4757/ 初めまして。 |
□投稿者/ 愛沙 -1回-(2012/07/05(Thu) 05:52:06) |
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初めまして、愛沙と申します。 ムルモ屋さんには昔から足を運ばせていただいていたのですが、ミルモ再放送を機に再熱致しまして…ミルモが好きで今でもこうして語り合っている皆様の輪の中に入りたく、今回ご挨拶に伺った次第でございますです←
昔からムルパピ推しで、大物妖精回は脚本・作画などどれをとってもトップクラスだと信じて疑いません。 というか、号泣しました、とてもいい回です← あの回で、いつも素直じゃない意地っ張りで強気なパピィの、一途で女の子らしい面や、相手のしあわせのために身をひく健気な面に幼いながらに心打たれたのはいい思い出です。
今回は、大好きなムルパピの小説を投稿させていただこうと思っています。 設定ですが、少々特異なものとなっておりまして、まず『擬人化』設定です。 また、ムルモやパピィが高校生という学パロです。 なので、魔法もつかえなければ、普通の女の子男の子しています。 苦手な方は華麗にスルーして下さいね。 (こやまるさん検閲ありがとうございました!)
と、こんな感じのヤツですが、これからもよろしくお願いします。 ぜひ、仲良くして下さいませ。 泣いて喜びます。 |
■ 愛沙 (2回/2012/07/05(Thu) 05:55:41/No4758)
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『かえり道』(1)
始まりは多分、そんなたいしたことでは無かった気がする。
*
「こらっ!そこの二人、サボってんじゃないわよ!」
今は掃除の時間だったりする。
掃除中に、ついチャンバラに走った二人の生徒を追いかける、そんな姿は別に珍しいものではなかった。
「いつもパピィはご苦労様だぜ」
「けどそういうパピィも、掃除さぼってるようなもんなのら」
と、掃除に関してはプロ級のサスケくん、ハンゾーくんはため息を吐きながら雑巾がけ。
そう、それはいつもと何ら変わらぬ光景であった。
あ、捕まった。
二人の生徒は捕まり、箒を持たされ扱かれる。
ヤマネしゃんは、そんな様子を微笑ましく見つめながら黒板を消していた。
黒板は新品のようになった。
「おいムルモ、お前パピィと幼馴染なんだってな」
昔からあんなんだったのかよ、なんて扱かれていた二人組の片割れが馴れ馴れしく肩を抱いてくる。
別に。
そっけなく返すと、噂の彼女に首根っこを捕まれ引きずられていった。
一瞬、目があったような気がしなくもない。
「そういや、昔はムルモもパピィも、喧嘩ばっかしてたけど仲良かったぜ」
「そういえばそうなのら」
「ねえ、何があったんだぜ?」
「まあまあ、きっと男女の縺れだから、あまり触れない方がいいのら」
口ばっか動かしてないで、手動かせば。
勝手なことばかり言う二人を一蹴りすると、ハンゾーくんは図星だから怒ってるなんて。
違う、そんなんじゃない。
きっと始まりなんて無かった。
いつの間にか、という表現が一番正しい。
なんとなく、一緒にいられなくなった。
それだけだ。
また視線が合った。
すぐ逸らした。
「ムルモの、バカ」
そんな声、聞こえない。
*
「あら、ムルモじゃない」
忘れ物をした。
明日の数学の宿題のプリントだ。
授業中に配布され、そのまま折ってノートに挟んでしまった。
そのノートを忘れた。
わざわざ取りに学校まで戻る。
面倒くさい。
気づいてラッキーなのか、気づかなくてアンラッキーなのか。
あった。
置き勉した地理と化学の間に青いノート。
ノートも無事手に入れたことだし、さっさと帰ろう。
すると、扉の方から、クラスでも一際目立つ声が。
「ムルモも忘れ物?あたちも数学のプリント忘れちゃって」
机の引き出しを漁る。
その後姿を一瞥し、早々に退散しようとカバンを肩にかけたら、待ちなさいと呼び止められた。
何だと思ったら、一緒に帰ろうと。
馬鹿を言うな。
背中を向け、下駄箱へ向かう。
小走りでついてくる影。
もう放っておいた。
「何よ、ホントは久しぶりにあたちと話せて嬉しいんでしょ?」
「は?何を言ってるんでしゅか、お前は」
「照れなくてもいいのよ」
「うるさいでしゅね、やっぱ一人で帰るでしゅ」
「何よ、同じ方向でしょ?」
「忘れたでしゅ」
それからは、暫く二人して言葉も交わさぬまま歩いた。
空が赤くなっている。
こんなに早い時間なのに、もう陽が沈み始めているのか。
少し後ろを、小走りな動作でついてくる彼女には目もくれない。
それは意図的だった。
*
「何よ、ムルモのくせに生意気よ!」
「何でしゅって!?そっちだって、あんぽんたんのへちゃむくれじゃないでしゅか!」
なんて言い合っていた頃。
幼かった僕らには、その日々は普通のものであった。
喧嘩をするのは嫌いでは無かった。
これほどまで気を遣わぬ相手は彼女以外にはいない。
それは、彼女にとってもそうではないかと勘繰ってさえいた。
その日常が非日常へ変わったのは、偏に思春期というやつのせいであろう。
それまで喧嘩をしていても、周りの反応なんて無かった。
せいぜい「またやってる」その程度だったのに。
いつしか、肩を並べるだけで「ラブラブだ」「あいつら付き合ってる」なんて言われるようになる。
それが何だか胸クソ悪くて、煩わしくて。
彼女は気にしてなんかいなかった。
彼女は変わらず接してきた。
変わったのは、僕の方だった。
「――って、聴いてるの?」
ふと袖を掴まれた。
思わず振り払った先には、きょとんとした彼女の姿があった。
そうだ、今は一緒に帰っていたのだ。
「やっぱり聴いてなかったのね」
「聴いてたでしゅよ。アレでしゅよね、隣のクラスの担任が実はヅラだっていう――」
「え、そうだったの!?……じゃなくて!……あたち、こっちだから」
ああ、別れ道か。
僕は右に、彼女は左に。
昔はよく皆で帰った。
僕やお兄たま、リルムしゃんは右の道だった。
ヤシチしゃんやサスケくんハンゾーくん、ヤマネしゃんにコイツは左の道で。
賑やかだった。
煩いくらいだった。
でも楽しかった。
それが、一人消え、二人消え、とうとうバラバラで帰るようになったのはいつの頃だか。
「じゃあ」
軽く手を挙げ右の道へ。
背を向けると、待ってと声が刺さった。
「……」
「ねえ、ムルモ……また、皆で――」
振り向かなかった。
最後まで聴けなかった。
歩を進める。
あの頃には、そう簡単に行けそうにないようだ。
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■ イチゴ★ (20回/2012/07/05(Thu) 06:27:05/No4759)
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はじめまして!ミルモファン未熟者のイチゴ★です!一応紹介をwww 名前 イチゴ★
性別 女
好きなキャラ ヤマネ、ムルモ、パピィ、ヤシチ、ミルモ、リルム(多っ
小説の才能ありますよ!!!!これからよろしくおねがいします
愛沙さんはムルパピがお好きなんですネ♪わたしは特にミルリルと、ヤシヤマが好きです^^ |
■ 愛沙 (3回/2012/07/05(Thu) 21:30:59/No4760)
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『かえり道』(2)
「見てたぜ、昨日パピィと放課後デートしてただろ」
「何だよ、お前ら付き合ってたの?」
「あーあ、これでムルモファンクラブの女子たちは泣くな、それか怒り心頭だ」
「男子ん中でも泣くヤツいると思うぜ。パピィのヤツ、口うるさいけどクラスの皆に分け隔てないじゃん」
「あー、確かに。よく見たら見た目も案外かわいいしな」
「いや、かわいいと言ったら特進クラスのアロマさんだろ!」
「かわいいけど、アレは高嶺の花。実際モテるのは自分たちとハードルが同じくらいにある、ああいう親しみ系なんだよ」
「あ、分かった。お前パピィに気があったんだろ」
「るせーな!……で、実際のとこどうなの」
煩い煩い煩い。
数人の男子が執拗に迫ってくる。
朝一番、クラスに入った途端これだ。
あの時と同じ。
「何の話だぜ?」
「なのら」
「いや、それがムルモとパピィが昨日放課後デートしてたんだよ」
事実無根だ。
いや、一緒に帰ったのは本当だけど。
あの時、早々に帰ってしまえばよかった。
というより、一緒に帰っただけであれこれ推測されてしまうのか。
所詮、惚れた腫れたにしか興味が無いんだ。
それになんだ。
アイツは、みんなが言うような女だけど、そこまでいい女じゃない。
むしゃくしゃする。
「なーんだ、ようやくラブラブになったのかだぜ?」
「時間かかりすぎなのら」
余計なこと言うな、そこのバカ二人。
ほら、周りのバカも食いついてしまった。
ああ煩い。
どうしてこうも周りは放っておいてくれない。
これのせいで、普通が普通じゃなくなってしまった。
これのせいで。
「もう、煩いでしゅね!」
気がつけば怒声をあげていた。
クラス中の視線が僕に向く。
当然だ。
「……あ、あんなヤツ、ただのちんちくりんじゃないでしゅか!勝手に彼女なんかにされちゃたまったもんじゃないでしゅ!! 大体、アレのどこがいいんでしゅか、口うるさくて意地っ張りで態度はでかいし全然かわいくないし、もう最低最悪でしゅ!! それに――」
一度口を開いたら止まらなかった。
止めたらダメだとも思った。
早口で捲くし立てる。
途中で、サスケくんがわたわたと扉口を指すのが目に入った。
指差す方を見ると、彼女がじっとこちらを見つめていた。
どうやら、今登校してきたらしい。
隣のヤマネしゃんは、僕と彼女の顔を交互に見ている。
冷や汗が伝っていた。
「パ、パピィ、別にムルモはパピィなんて一言も言ってないぜ?」
「そ、そんなムスっとしてると、大して良くも無い顔がもっと良くなくなるのら?」
「ハンゾー!こんな時言うのは、可愛い顔が台無しとか、きっとそんなようなセリフだぜ!」
「あ!そっか。パピィ、別にわざとじゃないのら」
サスケくんとハンゾーくんがすかさずフォローしてくれたが、場の空気は最悪だった。
昔みたいに言い返してくるのか、そのまま殴る蹴るの大喧嘩まで発展してしまうのか。
思わず身構えた。
しかし、そんなことは無かった。
彼女は、何も口にしないまま席につき、カバンの中から教科書とノートを取り出す。
ヤマネしゃんが話をかけた。
その時にはもう、いつものアイツだった。
ほっとしたような、物足りないような。
やはり、もう、僕らはあの頃では無くなっている。
チャイムが鳴った。
あからさまにクラス中がほっとした。
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■ 愛沙 (4回/2012/07/05(Thu) 21:35:57/No4761)
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イチゴ★さんはじめまして、愛沙と申します。
小説の才能ありますかねえww あまり自信ありませんが、そう言って下さると光栄です。 最後までお付き合い下さいませ。
コメントどうもありがとうございました、これからもよろしくお願い致します。
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■ サファイア (59回/2012/07/05(Thu) 22:42:24/No4762)
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愛沙さん、こんばんわっ♪はわわ…初めましてですよね、サファイアと申します!自己紹介を~
名前*サファイア 性別*♀ 年齢*中三女子 好きなキャラ*ハンゾー、ポンタ、ムルモ、パピィ 好きなCP*ムルパピ、サスカメ
愛沙さんもムルパピ好きなのですね! 私もムルパピ大好きです、愛してますwwもうCPのなかでは一番好きなのです! 大物妖精Mは確かに神でした!!!! パピィとムルモのお互いに対する気持ちがこもっていてすばらしい作品だと思っています← パピィのいじっぱりなところ、でもムルモを想う気持ちには泣かせていただきましたよ(泣)
ムルモ屋本舗さんにはいっぱいムルパピ大好きな人がいらっしゃいますので、ぜひ掲示板にも来てみてください! 私もムルパピ小説書いちゃったりして…「ムル×パピ」という題名でもしよかったら暇潰しにでも見てくださいv
愛沙さんの文章力にはビックリしました!! とても読みやすくて、しかも私の大好きなムルパピ!!!!! 私、学パロ好きなんですよね!シリアスなラブストーリーも大好きです!はわわ…尊敬してしまいます///よかったら師匠と呼ばせてください!!
小説これかも楽しみにしてますね♪
では^^ |
■ こやまる (1167回/2012/07/06(Fri) 00:28:10/No4763)
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愛沙さん、皆さん、こんばんは☆ 初めまして、愛沙さん! ムルモ屋本舗の管理人のこやまるです。 メールをいただいておりましたが、早速小説板にご投稿いただき、ありがとうございます!
私の自己紹介はプロフィールページをご覧くださいませ。 最近はサスカメCP好きですが、原点に帰ってムルパピも盛り上げていきたいところです。
>あの回で、いつも素直じゃない意地っ張りで強気なパピィの、一途で女の子らしい面や、相手のしあわせのために身をひく健気な面に幼いながらに心打たれたのはいい思い出です。 95話は何度見ても涙が出ますよね~。 ムルモのことが好きで好きで仕方無いのにあきらめなければいけないという、パピィの胸の痛みがもう見ていて辛いです><。 でもムルパピ回は試練を乗り越えた後に良い展開が待っているんですよね。
小説の方も、ちょっぴり大人になったムルパピにドキドキしました(^^;。 何やら幼い頃の素直さを失ってしまったようですが、この先のストーリーでどんな展開を迎えるのかすごく気になる…。 サスケとハンゾーは掃除は出来るものの、成績はやっぱり下の方なのかなぁ。。
それではこれからもよろしくお願いいたします! |
■ 愛沙 (5回/2012/07/06(Fri) 02:49:36/No4764)
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>サファイアさん 初めまして、愛沙と申します。 中3だなんて、何て若いんだ…!!← そして、サファイアさんもムルパピがお好きなのですね!! 同志よ← 大物妖精回は神ですね、さすがスペシャルと気合の入りようも伝わってきましたし、ムルパピスキーには堪らない一話でしたね。
そして、噂のムルパピ小説少しだけ目を通させていただきましたが、私が師匠だなんて恐れ多いです、こちらこそ師匠と呼ばせて下さいませ←
これからもよろしくお願いします…!! |
■ 愛沙 (6回/2012/07/06(Fri) 02:56:12/No4765)
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>こやまるさん どうも、お手数おかけしました…!! いや、しかしお早い対応ありがとうございます、おかけでこうして無事に小話を投稿することが出来ました。
こやまるさんのムルパピ大好きなんで、ぜひぜひ原点に回帰しちゃって下さいませ← いや、ホントにこやまるさんのところのムルパピは、言葉で表すのはとても難しいのですが、とてもムルパピなんです。 そのまま2人がテレビの中で動き出しそうなくらいムルパピなんです。 つまりは大好きです←
いやはや、小話の方ですが、少しばかり特異な設定となってしまいましたが、目を通して下さり光栄でございます。 ラストまであと二話くらいなので、見守っていただければ幸いでございます。 そして、あの2人は決して良いとは言えないでしょうね(笑)
こちらこそ、これからもよろしくお願い致します…!! |
■ 愛沙 (7回/2012/07/06(Fri) 07:00:29/No4766)
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『かえり道』(3)
注)モブがでしゃばる描写があります。
ここはいつもと変わらぬ学校であるはずなのに、人がいないというだけで、いつもの喧騒からは切り離された別の空間と化す。
二日立て続けに忘れ物なんて、僕もどうかしてしまったのか。
昨日みたいなことにならないようにと、僕は駆け足になる。
廊下がやけに長く感じた。
ようやく教室に辿り付いた。
扉を開けようとしたが、手がとまった。
「――好きだ」
なんて、中から声が聞こえてしまったから。
誰だ、誰もいない放課後の教室で告白なんて、漫画みたいな真似をするヤツは。
くそ、世の若いもんはこればっかだな。
このまま中に入ってしまってもいいのだが、さすがにそんな非人道的な真似は出来なかった。
早くしてくれよ。
そう心の中で思いながら、とりあえず隣の教室にでもいるかと立ち去ろうとした。
けど、それも出来なかったのは。
「――アレは……」
扉についた、小さなガラス越しに見えた後姿。
見覚えがありすぎて身体が固まった。
思い切り扉を開ける。
中の二人も固まった。
男の方は、見慣れない顔だった。
「……ムルモ」
何でその扉を開けてしまったのか。
アイツと目が合って、激しく後悔した。
男の方は慌てた。
じゃあ返事は明日またここでなんて、顔を真っ赤にして出て行く。
悪いことをしてしまった。
純情そうな男だった。
「何で、ここにいるの……?」
小さく、高い声が響く。
一度深呼吸をすると、何も聞いていないと言わんばかりの顔で自分の席に向かった。
引き出しを漁ると目的の物。
答えなさいと、尖った声が背中を刺した。
振り返ると泣きそうな顔。
なんでそんな顔をするんだ。
「――忘れ物」
「……そう」
「……」
「今の、聴いてた?」
「付き合えばいいじゃないでしゅか」
嘘。
そんなこと心にも思ってないくせに。
「!?……ムルモは、あたちが他の人とお付き合いしてもいいの?」
「……」
「気に、しないの?」
「別に」
「……分かった」
変なこと聞いてごめんなさいと、教室を出て行った。
何をしているのだ僕は。
良くない、気になる、そう答えればよかったのか。
かける言葉も見当たらず、引きとめることも出来ず。
一人きりになった。
さあどうしよう。
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■ 夏田みかん (299回/2012/07/07(Sat) 12:25:49/No4768)
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こんにちは(^^)夏田です♪
ぬおおおおおおおおryなんてことだ・・・・・ムルパピじゃないか( 愛沙さんとは初めましてになりますね!ムルパピがお好きとの事で 友達になtry← 名:夏田みかん 性別:♀ 年齢:JK3 好きキャラ:ムルモ、パピィ、楓、ミルモ 好きCP:ムルパピ、ミルリル 宜しくお願いしますね!!小説も優れた文才が素晴らしいです!! 文章力をくれええええええええええええええええええええええ!!(うるさい 続き超楽しみにしてます(^^)むるぱぴ、むるぱぴryきゅんきゅんするv ムルモ素直になっちゃえばいいのに。 大物妖精Mは神話ですよね!あの日(?)から今日まで一体何度再生 した事か・・・間違いなく100回は見てます(笑) ちなみに、私もムルパピの小説を書いてます^p^文章力が無さすぎるので 今すぐ今まで描いた文章消去して欲しいくらいで。だれか画力と文章力を! 誰か!!← 突然失礼しました。では☆ |
■ 愛沙 (8回/2012/07/07(Sat) 19:26:01/No4769)
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>夏田みかんさん 夏田みかんさん初めまして、愛沙と申します。
ムルパピきゅんきゅんしますよね、くそ、可愛い…!! 文才も文章力も私のがほしいですwwww しかし、お褒めの言葉ありがとうございました。 くそ、ムルパピ可愛い(二回目)
大物妖精は神回ですね(真顔) 同じく、今日まで何度再生したか分かりません、そしてみかんさんケタが違ったwwwwすげえwww
おお、みかんさんもムルパピ小説お書きになっていましたか、それは見なくてわ…!!
いえいえ、コメント本当にありがとうございました。 こちらこそよろしくお願い致します。 |
■ 愛沙 (9回/2012/07/07(Sat) 19:32:00/No4770)
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『かえり道』(終) ※モブがでしゃばる描写が引き続きあります。
何をやっているのだ僕は。
次の日の放課後。
ここは教室の前。
返事は今日、この場所で。
男はそう言っていた気がする。
アイツは、オッケーするのだろうか。
返事が気になる、付き合うとか付き合わないとかどうでもいい、ただ気になっただけ、ただそれだけ、本当にそれだけ。
男が来た。
咄嗟に隠れた。
お前が来る30分も前から、アイツは一人教室で待っている。
さあどうなる、どっちに転がる。
返事が気になる、付き合うとか付き合わないとかどうでもいい、ただ気になっただけ、ただそれだけ、本当にそれだけ。
それだけなのだ。
「ごめんなさい。お気持ちは嬉しいけど、あたち、あなたの気持ちには応えられません」
中から声がする。
ほっと、息を吐いた。
力が入っていたのか、一瞬呼吸さえ忘れていたらしく、脱力した。
汗がすごい。
どうやら二人は付き合わないらしい。
何だ、心配して損した。
帰ろう。
もうこんな時間だ。
おなかがすいた。
「――やっ」
小さな悲鳴。
身体が強張った。
中から聞こえたそれは明らかに。
「パピィ!!」
勢いよく扉を開けた。
告白は断ったはずだ、それなのに悲鳴があがるなんておかしな話。
相手が逆上でもしたのか。
何が起こっている。
そんな事考える暇もなく、ただ身体が扉を開けていた。
無事でいろ。
思ったのはただそれだけ。
「……は?」
けれど、映った景色は……何があった。
肩で息をするパピィは身構えているが、肝心の男はその場で蹲っていた。
意識はあるのか、ビクビクと痙攣する身体を小さく丸めて呻いている。
僕の姿に気づいたのか、男は腹の辺りを押さえながら教室から出て行った。
何だ、どうした、あの悲鳴はパピィのものだったのに、どうして男が負傷している。
唖然と男に気を取られていると、ガタンと後ろで音がした。
振り返ると、腰が抜けたかのようにその場にへたりこむパピィ。
俯いているためその表情は見えない。
けれど、その震える肩に。
その身体の小ささに。
僕は驚いてしまった。
へたりこんでいるからではない。
パピィって、こんなに小さかったっけ。
「――何が、あったんでしゅか?」
目線を合わせるようにして屈む。
声に反応するように、ピクリと跳ねた。
か細い声が、ぼそぼそと聞こえた。
告白を断ったの、そしたらあの人が腕を掴んで。
振り払おうとしたんだけど振り払えなくて。
顔が近づいてきたから驚いたの。
キスされるって、そう思ったから、急所に蹴り入れてやったわ。
そ、それは痛かったであろう。
そこの痛みは、女には決して分かるはずがない。
思わず顔が引きつった。
「立てましゅか?」
けれど、パピィに何もないようでよかった。
少しほっとした。
なのにパピィの表情は晴れない。
そりゃそうだろう。
結果何も無かったとはいえ、怖い思いをしたのに変わりはない。
それでも、いつまでも冷たい床に座り込んでいても仕方ない。
その手を掴んで、力任せに起き上がらせた。
先ほど感じた小ささ。
手さえ、こんなに小さかったのか。
パピィを立たせて、なお思った。
昔は、背丈も同じくらいだった。
目線は同じ。
足の長さだって。
歩幅も一緒。
手の大きさ、腕の太さ、身体の重さ。
僕も、男子にしては小柄な方。
だけど、パピィは――
昔はたいして変わらなかったはずなのに。
いつからこんなに。
「みっともないところ、見せちゃった」
頭半個下で、顔は俯かせたままパピィが口を開いた。
その声も、身体と同じように震えている。
「男の子って凄いのね」
「どんどん力強く、どんどん大きくなっていく」
「振り払えなかったのよ」
「ムルモも、こんなに大きくなっちゃったのね」
「今喧嘩したら、あたち、負けちゃうかも」
パピィは、女の子だった。
「!?」
ふと、抱き寄せればすっぽりと隠れる身体。
肩口にかかる吐息。
片腕が簡単に回せる細腰。
手のひらで覆ってしまえる後頭部。
その柔らかなくせっ毛に触れたのは何年も前。
これが、僕とパピィの空白の時間。
「離してぇ……」
咽び泣く声が漏れていた。
そっと手のひらで胸を押し返すが、力なく弱弱しい。
いつしか、抵抗も無くなっていた。
「パピィ、お前、こんなに小さかったんでしゅね」
暫くそのままでいた。
僕の襟元から肩口まで、涙と鼻水でぐちゃぐちゃだ。
このブレザーどうしてくれるんだ。
けど、少し落ち着いてきたらしい。
呼吸が整ってきた。
もう話しても大丈夫かな。
誰にも聞こえないように、そっと呟いた。
少し身体と身体の間に隙間が出来る。
声に反応したパピィが、僕を見上げたからだ。
重なる視線。
目は真っ赤になっていた。
「昔は、一緒にいることが普通だったのに、いつの間にか一緒にいないことが普通になってた」
「周りのヤツらの冷やかしに、耐えられなくなって」
「心のどこかで気にかかっていたくせに、そっぽ向いてたらもうこんな時間で」
「パピィはずっと変わらなかったでしゅね」
「変わったのは、僕だった」
「僕が変わったから、こんな風になっちゃったんでしゅかね」
頬を伝う雫。
いつの間にか、僕まで嗚咽を漏らしていた。
パピィの指先が頬をなぞる。
何泣いてるの男でしょって、パピィは昔からパピィのままだった。
「変わるのは、悪いことじゃないわ」
「誰だって、気づいたら変わってるものよ。周りの環境、身体の成長、考え方や性格だって、変わらない方がおかしいと思う」
「けど、時に変わってほしくないものだって変わっちゃうことがあるわよね」
「きっと、それを受け入れられるかどうかだと思うの」
「あたちも、ずっとムルモと喧嘩出来ない毎日、寂しいなって思ってた」
お互いに、あの頃を惜しんでいるなら、さっさと口に出しちゃえば良かったね。
笑みを浮かべたパピィの瞳から、居場所を失った滴が零れる。
僕も釣られて笑った。
ぽつりと滴が落っこちた。
「ねえ、ムルモ……また、皆で帰れるようになったらいいわね」
うん。
とりあえず、今日は二人ででしゅかね。
*
明日になったらサスケくんとハンゾーくんを引き連れよう。
ヤマネしゃんは、いつもパピィと一緒に帰ってるか。
お兄たまたちは、今は同じ学校じゃないから難しいかもしれないけど、時間帯が同じになる時だってあるはず。
途中にある公園。
知ってる、夏には棒アイスのおじちゃんが来るようになったって事を。
季節を越えたら、皆で食べよう。
茜色に染まった教室が、早く帰らないと真っ暗になるぞと言っているようだった。
*
「で、何でムルモがいたの?」
「わ、忘れ物でしゅよ……」
――――――――――――――――――――――――――――――――――― (あとがき) 幼い頃は、周りはどうでもよかったのに、思春期になると付き合う付き合ってないばっかりで、何となく心地が悪くなってしまう。 それを感じ取ってしまうのは、ムルパピの場合パピィよりムルモだなと思ったら萌えて、気づいてたら書いていた感じです。 後悔はしていない。 一番書きたかったのは、そんな空いてしまった時を経て、一人の男と一人の女へ成長していく二人。 こんなに小さかったのかと、空白の時間がそれに気づかせたのが書きたかった。 後悔はしていない← 変化は確かに悪いことではないのかもしれない、受け入れてしまえば簡単かもしれない、しかし、本当に受容してしまっていいのか、それは誰にもきっと答えは出せません。 しかし、ただ言えるのことは、二人がほしかったのは、きっと変化なき変化だったということです。 |
■ イチゴ★ (22回/2012/07/08(Sun) 14:49:36/No4771)
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こんにちは!イチゴ★です。
ムルモとパピィ、やっと話せましたね!!うれしいですね~。
>小説の才能ありますかねえww あまり自信ありませんが、そう言って下さると光栄です。
いやいやぁ、小説もとっても上手ですし・・wwまあ、わたしゃ中学すが←え
もっと自信もってください!愛沙さんすごいですよぉぉおぉおぉぉ
愛沙師匠~!、こやまる様、サファイアどの、夏田先輩、
みんなムルパピがお好きなのかぁぁぁ。(うっせ
皆うまいと思ったらw(少々おどろき)妖精愛の力はすげぇぇぇ
大物妖精M、電撃婚約は人気だなあ。私まだ4回ほどしか見てねー; それでは~★ |
■ 夏田みかん (300回/2012/07/08(Sun) 21:21:55/No4772)
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こんばんは(^^)夏田です♪
やっとPCをいじれました(笑) (昼間弟が使ってたので) ぬあああああかわいいいい////// 確かに、成長すればするほど周りが気になっていきますよね。 でもパピィが変わらないのはすごく分かるような気がします。 片思いしている自覚もあるし、周りが大体パピィちゃんの気持ち を知ってたりするから問題無いんですよね。。 でもムルモはパピィと同じで素直じゃないし、自分はパピィが好き なんだっていう自覚も多分無いかと・・(そもそもムルモはパピィの事 好きなのか(^^;) 自分の事で冷やかされるのも嫌がりそうだし、このお話は本当に 十分あり得ますね。そしてなかなか喋らなくなって寂しいパピィちゃん。 かまってほしそうにするパピィちゃんが切ないです。
そして!!!ムルパピファン待望の!!!ラスト!!!!!! 最後の話で鼻血悶絶もだえ苦しみました(((( パピィはムルモが知らないうちに女の子になってしまって/// 弱いちっちゃいパピィが・・・・ハァハァry ムルモの方が背が高い方がやっぱり萌えますよね(笑) うおおお可愛いいいいいっっ 「わ、忘れ物でしゅよ」 うそつけwwwwww これ、ずっと前から教室を張っててパピィの事見てたって 知ったらパピィちゃんどう思うんだろう・・・・そして、パピィ、ムルモ 両方お互いモテるという設定も同感です。パピィたんは美人だお。 パピィに告白してきた男の子もまさか最後強引にキスを迫るとは・・・ 大胆だなぁ。急所に攻撃はナイスですww もっと感想付けたいですが、夜遅くだと何かと親もうるさいので この辺で引き上げます(*^_^*)すんません。 おおっ私の駄目小説も読んでくださいますか!?是非 しかたねぇな、ちょっとパラパラッと見てやるか程度によろしくです← 私の小説は私がPC禁食らってる間に過去ログへ行ってしまったようなので いただきもの小説に行っていただければ見られます。私の描いてる小説は ほとんどムルパピです。「学園パピィ」という小説を現在進行形で連載中ww 他にも「ムルモの初恋物語」とかあります。文章力無いので、そこは 目をつぶって下さいね\(~o~)/
では☆ |
■ 愛沙 (10回/2012/07/10(Tue) 19:07:35/No4776)
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>イチゴ★
再びコメントありがとうございます。 ええ、ようやくここから再スタートでございます。 ようやく昔のような関係に戻れるような気がするってだけですからね、ぜひ2人には今後進展していただきたいと思っております。
あと、師匠は言いすぎですってww コメントありがとうございました、これからもよろしくお願い致します。
>夏田さん
おお、長文コメントに驚いたww ありがとうございますww
そうなんですよ、きっとああやって大っぴらにケンカ出来るのも幼いうちだけなんです。 パピィはきっと変わらないまま成長しそうですよね。 素直じゃなくていじっぱりで、つい口も悪くなっちゃって。 だけど周りからムルパピは付き合ってるなんて冷やかしは内心嬉しいみたいな、上辺には出しませんが。 ムルモは確かに自分のことで冷やかされるのは好きではないと思います、そういや漬物の回でもそんな素振りを見せていましたね、彼。
そうなんですよ、成長したら頭半個くらいムルモのが大きくなってたら萌えますよね!! てか、ムルモさんも男子の中じゃ大分小柄なんだけど、パピィも女子の中じゃ小柄みたいな、何かあらゆるところがちっちゃそう← 「忘れ物でしゅよ」は嘘ですね、はい。 ある意味、過去に忘れてきてしまった大切な気持ちを取り戻しに来た的な意味もあるんですかね、どうなんすかムルモさん← そして、パピィは多分化けますよね(にや) 更に成長したらおしとやかなレディーに……はなってないと思いますが、きっと化けるでしょう← んで、パピィなら自分がピンチになった時、急所攻撃(しかも遠慮や手加減せず)くらいしてくれるでしょう←おま
いえいえ、とても長い感想ありがとうございます、打つの大変だったでしょうにww ぜひ、夏田さんの小説も拝見させていただきますね。 学パロ好きなんで、現在進行中のお話とっても興味があります。
コメントどうもありがとうございました、これからもよろしくお願いいたします。 |
■ 愛沙 (11回/2012/07/10(Tue) 19:09:17/No4777)
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いちご★さんに「さん」つけるの抜けてしまった…すまない(土下座) |
■ イチゴ★ (24回/2012/07/13(Fri) 05:26:13/No4780)
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いえいえいえぇぇぇぇ。いいのですよ。そんな失敗で^^
気にせず小説お続けください!!ねっ!
ではさようなら~☆ |
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