は夏休み前のテストだった。

俺は1週間、補習に行かなくてはいけなかった。

なぜかというと、テストの点が悪かったからだ。

でも、良い事はあった。

それは、レルモも同じく補習を受けることになっていたからだ。

レルモとは気が合う。

レルモといると楽しい。

レルモといるのが楽しみ。

レルモは良いやつだ。

だから一緒にいると楽しい。

だけど、補習が楽しいわけじゃない。

俺はレルモといるのが楽しい。

俺はレルモへの気持ちに気づいてしまった。

そう・・・これは恋だということを・・・・・。


(あとがきです!)
今回はミルモメインにしました!




■ るみ (36回/2012/09/09(Sun) 16:48:57/No4900)

第7話・「補習。」

俺は家に帰ってからも考えていた。

もちろん、レルモのことを。

レルモは誰もが振り向く美人ではない。

だけど、他の女子には無い魅力がある。

俺はそれにひかれたのかもしれない。

レルモは俺の理解者だ。

小さい頃から仲が良く、悩みも相談した。

でも、この気持ちは・・・、レルモに相談できない唯一の悩みだった。

それに、レルモは俺のことを好きじゃないかもしれない。

俺は色々な気持ちに押し付ぶされそうだった。

不安、恐怖、悲しさ。そして、レルモへの思い。

俺はふと、リルムが言っていた言葉を思い出した。

「楽しい恋は悲しい思いがあったから楽しいのですわ。」

最初は理解できなかったけど、今は理解出来る気がする。

でも、今は、レルモのことで頭がいっぱいだった。



■ るみ (37回/2012/09/10(Mon) 14:49:43/No4901)

第8話「補習。2」

翌日、俺は補習を受けに学校へ行った。


校門を通り、下駄箱に靴を入れ、上履きに履き替える。

階段をのぼっていき、廊下を歩いていくと見慣れた教室がある。

俺は思いっきりドアを開けた。


そこにはクラスの3分の1のくらいの人がいた。

もちろん、レルモもいる。

俺はレルモに声をかけようとした。しかし・・・

・・・キーンコーンカーンコーン


チャイムが鳴ってしまった。


俺は急いで空いてる席に着いた。


その席はちょうど、レルモの後ろだった。

俺はレルモに話しかけようとした。しかし、会話が思いつかない。


俺が何を話そうか悩んでる時、急にレルモが後ろを向いた。

「ミルモ、これ、シャカイ先生がやっておけだって。」


「あ、ありがとな。」

ふう・・・。なんでこんなに緊張するんだ・・・。


昔だったらこんなじゃなかったのにな・・・。


考え事をしてるうちにあっというまに時間は過ぎていくんだな。

時計を見ると今日の補習は終わり。皆、帰る準備をしている。


すると、レルモが後ろを向いて、

「ミルモ、この後2人でどっか行かない?」

「え、ま、まあいいぜ。」

「そっか。じゃあどこに行くか決めておいてね。」

レルモはそういうと、くるっと前を向いた。

俺はレルモとの約束を思い出した。

「ミルモ、この後2人でどっか行かない?」

俺はこの約束の意味がやっと分かった。

そう。デートだということに・・・。


■ るみ (38回/2012/09/20(Thu) 19:41:07/No4905)

第9話・「補習。3」

デート・・・。

昔の俺なら、「遊びに行く」っていう表現を使った。


しかし、今はレルモを意識してしまって直接顔が見れない。

昔なら・・・。この言葉ばかりが頭の中に浮かぶ。
今の俺は・・・。昔の事ばかり思い出す。


レルモと普通に話せて、普通に遊びに行っていて、普通にふざけ合えたあの頃を・・・。


あの頃の普通が今は普通じゃなくなってきている。

レルモと普通に手を握り、普通に好きだと言えたあの頃は・・・、幻・・・?


すっかり自分の世界に浸っていた俺を覚ましてくれたのは・・・、レルモだ。

「ミルモ!どこ行くか決まった?」

一瞬びっくりした。

しかし、すぐに次の言葉が出た。

「え、えっと、ゆ、遊園地なんてどうだ?ほら、新しく出来たフェアリーランドってとこ。」

我ながら苦しいいい訳だ。

第一、そんなとこに行く金なんてないし。

しかし、レルモは花が咲いたような笑みを浮かべ、子供のようにはしゃいでいる。


「ミルモ!じゃあ、明日、皆を誘って行こうよ!8時にビスケット駅に集合ね!じゃあ!」

そう言うと携帯片手に走っていった。


明日か・・・。楽しみだな・・・。


・・・ん? 皆ってことはあいつらも来るのか・・・。


・・・今夜は別の意味で眠れなそうだ・・・。


■ るみ (39回/2012/09/20(Thu) 21:30:02/No4906)

第10話・「遊園地」

・・・当日

朝からビスケット駅に集まっている。

新しく出来た遊園地、フェアリーランドに行くためだ。


俺が来たのは8時前。なのに皆、もうバス停にいる。


「遅い!遅刻!」

10メートル先でも聞こえそうな声を出したのはレルモ。

腕組みをしてこちらを見ている。

時計を見てみるとあと少しでバスが来る。

俺は皆、いや、レルモの方に走って行った。

「これで全員集まりましたか?」

リルムが言いかけた時、前から1人の妖精が走ってきた。


ん?なんか見た事のある妖精だな。

「皆、待たせたな。」

・・・ミカン・・・?


なんでミカンが・・・。と言いかけた時、ムルモが口を開いた。


「何でミカンがここにいるんでしゅか!?」

「何でって、レルモから誘いを受けたんだよ。それに、パピィちゃんもいるっていうしな。」


ミカンはチラッとパピィを見る。


「それは本当なんでしゅか、レルモしゃん。」


すると、レルモは若干戸惑った様子で答える。


「ほ、ほら人数多い方が楽しいじゃん。それに、メアドも登録してあったし・・・。」


すると、今度はバラナが口を開いた。


「皆さん、バスが着ましたわよ。」

バスの扉が開き、俺達は座席に座っていった。


バスがだんだんと駅を離れていく。


俺は、これからどんな事があるのか予想もつかなかった。


いや、ついていたらこのバスには乗っていなかっただろう。


■ るみ (40回/2012/09/21(Fri) 21:49:57/No4907)

第11話・「遊園地。2」

バスが心地よく揺れて眠りをさそう。


俺もつい、うとうとしてしまった。


しかし、ムルモ達の声がうるさくて眠れない。

しかし、朝からなんでこんなにうるさいんだよ。


「ムルモ!ど、どうせあんたは一緒に座る人がいないからしょうがないからあたちが一緒に座ってあげるわよ!」


「むっかー!僕にはバラナしゃんががいるんでしゅ!パピィはミカンとでも座ってろでしゅ!」

「な、なんでちゅってーーー!」

「パピィちゃん。ちょうど席が2つ空いてたよ。一緒に座ろう。」

「ミカンたんは黙っていて!」

「さ、バラナしゃん。一緒に座ろうでしゅ。」

「嫌ですわ。それよりミルモ様♥バラナと一緒に座りましょう♥」

うるせえなー。俺は今眠いんだよ。

それに俺はレルモと隣・・・え?レルモとと、隣なのか・・・。


横を見てみると楽しそうにユリナと話しているレルモがいる。


一気に顔が赤くなった。

一気に寝むけも吹き飛んだ。


急に心臓がドキドキしてレルモとは反対側の窓を見る。


景色を見ても気持ちは変わらない。

むしろ、あの雲がレルモに見えてくる。


昔だったら隣にレルモが隣にいても何も感じなかった。
いや、それが当たり前だったのだ。


この気持ち・・・、「恋。」に気づく前は楽しかったな・・・。


だけど、「恋。」に気づいたからこそ楽しい事もあった。


今まで以上にレルモと過ごすのが楽しくなってきた。

そりゃあ、しょっちゅう顔を赤くしていたりするけどやっぱり楽しい。


すっかり自分の世界に浸っていた俺を覚ますようにバスのアナウンスが流れる。


「本日は、ご乗車ありがとうございました。目的地、フェアリーランドに着きました。」

俺たちはバスを降りた。

派手な入門ゲートは気分を向上させた。


■ るみ (41回/2012/09/27(Thu) 17:49:58/No4913)

こんにちは。かなり久しぶりの更新です。

前回から出させてもらっている夏田みかんさんのオリフェ、「ミカン」ですがもしかしたら若干キャラ崩壊しているかもしれません。
もし、本当だったら申し訳ないです。

では、本編をどうぞ!


第12話・「遊園地。3」

バスを降りた俺たちはまず、各自入園券とパスポート買う。


・・・結構高いな・・・。

予算ギリギリだな。はあ。せっかくだからレルモに土産の1つでも買いたかった・・・ってあれ?もう一つ財布が入ってる。

おかしいな。こんな財布持ってない・・・。

少し悩んでいたが、まあいいか。という気持ちで入門ゲートを通った。

「すげえ・・・。」

思わず声に出してしまった。

小声で言ったと思ったのにレルモに聞かれててなんだか恥ずかしいな・・・。


「皆!あれに乗ろう!」

声を出したのはレルモ。

レルモが指をさしているのはコーヒーカップ。


赤、ピンク、青などの色々な色をしたコーヒーカップが回っている。


あ、ちょうどカップが止まって乗っていた人達が出口へ向かって行く。


俺たちは早速カップに乗り込んだ。


今気付いたけどレルモと同じカップ・・・。

ちなみにそれぞれのカップのメンバーはこんな感じなっている。


ピンク・俺、レルモ   赤・ムルモ、パピィ、バラナ、ミカン   青・ユリナ、ヤシチ、ヤマネ


ゆっくり回るカップと心地よい音楽とレルモの顔が俺を幸せにしてくれる。


ここは良いとこだな・・・。幸せだな・・・。


「何で僕とパピィが隣なんでしゅか!バラナしゃんと隣が良かったでしゅ!」

「何でちゅって!あたちもムルモなんかと隣なんて嫌よ!」


はあ。ムルモ達がいなければ幸せだったな。


ん?レルモそんな顔近づけてどうしたんだ?

ま、まさか・・・



(あとがきです!)
中途半端な終わり方ですみません。
しばらく遊園地編は続くと思います。
ってゆうか最近ユリナ出てこない・・・。
もっと出さないと・・・。


では☆


■ 夏田みかん (305回/2012/09/28(Fri) 17:24:02/No4914)

こんにちは(^^)夏田です♪

ほわあああああああry
私のオリフェを出して下さって有難うございました♪

(そういえばイチゴ★さんの小説でもちょこっと出して頂いてたなぁ。
気付くの遅くて申し訳ない・・・後で挨拶しに行かなきゃ。)

るみさんの世界の設定と私の学園パピィの世界の設定がリンクしてると
お互いの話のつじつまが合わなくなってしまうので、こっちのミカン
と此処に登場するミカンはパラレルという事で良いでしょうか?><
すいません〜。後から気付いたのです〜><これからの展開上つじつまの
合わない事に気づきました。(コラボの内容じゃありませんよ!小説内の
お互いの設定の事です。気付くの遅くてすいません。因みに何でかは
言えません。こっちのネタバレになるので)

キャラ崩壊は、意図的に行われた物でなければ全然大丈夫ですよ^p^

内容はムルモとパピィが喧嘩ばっかりしててやばいです///
パピィたん切ないよぅ。
>「ミカンたんは黙ってて!」
わおwww珍しい(笑)ミカンが珍しくパピィに振られてる^p^可愛いv
ミルモがまたレルモに夢中だなぁ。。。
そんなミルモを見てリルムはどう思うんだろう。
是非今後ミルリル要素もみたいですね!!(^^)
では☆


■ ムラサメ・シュン (211回/2012/09/28(Fri) 20:53:25/No4915)

るみさん、夏田さんこんばんは、ムラサメ・シュンです
るみさんの小説読んでみましたが・・・・
非常に出来がよいですね呼んでいるこちらが
非常に楽しませてくれますね・・・
読んでいて続きが気になりますね・・
夏田さんのミカンがいい味を出していますね
これからが非常に楽しみです。
こんな所です続きを待っています。

それでは。


■ るみ (42回/2012/10/02(Tue) 18:23:30/No4919)

夏田みかんさん、ムラサメ・シュンさん、こんにちは☆

コメントありがとうございます!

早速お返事を・・・


〜夏田みかんさん〜

感想ありがとうございます!
いえいえ、こちらこそオリフェを出させてもらってありがとうございます!
キャラ崩壊を防止するためにみかんさんの小説、「学園パピィ」を読ませてもらっています!
ミカンがどんなキャラか分かるし、内容が面白く、絵もきれいなので読んでいると楽しいです!
まさに一石二鳥ですね。
最近、コストコで買った50色のペンを使ってお絵描きしています!
最近はまっているのは擬人化&性転換です!
もしよろしければミカンを擬人化&性転換しても良いですか?
もし良いのなら写真の投稿の仕方が分かり次第、描いてみたいです・・・。
あと、ミルモがレルモに夢中(?)なんですね。
正直ミルモは浮気タイプじゃないような気がするんですが、この小説では浮気が多いです・・・。
ここでミルモの本命をバラしてしまうとネタバレになってしまうのでスットプしましょう・・・。
ミルモの本命が分かるのはすごく先になってしまうと思いますが・・・。
文章、長くないかな・・・?
では☆


〜ムラサメ・シュンさん〜
感想ありがとうございます!
読んでくださってありがとうございます!
私のような奴の小説を読んでくださったなんて・・・ありがとうございます!
ひ、非常に出来がよい!?
そんなことないです!
私は生まれるときに少なくとも文才と画力は忘れっていったでしょうね・・・。
そして非常に楽しいなんて・・・
本当にありがとうございます!
続きは今日か明日には更新出来たらなー。なんて思っています。
ミルモの恋に新展開はあるんでしょうか・・・
では☆


■ るみ (43回/2012/10/02(Tue) 19:01:10/No4920)

第13話・「遊園地。4」

レルモは俺に顔を近づけていて、その距離はどんどん縮まっていく。


顔が近づくにつれ、レルモの顔は真剣になり、ちょっとだけ口を開けている。

俺はここまで真剣な顔のレルモは見たことなかった。


とうとう、顔と顔がギリギリまで近づき、少し動けば顔がくっつくくらいの距離なり、レルモはついに口を開く。

何を言うのか・・・何をするのか・・・

考えただけで胸がはじけそうになる。

「ミルモ・・・、おまえ・・・あたしの財布知らない?」


は?

一瞬戸惑ったけど財布のことを思い出す。

財布・・・。そういえば見慣れない財布を見たな・・・。

もしかして、あれがレルモの財布・・・。


一応、聞いてみないとな。

「レルモ、チェック柄の長財布っておまえのか?」

「それだよ!ミルモ、知ってるの?」

まあ、知ってるな。鞄の中に入ってたんだし。

「何でか俺の鞄の中に入ってたんだよ。」

すると、レルモは一気に笑顔になり財布を受け取りお礼をいった。


「ありがとう、ミルモ。もう、無いかと思ってたよ。」


とりあえず、あってよかったな。

って・・・どうやってパスポート買ったんだ・・・。


「おい、どうやってパスポート買ったんだよ。」

「パスポート?ああ、ユリナのおごり。」

ユリナ・・・。ちょっとお人好しすぎないか?


あ、ちょうど、コーヒーカップが止まったぞ。

もう終わりか。あんまり楽しめなかったな。


俺たちはコーヒーカップから出る。


さ、次は何に乗るのかなって・・・絶句・・・レルモが指差してるのは妖精界1のジェットコースター、「絶叫コースター」・・・。


はっきり言って乗れない・・・。


だけど・・・ここで乗らなきゃ・・・


俺は拳を握りしめ、レルモのところへと走った。


(あとがきです!)
ふう、コーヒーカップが終わって次はジェットコースター。
ヤシチはジェットコースター苦手ですよね・・・。
ミルモも苦手そうです・・・。
この中で1番ジェットコースターが得意なのは・・・リルムですかね。


では☆


■ るみ (44回/2012/11/23(Fri) 12:57:54/No4964)

更新、遅くなって、本当にすみませんでした!

では、本編をどうぞ!


第14話・「遊園地。5」


この、フェアリーランドの中で、最も怖いアトラクション。それが、この絶叫コースターなのだ。


このコースターは妖精界でも1、2を争う超絶叫コースター。大抵の妖精が気絶するという・・・。


で、そのコースターに俺たちは乗ろうとしている、いや、もう乗っている。


恐る恐る座席に座り、恐怖で顔が引きつる。

ちなみにユリナは乗っていない。

心臓が弱いから、ということでバラナと一緒に近くのベンチに座っている。


「では、レバーが下がります。」

がくん、と赤いレバーがさがる。


ああ、いよいよ出発するんだな・・・。


ジリリリリ。

音がすると、ジェットコースターはゆっくり動き出す。


ゆっくり上っていって、とうとう落ちる寸前まで来た。


もう、落ちる・・・。

そう思ったのと同時に、コースターはがくんと傾き、急なレールをもの凄いスピードで走っていく。


「きゃああーーーー!」


俺の後ろでは、そんな声ばかり。

もちろん、俺も叫びたい。

だけれども、この声がレルモに聞こえると思うと、喉まで来ていた声が出なくなる。


そんなこんなしているうちに、いつのまにか、コースターは1周していた。


「楽しかったなぁー。 次はなにに乗ろうかなぁ。」

ジェットコースターを楽しんだレルモが言う。


も、もう、勘弁してくれ・・・。



でも、レルモには届かず、夕方までアトラクションに乗り続けた。


で、完全に延びてしまった俺(ヤシチも。)とはもう別次元にいるみたいなレルモは次はこれっ!と指差した。


それは、観覧車。

ここの観覧車はマカロンの丘と並んで恋人達のラッキースポットとされている。


やっと静かな乗り物に乗れる・・・。


ほっとした時、レルモが俺の腕を掴んで。


「さっ。行こっ!」


と、走っていった。


■ るみ (45回/2012/12/20(Thu) 16:03:21/No5016)

第15話・「遊園地。6」

レルモは俺の手を引いて走っていく。

・・・まるで自分と俺しか見えていないように。

ジェットコースターとは違った意味で心臓がヤバい。
このまま心臓発作になったらどうなるんだ。
保険金降りるかなぁ・・・。


レルモの走る速度は非常に早く、あっという間に着いてしまう。
列は運が良いのか悪いのか、誰も並んでいない。

係員の指示に従い、速やかに観覧車の個室(?)にはいっていく。

ドキドキで心臓が大変なのもあるけど、後ろから殺気を感じているせいもあって・・・・・


((ミルモ様・・・・。不祥事があったら・・殺しますわよ^^))


保険金、いくら位だろ・・・。

「お前は王族だから、5000万くらいじゃね?」

何、人の頭ん中覗いてんだぁぁぁぁーーーーー!!!!
てゆーか、よく覗けるな! すげぇ!
って感心している場合かぁぁぁぁ!!
てか、ほぼ銀魂の新八並みのツッコミ!!


「おい、うるさいぞダメミルモ。だからいつまでたってもお前はミルモアル。」

オイィィィィ! なんだそれ、俺が新八ならお前は神楽か?
てか、どんだけ覗いてんだぁぁぁ!
てか、作者!お前銀魂ネタ使い過ぎ!
人気ねぇこの小説によくジャンプの人気漫画、「銀魂」のネタを使えるなぁ!

「オイ、ミルモ、うるさ過ぎ。 あ、ちなみに私はレルモじゃありません、神威です。」

おい、ってそれ武市変平太ぁぁぁぁ!
てか、レルモ、神威? じゃ、俺沖田!

「バカか。ドSの沖田がお前だと? じゃ、次回からタイトルはこうだ。「サディストフェアリー ソウゴでポン!」」

おい!もう俺関係ねーじゃねーか!
もうミルモでポンも銀魂もカンケーねーじゃねーか!

「大丈夫。お前も右手に・・・

バズーカか? (作・沖田総悟君はバズーカを愛用。

サイコガンを付けろ。」

おいいいいいいい!!!
沖田じゃねーよそれ! 金丸! (作・金丸は旧万屋のメンバーです。詳しくは12月20日午後6時放送の銀魂を見ろ!ちなみに今回の話は「時には昔の話をしようか」
です!


おい、作者・・・・・。
うるせええええええええええええええええ!!!!




というツッコミはレルモの、「いい加減にしろ。」ではかなく散った。


あとがきです!
ふう・・・。ふざけ過ぎた・・・。
ってゆうかミルモってなんだか銀さんに似てる・・・。
だらしないとことか、やるときはやるとことか、思われ人がいる所とか・・・。
リルム・「では、私はさっちゃんさんと言うのですか?(^^怒)
いや、あのすみませんでした・・・。



■ るみ (46回/2012/12/20(Thu) 16:28:00/No5017)

第16話 「遊園地。6」

レルモの一撃を受けたあと、ようやく立ち直った俺。(作者も。)

「ようやく黙ったか。次騒いだら2人仲良くミンチにすんぞ。」

おい、今度は阿伏兎かよ・・・。
ツッコもうと思っても怖いから黙っていたら・・・

「バカかぁぁ!!ツッコめぇぇぇぇ!」


椅子から転げ落ちた。
ふざけんな! 騒ぐなっていったから黙ってたんだぞ!
何やねん、お前!

「はぁ・・・。私がツッコんだほうが良かったよアル。お前のツッコミはダメだアル。」

アルの使い方間違ってる。
さてはお前、銀魂あんま詳しくないんだな。
作者はお通語完璧(自称)だぞ?

「いちいちうるさいネクロマンサー!」

いきなりお通語!?
ええええええ!


対処しきれないボケに戸惑いまくり。


「オイ、レルモ、せっかく乗ったんだからもうちょっと楽し・・・・

読者は今、え、何で止めた?と思っているだろう。
思っていなくても言わないでくれ。 ショックだから・・・。


「おい、明日、遊園地にこい。来なかったら鼻の穴にクナイブッさすぞ。 コラ。」

ヤンキーか。と思いながらも「分かった。」と返事する。




「今日は無理だけど、明日こそ・・・・」

「おい、なんか言ったか?」

「別に・・・///」

「?」




明日か・・・。
リア充ってこんなかな・・・。






リア充ー読み・りあじゅう

リアル(現実)が充実している人たちのこと。
作者とは最も遠い存在。


■ るみ (50回/2012/12/21(Fri) 14:07:19/No5021)

第17話・「明日に備えて。」

レルモから遊園地の誘いを受けて。(ヤンキー口調だったけどな。)
リア充みたいに出かける。(作・リア充なんて・・・。

で、何でいきなり俺の語りで始まるかというと。
今は自分の部屋にいるからだ。
遊園地からよく家まで来れたな。なあ、作者。

(作・小、1から2時間ほど時間を飛ばしました。
   決して途中経過を書くのがメンドイって言う訳では   ありません。 ・・・決して。

と、言う訳でとにかく今は部屋の中。
レルモに誘われたのでとりあえず服を選ぶ。

あ、これで良いか。
適当に選んだ服を机の上に置く。

さて・・・。
ネタが無いからこの小説の今後でも考えないとな。

(作・あのね、もう決まってるの。
   レルモが急に倒r

とりゃあああああああああ!
なに言っとんじゃぁぁぁ!!
おもっくそネタバレだぞ、オイ!

(作・く・・・。 せっかく良いアイデアだったのに・・・・。

馬鹿野郎!
ネタバレ禁止だぞ、コノヤロー!

ってゆーか複雑でも恋関係でもねーじゃねーか!

あほやろおおおおおおおおおお!






(作・すみませんでした^^:


■ るみ (51回/2012/12/24(Mon) 15:46:36/No5028)

第18話・「朝起きて。」 

さて、今日はレルモと遊園地。
昨日選んだ服を着、朝食を食べに食堂まで。

「おはようございます。」
「んあーーー。 あ、はよ。」

さて、今日の朝ご飯は・・・。

「おい。」

んだよ。

「てめぇ。」

・・・え?

「このあたしもさき置いて・・・。」

まさか・・・。

「お姉様とのデートだなんて許さねぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

ぎゃぁぁぁぁぁーーーーー!

「消えろやがれぇぇぇぇぇーーーーー! コノヤロォォォ!」

どこから持ってきたのか剣を振り回し、追っかけてくる。

「ミルモォォォ! テメェ、テメェのアナログスティック、八つ裂きにしてやらぁぁぁ!」

こここここ 殺 さ れ る !

「消えろ。」

ここでまた声がする。
この声は。

「消えろ。」

阿清羅だった・・・・。


■ るみ (52回/2012/12/24(Mon) 16:07:40/No5029)

久しぶりのオリフェ紹介です。

まず1人目。

名前・羅美奈(ラビナ)
楽器・無し。でも剣を愛用
好きなお菓子・イチゴゼリー(本人いわく、ゼリーの透き通る赤が血のようで美しいから)

城の護衛(破壊?)をまかされている少女。
左目に包帯を巻いているが深い意味は無い。
レルモの遊び相手でその関係が無くなった今もレルモを守り続けている。
実は小さい頃、レルモをかばい、胸を刺され、死んでいる。
ミルモを敵だと思っているが、特別な感情は・・・


2人目。

名前・阿清羅(アスラ)
楽器・無し。でも槍を愛用。
好きなお菓子・チェリーパイ(本人いわく、チェリーの赤が血のように美しいから。)

羅美奈と同じくお城の護衛を任されている。
片腕が無い。
レルモのボディガード係。
羅美奈のように死んではいない。
決して笑うことが無い。


■ るみ (53回/2012/12/24(Mon) 18:21:36/No5030)

第19話「遊園地。Part2(?)」

ぎゃああああああああああああ!

「消えやがれええええええ!」
「・・・死にやがれ。」




5033/ シュン旅3部の小説への募集・・
□投稿者/ ムラサメ・シュン -214回-(2012/12/30(Sun) 13:38:21)

皆さんこんにちは・・・ムラサメ・シュンです。
今日僕は昨日チャットで言ったように
ボクの小説に皆さんのオリフェを登場させていいか
聞きにきました・・もし宜しければ皆さんのオリフェを
ボクの小説に登場させますがいいですか・・・
(役目としては・・主人公と共に戦う仲間と
 いう扱いになります・・・)
よければオリフェのプロフィールと性格のタイプ
どんな戦う特技を持っているか教えてください・・・
皆さんのオリフェの情報を待っています
皆さんの色々なオリフェで創る物語を僕は
創って見たいです・・こんな所です

それでは。


■ るみ (54回/2012/12/30(Sun) 22:05:52/No5034)

ムラサメ・シュンさん、こんばんは☆

オリフェですかっ!? 喜んで!
私のオリフェは5人いるのですが、戦闘用のオリフェを紹介します^^


ええと・・・。一応プロフです。 1部設定を変更しました。

名前・アスラ(阿修羅)
性別・女
楽器・特になし。 槍を愛用。
好きなお菓子・チェリーパイ

お城の護衛を任されている少女。
片腕が無い。
本当はバラモを超える年齢だが、年は取らない。
片腕と、守るべきものを失ったせいで、永遠に年を取らない体と、一切、表情を変えない仮面のような顔になった。

戦うときは基本、槍を使い、攻撃する。
しかし時には、水系の技を使う。
あるお方。と契約をしている。
首にある紋章は契約の証。

と、言う所です。
小説、楽しみにしていますね^^


では☆


■ ムラサメ・シュン (215回/2012/12/31(Mon) 11:54:59/No5038)

るみさんこんにちは、ムラサメ・シュンです。
オリフェを提供していただきありがとうございます
一つ聞きたいのですがアスラの契約した
あるお方とは誰ですか・・
そのキャラの詳細を教えてもらえれば物語を
書きやすくなるのでお願いします。
(それともそれともあるお方は秘密であり
 こっちが設定しても宜しいのですか・・)
又るみさんだけでなく様々な人のオリフェを
募集します・・(誰でもウェルカムです・・)
こんな所です。

それでは。


■ るみ (55回/2012/12/31(Mon) 13:08:23/No5039)

ムラサメ・シュンさんこんにちは☆

あっ!説明入れるの忘れてました・・・。
すみません。

あるお方。のプロフィールです。

名前・リユル(璃喩縷)
性別・女
楽器・無し。
好きなお菓子・食べれないので無し。

アスラ(阿修羅)とラビナ(羅美奈)の主。
常に不気味な薄笑いを浮かべている。
恩師を戦いで失う。 自分も死んでいる。
しかし、禁断の魔法で魂と肉体を手に入れる。
そのため、食べることが出来ない。
肩にある紋章は2人との契約と、禁断の魔法を使った印。
紋章が壊れない限り、何百年も何千年も生き続ける。
紋章が壊れたら、この世にはいられなくなり、あの世の世界で永遠に代償を払い続けることになる。

巨大な大剣を使いこなす。
また、闇の魔法の使い手。
アスラ(阿修羅)とラビナ(羅美奈)は数少ない彼女の理解者であり、下部。


一応、もう一人です・・・。

名前・ラビナ(羅美奈)
性別・女
楽器・特に無し。剣を愛用。
好きなお菓子・イチゴゼリー

アスラ(阿修羅)と同じくお城の護衛を任されている。
片目が無い。
戦いで、大切な人達と自らを失った。
リユル(璃喩縷)と同じく禁断の魔法を使う。
1度死んだのでもう2度と死ぬことは無い。
冷酷な性格で唯一心の許しているのは主のリユル(璃喩縷)のみ。

戦は剣を使用。
時に、炎系の技を使用。




5045/ オリフェ紹介とお話
□投稿者/ まつりんら -2回-(2013/01/07(Mon) 09:28:37)

どうもこんにちは(*´∀`*)まつりんらです!

左にいる子を紹介しますね(よーせの1日サイトにも登場します)

名前、ユキネ
性別、女
楽器、トロンボーン
お菓子、あんみつ
性格、おしとやかだがおっちょこちょい。

次のレスは物語をかきますので(^^;

それでは☆


■ まつりんら (3回/2013/01/07(Mon) 10:27:27/No5046)

どうもこんにちは☆
では早速物語を書いていきますね(^^;

「人間になった1人目の妖精」

ある人間界の朝・・・
???「見つけた・・・」
ミルモ「ふあぁーよく寝た・・・ってあれ?机が小さい・・・」
楓「ミルモおはよー・・・あなた誰?」
ミルモ「ミルモに決まってんだろ?」
楓「あっミルモかー・・・えええぇぇぇ!?ミルモが人間になったーーー((((;゜Д゜))))」
ミルモ「は?何言ってんだ楓?俺が人間になるわけねぇ・・・ぬぉ!?・・・え・・・」
ミルモは自分の足元を見て混乱した。
ミルモ「信じらんねーーーーーー!」
楓「あっ遅刻しちゃう!一応ミルモも一緒にきて!」

楓「結木くーんリルムちゃーん、おはよー」
リルム「楓様、おはようございますわ。」
結木「オッス南」
リルム「・・・?楓様、ミルモ様はどうされたのですか?それに・・・そちらの方は?」
楓「あはは・・・あのね・・・」

リルム「ええぇぇそちらのお方はミルモ様だったのですかーー!?」
ミルモ「なんかよくわかんないんだけどよ、朝起きたら人間になってたぞ。」

安純「みーなーみーかーえーでー、結木くんから離れなさーい!」
楓「痛いじゃない日高さん!」
ヤシチ「ん?そこにいるのは誰だ?」
ミルモ「んだよ、わかんねーのか?ヤシチ」
ヤシチ「むぅ!?そのまぬけな声はミルモか!?」
ミルモ「あぁ?誰がまぬけな声だと!」
安純「うるさいわね」

松竹「南さーんおはよーー!」
ムルモ「おはようございましゅ楓しゃん♡・・・ところで楓しゃん、そいつは誰でしゅか?なんかすごくムカついてきたでしゅ・・・」
楓「・・・(汗)」
リルム「実は・・・」

ムルモ「ほえぇぇぇこの人お兄たまなんでしゅか!?」
ミルモ「文句あっか?」

???「2人目見つけた・・・」
ヤシチ「・・・今なんか聞こえなかったか?」
ミルモ「そうか?何も聞こえなかったぞ?」
リルム「私くしもですわ」
ムルモ「僕もでしゅ」
ヤシチ「?」



やっと1話終わりました!(^^;
オリフェ紹介で出し忘れましたが、あと数人出てきます(^^;
次回「2人目の妖精」です!お楽しみに〜♪


■ まつりんら (4回/2013/01/07(Mon) 16:01:02/No5047)

どうも(*^_^*)こんにちは。

あっ言い忘れてましたが、ミルモは楓より少し小さめの男の子、小学生か中学生ですね。(私の設定では)
それでは早速続きを・・・

「2人目の妖精」

ある夜・・・安純はもう寝ていた。

ヤシチ「『2人目見つけた・・・』・・・それにしてもなんだったんだろうか・・・?」

翌朝

安純「よく寝たわね〜・・・きゃあぁぁ不審者ぁぁ!」
ヤシチ「・・ん?おはようなのだ、安純・・・あれ・・・なんか変だぞ?・・・ぬおっΣ(゜д゜lll)拙者が人間になってるうぅぅぅうううぅぅぅぅ!?」
安純「あら?その声は・・・あんたもしかしてヤシチ?!

ヤシチ「ミルモと同じことになってしまったがどうしてだ?」
安純「あ!結木くんが歩いてる時間だわ!ほら、ヤシチもいくのよ!」


ミルモ「はぁ・・・昨日は大変だったぜ・・・」
リルム「どうしてですの?」
楓「ほら、ミルモって今、普通の人にも見えるでしょ?だからお母さんに見つからないようにしてたの(汗)」
リルム「まぁ、それはお気の毒に・・・。」

安純「とぅっ」(楓を蹴った)
楓「ぐぇっ痛いじゃないのよ日高さん・・・ってあれそこにいるのは・・・?」
ミルモ「ヤシチか?」
ムルモ「でしゅね。」
リルム「ですわね。」
ヤシチ「なぜすぐにわかったのだ!?」
ミルモ「変だから(笑)」
ヤシチ「何をおぉぉぉ!」
ミルモ「やるかぁゴルァ?」

(喧嘩始め〜)

結木「まさかヤシチまで人間になるとわな。」
楓「ねえミルモー人間になる前に何か変わったことはなかったー?」
ミルモ「え?・・・そういえば『1人目見つけた・・・』って聞こえたぞ。」
ヤシチ「拙者もだぞ。」

『あと2人・・・』

みんな「!?」
ミルモ「・・・今聞こえたよな・・・」
楓「聞こえた・・・」
リルム「えぇ・・・」
結木「聞こえたな・・・」
ムルモ「僕も聞こえたでしゅ・・」
松竹「うん・・・」
ヤシチ「やっぱり変だぞ!」
安純「ミルモとヤシチもこれを聞いてから人間になったんでしょ?」
ミルモ・ヤシチ「あぁ」
楓「じゃあ声の主が犯人ね」
結木「探すか」

こうして謎の声の主を探すことになった・・・



疲れまじだ〜、う、腕が・・・
次回「声の主」です!お楽しみに〜(*^_^*)


■ まつりんら (5回/2013/01/13(Sun) 17:27:35/No5063)

どうも☆こんにちは!

続きが思いつかなく悩んだ結果・・・私のサイトで出すことにしました(^^;
本当にすみませんm(_ _)m

今度は短いお話を書こうと思います!

では♪




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(2009.5 koyamaru edit)